木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年2月19日土曜日

太平洋の奇跡 観了


太平洋の奇跡 観了
 作中最大の見せ場であるバンザイ突撃は久々に日本映画で壮観なスペククル映像でした。日本兵がいかにも戦時中の南方の兵隊らしく、山中に逃げ込む民間人共々風呂にも入れず洗濯もままならない状況の中で必死に逃げている雰囲気を出していているのが、とてもリアルッぽくて顔が煤けていて役者の顔の識別ができないくらいでした。だからこそのリアル。唯一唐沢寿明だけが特徴的な禿頭と綺麗な顔の中に鋭い目力で回りの兵隊から浮いて見えました。唐沢寿明のハゲ頭綺麗ですね。NHK大河ドラマに出演する時は信玄とかこの頭が活用できる役で出てもらいたいものです。戦国BASARA実写版にでも出てくれないかな。幸村とか政宗はジャニーズでいいから信玄とか謙信役で。GAKUTOの謙信も好きですが。
 竹野内豊の低い声が素敵。と云うかこの役は声で選んだんじゃないかと思えますね。
 本物を見た事は当然ありませんが、資料から感じる日本軍の雰囲気やGIの雰囲気がとても醸し出されていて、最近の戦争邦画で米軍を描いた中では屈指の描写ではないでしょうか。特に日本軍も米軍も“服”の布感かすばらしい。カメラや記録媒体が高性能になったが為により本物を使わなければならなくなったのでしょう。ただ日米共に体形はかなり変わっていると思われます。それにしても米軍兵の中に黒人の数が数えるしかいなかったのが不思議。史実的にはどうなんでしょう。
 戦時中捕虜になった日本軍の兵も士官も、米軍が驚くほど協力的であったとの記録があります。日本軍の教育に問題があり、捕虜になった場合どう行動するべきか昭和の軍隊は教えていなかったせいだと考えますが、作中日本人の行動の説明を将棋で例え話をするのが云いえて妙だと思いました。
 個々に取り上げると良い所ばかりです。でもyahoo映画レビューの数々の投稿の冒頭に書かれている通りに拙者も思います。例えるなら素材も料理人も良いのに塩味た足りない料理みたいな?
 原作が外国人の原著であり、視点も米軍からのもので、日本帝国陸軍軍人も捨てたもんじゃないね、ってのがテーマになっているので、冒頭の派手な戦闘の後は人間ドラマを中心に描くようになります。そうなると、どうしても先行する日米軍軍人の友誼を描いた傑作「戦場のメリークリスマス」等と比較してしまい、映画として金を払ってまで見るべきものかと云うと、自信を持って人に勧めるのはチョットとなってしまいます。「眼下の敵」や「大脱走」みたいにある種のスポーツマンシップに乗っ取って追いつ追われつの戦いを描いたとしたら、良いせん行ったのではないかと思うのですが、そうすると冒頭の「これは史実に基き…」って文言が意味を成さなくなるんですね。日テレ(読売グループ)のプロパガンダ映画だから仕方がないのでしょう。下心の多い作品は底の浅さばかりが目についていけません。戦場マンガシリーズを実写化した方が泣けると思うけど。
 史実としての「大場栄大尉」の活動を読むならば、映画とのタイアップなのか、先日刊行された「玉と砕けず」が面白く読めました。唐沢寿明演じる堀内今朝松一等兵って史実なんだ。収容キャンプでは死にませんけどね。

(以下yahooより引用)
 あらすじ: 1944年、太平洋戦争末期。サイパンに、アメリカ軍から“フォックス”と呼ばれ、恐れられた一人の日本人、大場栄大尉(竹野内豊)がいた。大場は47人になりながらも仲間の兵士たちと共に16か月間敵に立ち向かい、多くの民間人を守ってきた。やがて彼の誇り高き魂は日本人だけでなく、アメリカ人の心も動かしていく。
 解説: 太平洋戦争の激戦地サイパン島で、たった47人の兵力で4万5,000人ものアメリカ軍を翻弄(ほんろう)し続け、アメリカ軍から恐れられた実在の日本人、大場栄大尉の実話を映画化した戦争ドラマ。『学校の怪談』シリーズの平山秀幸監督がメガホンを取り、日本の歴史の教科書には載ることのなかった物語を全編、タイのラヨーンとサイパン島にて撮影した。大場大尉役の竹野内豊をはじめ、唐沢寿明、井上真央、山田孝之ら豪華キャストの熱演も見逃せない。
シネマトゥデイ(外部リンク)

スタッフ
監督:平山秀幸
製作総指揮:-
原作:ドン・ジョーンズ[作家]
音楽:加古隆
脚本:西岡琢也 、グレゴリー・マルケット 、チェリン・グラック
原題: -
製作年度: 2011年
別題: -
製作国・地域: 日本
上映時間: 128分
キャスト
竹野内豊(大場栄 大尉)
ショーン・マッゴーワン(ハーマン・ルイス 大尉)
井上真央(青野千恵子)
山田孝之(木谷敏男 曹長)
中嶋朋子(奥野春子)
岡田義徳(尾藤三郎 軍曹)
板尾創路(金原 少尉)
光石研(永田 少将)
柄本時生(池上 上等兵)
近藤芳正(伴野 少尉)
酒井敏也(馬場明夫)
ベンガル(大城一雄)
トリート・ウィリアムズ(ウェシンガー 大佐)
ダニエル・ボールドウィン(ポラード 大佐)
阿部サダヲ(元木末吉)
唐沢寿明(堀内今朝松 一等兵)

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