木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年2月23日水曜日

神様ドォルズ 8巻 読了

神様ドォルズ 8巻 読了
やまむらはじめ/著 小学館/刊 20110223初版533円 サンデーGXコミックス
 ネタバレ注意。
 まあ、いつもの通りなるべく拙者のフィルターを通して主観を押し出して解説したいと思いますが、なんと云ってもこの熱い展開を語りたくて仕方がありません。今までの著者やまむらはじめの作品はハードボイルドを目指していると云うか、少年マンガの王道路線をやや外したストーリー展開を好んでいましたが、神様ドォルズに至って、好きだけど近寄らないでいた路線を敢えて走ってみたのだろうと推察します。
 昼行灯と云うかヘタレた主人公は閉鎖的な村から上京し、東京でのんびりと一人暮らしの学生生活を謳歌していた。しかし村のしがらみから逃れられるわけも無く、また彼自身が村の背負ってきた運命の担い手の一人であり、回りから最強と目されていたにも関わらず、頂点に達してしまったためか、“力”の行き着く末が見えてしまったためか、人間関係に嫌気が差したのか本人も苦悩の果て逃げるように上京して来たのであった。だがしかし、運命は主人公を手放してはいなかった。一度は倒した伝説にして最強のパーサーカー“天照素”が復活する。命の危機に接し、愛する人を守ろうと一度は手放したはずの「隻の“力”」を開放させるのであった!!
 これぞ“燃える”展開と云わずして何とする!
 高倉健のヤクザ映画を彷彿させますなぁ。耐えて耐えて耐え抜いて、最後にドカーンと大爆発だ。妻の妊娠が判明し養子も迎え充実したイベントが実は死亡フラグだなんてベタ以外の何ものでもないわけですが、だからこそ悲しみも増し読んでいて胸が締め付けられるし、その脇で人を殺しておきながら色事を始めるジジイなどこれぞ悪と云わんばかりの演出もまたベタであっても、後々主人公達に倒されても当たり前と読者に思わせるのに充分なわけです。
 無論8巻で終了ではなく、この後今までの登場人物達それぞれの物語とか伏線やらが盛上げて行くわけで、ストーリー的にはこれから本格的に“案山子”の謎とか由来が披露され、村が無くなるにせよ変わっていくにせよ何がしかの変化を見せたり、主人公の妹や弟の成長があったりなかったりするのでしょう。今までの作品群から著者やまむらはじめはストーリーをインスピレーションよりは緻密に組み立てて行く派だと思いますので、一端エンジンがかかれば大化けすると思います。今までは人気とか編集者とか雑誌社の運悪くエンジンが懸からなかったのか、王道を外してみたら己自信の路線からも微妙に外れていたのではないでしょうか。アニメ化も決定したので、ブレイクすると良いですね。

 内容紹介:アニメ制作快調!! 注目の最新刊!!大学進学を機に故郷を後にし、東京で暮らす匡平。しかし、案山子(カカシ)という神の人形を操る、隻 (せき)である妹の詩緒、同郷の阿幾という青年が現れた日から、彼の平穏は終わる。そんな中、匡平に想いを寄せる黒衣の隻・まひるが現れ、事態は一層複雑化、詩緒VSまひるの案山子バトルに発展!!詩緒は辛くも勝利を収めるが、詩緒の案山子・玖吼理(ククリ)が動かなくなり、彼女はパニック寸前に!!阿幾は匡平に故郷の村への戦いの継続を宣言、そして、今まで謎に包まれていたあの隻が現れた!!
 編集者からのおすすめ情報:アニメ制作絶好調進行中!! 待望のアニメ最新情報も告知間近で盛り上がること必至!!匡平と日々乃の恋の動向も気になる、盛り上がる展開だらけの待望の第8集をご堪能あれ!!!(小学館HPより引用)
(月刊サンデーGX掲載)

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