木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2020年1月6日月曜日

応仁の乱 読了

応仁の乱 読了
~戦国時代を生んだ大乱~ 呉座勇一/著 中央公論社/刊 20161025初版2017030513版900円 中公新書
 読むのに時間がかかった。拙者の場合、読むのに時間がかかるのは理解が及ばない事が多いが、今回は面白かった割りに時間がかかった。人物名が読み辛いし似た名が多い。しかも敵味方に分かれて戦っているので、東西陣営に似たような名が乱立して訳が分からなくなってくる。赤松だけは分かりやすかったが。
 さて、応仁の乱を視覚的に楽しめるとしたらば、現在連載中のマンガ「新九郎、奔る!」ゆうきまさみ/著 小学館/刊ではなかろうか。伊勢新九郎、後の北条早雲が少年だった時が正に応仁の乱真っ最中。マンガの連載が始まったのが本書刊行後だから、明らかに本書の影響を受けているであろう印象を受けるが、NHK大河ドラマで武将を扱う際に意外と父母から描くように、子ども時代を丹念に描いている。パトレイバーにしてもバーディーにしても、人物背景を詳しく描き過ぎるのがゆうきまさみの特徴なのかもしれない。北条早雲と云えば司馬遼太郎の「箱根の坂」が有名であるが、流石に少年時代を描いてはいない。それでも前半生をジックリと書いている。単に史実が無いから書きやすかったのかもしれない。
 本書にも書かれているが、応仁の乱以後は戦国武将達が勢力を伸ばして来るので、太平記武将の末裔が活躍する最後の大戦乱のはず。
 信長の野望が好きであれば、何故織田信長が活躍時代が生まれたのか、その萌芽としての時代背景として大いに楽しめる事であろう。
(以下アマゾンより引用)
 内容紹介:室町後期、京都を戦場に繰り広げられた内乱は、なぜあれほど長期化したのか。気鋭の研究者が戦国乱世の扉を開いた大事件を読み解く。

【目次】
はじめに
第一章 畿内の火薬庫、大和
1 興福寺と大和 / 2 動乱の大和 / 3 経覚の栄光と没落
第二章 応仁の乱への道
1 戦う経覚 / 2 畠山氏の分裂 / 3 諸大名の合従連衡
第三章 大乱勃発
1 クーデターの応酬 / 2 短期決戦戦略の破綻 / 3 戦法の変化
第四章 応仁の乱と興福寺
1 寺務経覚の献身 / 2 越前の状況 / 3 経覚と尋尊 / 4 乱中の遊芸
第五章 衆徒・国民の苦闘
1 中世都市奈良 / 2 大乱の転換点 / 3 古市胤栄の悲劇
第六章 大乱終結
1 厭戦気分の蔓延 / 2 うやむやの終戦 / 3 それからの大和
第七章 乱後の室町幕府
1 幕府政治の再建 / 2 細川政元と山城国一揆 / 3 孤立する将軍 / 4 室町幕府の落日
終章 応仁の乱が残したもの
主要参考文献
あとがき
関係略年表
人名索引

 内容(「BOOK」データベースより)室町幕府はなぜ自壊したのか―室町後期、諸大名が東西両軍に分かれ、京都市街を主戦場として戦った応仁の乱(一四六七~七七)。細川勝元、山名宗全という時の実力者の対立に、将軍後継問題や管領家畠山・斯波両氏の家督争いが絡んで起きたとされる。戦国乱世の序曲とも評されるが、高い知名度とは対照的に、実態は十分知られていない。いかなる原因で勃発し、どう終結に至ったか。なぜあれほど長期化したのか―。日本史上屈指の大乱を読み解く意欲作。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)呉座/勇一:1980年(昭和55年)、東京都に生まれる。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専攻は日本中世史。現在、国際日本文化研究センター助教。『戦争の日本中世史』で角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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