バビル2世 ザ・リターナー 1巻 読了
野口賢/漫画 横山光輝/原作 秋田書店/刊 20100805初版533円 ヤングチャンピオン・コミックス
同僚との世間話で果物“ライチー=茘枝”が話題になった。私は社会人になり会社の宴席か親戚の法事で銀座アスターで初めて食した。中学校の国語の授業長恨歌での楊貴妃の好物と記憶している。美味いモノであったが、同僚の「まるで目玉みたいにプルルンとして…」の一言により、私の記憶はマグロの兜煮の目玉の食感と味に上書きされた。これほど見事に記憶が入れ替わった瞬間を体験したのは初めてだ。自分の中の体験でしかなく、自分の感じた驚異を伝えられずにもどかしい。閑話休題。
新作「バビル2世」の話。先日古本屋で「バビル2世 ザ・リターナー」を初めて見かけ、出版されているのに気がつきました。新刊書店で見たことも無かったので驚きも2倍。一読して手放したのか、何かの間違いで入手したのか手放したのか、前の持ち主が少々気にかかります。
「バビル2世」と云えば昭和時代に放送されたTVアニメの記憶が鮮烈です。水木一郎が歌う菊池俊輔作曲のオープニング・エンディングは今聞いても背筋が震えます。横山光輝描く原作マンガを何処かで読み(恐らく祖父母の家、従兄弟や叔父が漫画雑誌を置いていた)、何故かパチモノだと思い込んでいました。
野口賢描く今回の新作は、バビル2世からの輸血により超人化した米軍兵士との戦いを描く第一巻であり、「バビル2世」の続編と云うよりも「その名は101」の続編とも云うべきストーリーですが、40年前ロプロスが核ミサイルにより撃墜されており単純に続編と云えなくなっています。(原作バビル2世では撃墜。その名は101では劇中に囚われの米軍基地から三つの僕を救い出すシーンがありました。)現在に甦った“超能力者”をどう描くのか、あえて今バビル2世をリメイクする作者の心意気を読んでみたいと思います。
内容紹介:人知れず、しかし確実にそれは起った。アラスカ沖北極海。「ポセイドン」と呼ばれる正体国籍不明の人型巨大兵器と米海軍イージス艦との戦闘勃発。一方、同時刻東京・副都心新宿に一人の少年があらわる。人語を操る黒豹を従えて。救世主か破壊者か。その少年の名は「バビル2世」。突如繰り広げられる戦闘ヘリ・アパッチとの凄絶な市街戦。世界が、時代が今。圧倒的に変貌しようとしていた。
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