木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2020年4月27日月曜日

世界史で読み解く「天皇ブランド」 読了

世界史で読み解く「天皇ブランド」 読了
~国際教養が身につく「21世紀の君主論」~宇山卓栄/著 悟空出版/刊 20190920初版1500円
 令和の次の代に女性天皇が誕生するか否かを中心に、世界の王家の話を紹介した本。 もしかすると誰か特定の人々への反論なのかもしれないが、"世論"なる存在しないイメージに対しもっと知識を得てから論じろと云っているのだろう。
 ところが著者の本業は受験世界史なので天皇について語るだけの裏づけが無い。しかも正解しか無い受験世界史であるから、答えの出ない現実問題を語る事が出来ない。だからこそ"世界史で読み解く"なのだろう。実に的を得たタイトルだと感心した。
 本書でも述べているが、「天皇」は「天皇」であって唯一無二の存在であり、日本以外の「王家」や「皇家」と比較は野球とサッカーが同じ球技なのだからどっちが強いかと云っているのと同じく意味が無い。しかし明治以後昭和も含め西洋思想と制度を取り入れて変えられてしまった「天皇」をいまさら伝統とか改革とか云うのはチャンチャラ可笑しい。拙者の師匠の説だが、いっそのこと日本の戸籍制度の変更(母系制にする)もしくは制度自体の廃止をすれば、自ずと天皇と云う「制度」も時代に合った変更がされるだろう。
 そもそも後宮制度や宦官制度を導入できなかった日本において、完全な父系制など存在すらしていない。逆に云えば誰のタネだろうと、ハタケがしっかりしていればそれでかまわず2600年をすごしてきたのだ。ここ百二、三十年程度の明治天皇以後の歴史なぞ無視してもかまわん誤差でしかない。天皇家や宮家ばかりではなく、貴族を復活させねば血筋が先細くなるのは致し方あるまい。極論を云ってしまえば、貴族と云う共同体の中で生まれて育てられて天皇になるのだから、そのシステムが崩壊してしまえば天皇だけが存在できるわけが無いのだ。

(以下アマゾンより引用)
 出版社からのコメント:茂木誠著『日本人が知るべき東アジアの地政学』(悟空出版)に続く世界史教養書! 世界に比類ない「天皇ブランド」の力とは?
◎世界に君主は27人いるが、天皇は唯一のエンペラー!
◎男系・女系「皇位継承問題」の争点一覧表
◎立憲君主制・共和制・大統領制のメリット・デメリット
◎皇位、王位を廃した仏露中韓、守った日英蘭
◎天皇、ローマ教皇、英国女王の格付けは?
◎800年男系にこだわった仏王室、諦めた英・蘭王室
◎ジョージ・ワシントンは「国王」になることを固辞した
◎中国と対等外交、聖徳太子は皇帝・煬帝に「天皇」称号をぶつけた
◎武士に政権を預け、自らは権威者として社会秩序を安定化
◎神道の最高祭祀者としての存在が、日本での大規模な宗教戦争を防止した ほか
天皇の奇跡は世界史の中でこそ輝く!
 内容(「BOOK」データベースより)“なぜ「天皇」は王(キング)ではなく皇帝(エンペラー)なのか”“800年男系にこだわった仏王室、諦めた英・蘭王室”“立憲君主制・共和制・大統領制のメリット・デメリット”“男系・女系「皇位継承問題」の争点一覧表”ほか。
 著者について:1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。テレビ、ラジオ、 雑誌、ネットなど各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。
近著に 『朝鮮属国史――中国が支配した2000年』(扶桑社新書)、『「民族」で読み解く世界史』『「王室」で読み解く世界史』(以上、日本実業出版社)など。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)宇山/卓栄:1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。テレビ、ラジオ、雑誌、ネットなど各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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