木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2019年9月14日土曜日

フクシマの荒廃 読了

フクシマの荒廃 読了

~フランス人特派員が見た原発棄民たち~アルノー・ヴォレラン/著 神尾賢二/訳 緑風出版 20161125初版2200円
 外国人の視点による福島原発事故後の取材記。訳者の日本語は上手いと云って良いのだが、原書に近づけようとしたのか、あえて外したのか、日本人ジャーナリストの文章ではないので、ルポルタージュを読んでいるような気にはならない。
 基本欧米の英語文は主語をはっきりと書くから、ルポルタージュでも主語をはっきりと誰々と書かざる得ない。日本語だと視線を消すが如く第三者的に書こうとしているので、それに読みなれた身としては、違和感を持ってしまうのだ。でもルポ文に第三者の視点と云うのはおかしいので、本来ならば日本的な書き方の方が胡散臭く感じるべきなのだが、日本の新聞を読みなれてしまうと翻訳物の著者の視点が前面に出てくると、ルポと云うより日記を読んでいるように思えてしまう。最近の新聞は取材記として、記者が誰なのか動機はなんなのかを打ち出してきているので、かなり翻訳物に近くなってきたような気もするのだが、主文は以前のままなので、やはり客観的(と云う名の主観)な書き方に見慣れてしまうのだろう。
 そんなわけで、今一つ文章に没入できず、飛ばし読みで終了してしまった。
 福島に実家のある拙者にしてみれば、未だに東日本大震災の後処理(今の時点で、隣の家の石垣が我が家屋に崩れて放置中とか、家が傾いたまま直していないとか、庭には除染土が埋められたまま)は進行中だし、原発は手を入れられずなんとかメルトダウンしたままの状態で維持されているとかを肌で感じているのだが、震災の被害を受けていない地域や、福島県に直接関係していない人には既に終わっている事になっているのだろうな、と関東で仕事に就いている拙者には感じられる。
 いやいや、原発は活火山のように今もって放射能はばら撒いているし、冷却しないと地殻にまで穴が空いてしまうから冷すために水をガンガン笊みたいに穴の空いた原子炉に注水し続けて、放射能混じりの水を海に絶賛放水中だってしってますよね?皆さん。
 分かっているのかな?原子炉の焚き火を今しているって事を。
 今までは手に負えない山火事だったけど、なんとか人間がコントロールできる程度の野火になっているだけで、火事は消えていないんですが。溶けてこびり付いた燃料棒の残骸をカプセルに入れるまでは原子の火は治まらない。
 でも人類の力で溶けた燃料棒をどうにかできる訳がない。
 結局出来る事はチェルノブイリと同じく鉛とコンクリートで箱を被せて、何万年も放置するだけなんだけど、その間に何回津波や大地震が来ると思っているんだろうか。それ以前に日本列島がどうにかなっているはずだが。
 飛ばし読みをしたせいか、結局本書の内容よりも、自分の事しか書けななかったな。
(以下アマゾンより引用)
 内容(「BOOK」データベースより):本書は、フランスの日刊紙『リベラシオン』の特派員が、福島第一原発事故の除染・廃炉作業に携わる労働者などフクシマの棄民たちから原子力村の面々までを独自の取材とインタビューでまとめた迫真のルポルタージュである。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)ヴォレラン,アルノー:フランスのジャーナリストで、仏日刊紙『リベラシオン』の極東特派員として2012年に来日。現在45歳。フランスとイタリアで歴史を学び、ストラスブール大学でジャーナリズムの学位を取得。バルカン半島で戦後ユーゴスラビアを取材し、フランス語圏メディアに発表。2007年から『リベラシオン』紙の極東特派員となり、スリランカ、カンボジア、マレーシア、ビルマの、特に民主化と正義のプロセスについて長く大量の記事を書いた。極東を揺るがす民族問題と安全にも興味を抱く
 神尾/賢二:翻訳家、映像作家、プロデューサー。1946年大阪生まれ。早大中退。2008年から2011年までモロッコ、ラバトのモハメド5世大学客員教授を務め、2012年からスペイン、カタルーニャのバルセロナに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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