木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2010年8月30日月曜日

私立エルニーニョ学園伝説 立志篇 読了

私立エルニーニョ学園伝説 立志篇 読了
SOW/著 集英社/刊 20081220第1刷743円 河下水希/イラスト(JUMP j BOOKS)

 有明・東京ビックサイト西2ホールで開催された「COMITEA93」へ行って来ました。コミケやいくたの即売会と異なり、パロディやファンジンではなく、オリジナルの創作物・特にマンガを主に開催されているハードコアな即売会です。原点回帰と云っても良いでしょう。そして会場には出版社のマンガ編集部が出張してきており、プロの編集者に見てもらえるのも売りになっています。
 コミケでオリジナル作品のサークルを扱っていないわけではありません。コミケ参加サークルとコミティア参加サークルはほぼ重なるでしょう。更に運営しているスタッフもまた重なっているはずです。パロディやファンジン系に比べると地味であるがゆえに、コミケでは埋もれてしまっています。
 私的にも時間の都合上コミケでは大手ジャンルを回り、オリジナル系はコミティアで補完している感じになります。
 コミティアの最近の印象では、自分の創作物の一つとして一般商業誌を同人誌と一緒に並べているのを多数見かけるようになりました。プロで食べていけないのか、プロの敷居が低くなったのか興味の湧く所です。故にプロの作家さんに直接会う機会が多くなりました。それと、コミケでもそうなんですが、所詮アマチュアが自分の創作意欲の発散の場であるので、無料で配っている品々を入手できます。コミティアはコミケと異なりカタログ代が必要(注:カタログが売り切れると入場制限が無くなるの無料入場可能。但し何時から無料になるかは不明)なれど、財布が無くても無料配布物だけで結構荷物が増えます。でも所詮はアマチュアが無料でも良いから持って行ってくれと手渡している品であるので、過大な期待はしないように。希に玉が入っている時もあります。
 いつものように国際展示場駅に降り立つと利用客が異様に多くてビックリしました。コミケ終了直後とは云え、コミティアにこれほど人が来るのはおかしいだろうと思ったら、同人誌印刷の大手が主催する即売会COMIC CITYが同時開催でした。同種のイベントが重なった方が集客率は高くなるんですけどね。入手した資料については追々。

 さて電車の中で読んでいた「私立エルニーニョ学園伝説 立志篇」です。買っといて今まで忘れていました。河下水希の新刊だ!と思って買ったら違っていた記憶が有ります。丁度一年後に2巻目青雲篇が発売されたはず。
 面白い文章でした。サクサク読めたし。キャラクターも主人公以外ステレオタイプのありきたりばかりで意外性がまるで無いのが意外でした。起承転結がハッキリしており、まるでライトノベルの良い所ばかりを寄せ集めしたような、これぞライトノベルを書く為のテキストとして最良のような作品です。夏休みの読書感想文はこう書け!みたいな、もしくは本編を読まずとも読書感想文は書ける!みたいな、著者SOWは“脚色家”としてなら第一級だと思います。極力読者の感情移入を削ぎ落とし、キャラクター達が表面的な役割分担を徹底することでのみ醸し出される空虚感が素晴らしい。作家として己のテーマを持たない文章家が、どこまで創作を続けられるか興味津々でもあります。

 内容紹介:エルニーニョ学園――この世のすべての才能はそこに集まるという。折紙少女に剣術少女(どっちもいい娘です)、オタクもいるし、忍者もいれば、悪の会長だっている!混乱が混乱を呼ぶ、伝説のハイテンションノベル誕生!!生まれ変わったジャンプ小説新人賞、刊行第1弾!
 内容(「BOOK」データベースより):エルニーニョ学園―この世のすべての才能はそこに集まるという。折紙少女に剣術少女(どっちもいい娘です)、オタクもいるし、忍者もいれば、悪の会長だっている!混乱が混乱を呼ぶ、伝説のハイテンションノベル誕生!生まれ変わったジャンプ小説新人賞、刊行第1弾。(アマゾンより引用)


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