木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2010年10月5日火曜日

いけちゃんとぼく 観了

いけちゃんとぼく 観了

 ネットニュース(http://news.searchina.ne.jp/)で「中国人女性と結婚したオタク日本人男性のブログが超人気!」と見かけたので、そのブログ「中国嫁日記」を覗いてみたらマンガ家の「希有馬」氏でした。そりゃプロとしては無名に近ですがコミケでは超有名人です、まかりなりにもプロですからねぇ「書籍化を求め8つの出版社からオファー!」って当たり前と云うか、御本人自身が市井の零細出版社以上の配布部数と流通組織を確保しているわけだし、「希有馬屋」名義とは別にブログを出していると云う事は趣味としての発表だろうに。実力のある人は何をやっても注目を浴びてしまうと云う事でしょうか。中国の工場で生産する事により、世界初の大量生産“同人フィギュア”(“ガレージキット”と呼ばれる同人の模型は「鋳型」をシリコン等の材質を使うため耐久性が無く、通常プラモデルのように量産することが出来ない。)を手がけコミケで大行列を作った同人サークル「希有馬屋」の主催者ですが、そうですか若い中国人嫁をもらっていたんですね。中国と往復していて知り合ったのか、知り合ってから中国へ行くようになったのか、ちょっとだけ気になります。ブログのバックナンバーに載っているのかしらん。私も十種類くらい「希有馬屋」のフギュアを持っていますが、全て未開封。手放すか、組み立てるかしなくては。閑話休題。

 「いけちゃんとぼく」を観ました。やはり同僚に借してもらったDVD。原作の西原理恵子の「いけちゃんとぼく」も読ませてもらいました。短い話を、どう107分の映画に作り替えたのか興味津々でした。西原理恵子の持ち味を生かしつつ、監督兼脚本家の大岡俊彦の世界観を詰め込みんだ秀作です。原作者西原理恵子がインタビューの中で「初めて描いた恋愛マンガ」と言っていましたが、女性の包み込むような恋愛感とともに、少年の成長を描いた素晴らしい作品となりました。それとともに、日本のストーリーテリングの一つのジャンルとも云える「夏」&「少年」の成長を描き出し、また日本的とも云うべき死生観や自然観を物語にとても上手く絡め込んでおきながら説教臭くない演出手腕が素晴らしい。これは海外に持っていっても受けるのではないかと思います。そして小学校などで映画会をするようなことがあれば、是非上映作品の一つとして候補に挙げて欲しいと思います。
 この映画を観終わって先日読んだ作家浅田次郎とマーガレット・アトウッドの対談記事を思いだしました。
 浅田次郎「日本の小説は自然描写が減り、季節感が薄れてきました。作家が都市の密室で外気に触れる事無く執筆しているからでしょう。-略-」
 マーガレット・アウトウッド「-略-。日本には額縁に入れられるような風光明媚な自然がたくさんありますね。」
 浅田次郎「俳句に必ず季語があるように、日本の美学には季節や自然が不可欠できたが、最近はそれが壊れてきました。」
 マーガレット・アウトウッド「残念ですね。でも今あるものは仮の姿であり、いつか消え去るといった感性は残っているのでは。」(朝日新聞2010年10月2日土曜日13版30面)
 無論、小説と映画はまったく異なる媒体ではありますが、「いけちゃんとぼく」には季節感も感性も抜群に描写されています。
 モト冬木演じる牛乳屋の「ひまわり牛乳」の店舗はセットだとばかり思ってましたが、エンディングテロップに協力として名が太文字で出てきて感動しました。お店に行くと店内にロケ時の写真や新聞に紹介された記事等が展示されているんだろうなぁ。行って見たいものです。

原題: -
製作年度: 2009年
別題: -
製作国・地域: 日本
上映時間: 107分
 スタッフ
監督:大岡俊彦
製作総指揮:-
原作:西原理恵子
音楽:川嶋可能
脚本:大岡俊彦
 キャスト
蒼井優(いけちゃん)
深澤嵐(ヨシオ)
ともさかりえ(美津子)
萩原聖人(茂幸)
モト冬樹(清じい)
蓮佛美沙子(みさこ/ミサエ)
柄本時生(哲)
江口のりこ(友人)
上村響(たけし)
村中龍人(ヤス)
中村凛太郎(トモ)
白川裕大(マツ)
窪田傑之(きょうちゃん)
宮本愛子(みき)
山田スミ子(親戚のおばさん1)
西原理恵子(親戚のおばさん2)
たくませいこ(親戚のおばさん3)
ちすん(先生)
いとう麻見(かおり/ボイススタンドイン)
ニタ・ニコルソン(変なおっさん)
峯のぼる(老人のヨシオ)
池松壮亮(大学生のヨシオ)
岡村隆史(あずき洗い)
吉行和子(池子)

 解説: 発表されるや“絶対に泣ける本”と評判を呼んだ、人気漫画家・西原理恵子が初めて手掛けた同名絵本を実写映画化。色も形も変幻自在な不思議な生き物“いけちゃん” と、少年の交流をファンタジックに紡ぐ。主人公のそばに寄り添ういけちゃんは、絵本の質感を生かしてフルCGで描かれ、その声を若手実力派女優・蒼井優が担当。“ぼく”であるよしおを『子ぎつねヘレン』の深澤嵐が演じ、共演には『うた魂(たま)♪』のともさかりえら、多彩なキャストが顔をそろえる。シネマトゥデイ(外部リンク)
 あらすじ: いつのころからか、いつも一緒に過ごしているよしお(深澤嵐)と謎の生き物いけちゃん。山登りや虫取り、友だちとケンカしたりするとき以外にも、熱が出たときには看病したりと、いけちゃんはいつもよしおのそばに寄り添い彼を見守っていた。やがて、よしおが成長して少年時代が終わろうとするころ、いけちゃんの姿が見えなくなってしまい……。
シネマトゥデイ(外部リンク)


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