コンビニDMZ 4巻 読了
竿尾悟/著 少年画報社/刊 20091224初版571円 YKコミックス
DMZ=DeMilitarizedZone非武装地帯。ヨーロッパの一角で連邦軍・反乱軍・民兵の三つ巴の戦いの渦中に国連とNATOの介入でDMZ(非武装地帯)を確定し日本式コンビニを出店。戦場という非日常とコンビニという日常のギャップにブラックユーモアを散りばめてのストーリー。店長川口洋一の下、店員雨宮淳(♀)鳳石勝(♂)の三人がコンビニDMZポイントチャーリー店を襲う数々の難問に挑戦する。たまに出張あり。
雨宮さんって本当にお色気担当だったんですねぇ。はっ!バイト二人の名前ってもしかして漫画家仲間から持ってきたのか!?
先日四方田犬彦/著「『七人の侍』と現代――黒澤明 再考」を立ち読みしていたら、あたりまえですが、世界各国で「七人の侍」に対する捉え方が違うと書いてありました。古典名作の一つとなっているのか、身近で感情移入できる作品として捉えているのかですね。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争地域の人々には身近な映画で、現在収監中の戦争犯罪者も自国民側からすれば、敵勢力化で孤立し虐殺される民間人を七人の侍よろしく助けにいっただけなのに、と云う比喩にすら使われているみたいです。立ち読みなのでうろ覚えですが。折を見てじっくりと読むつもりです。
今巻は川口店長コンビニDMZポイントブラボー店に出張。鳳石のセリフに「DMZって支店どれだけあるんだろ」てありますが、ブラボーなら二号店、チャーリーなら三号店なんじゃないですかね?アルファー店が何処かにあるはずですが。四号店の“D”から始まる言葉ってなんでしたっけ?因みにこういった記号は日本にもあります。「さ」は「さくら」の「さ」とか五十音をどの単語で呼ぶか決まっています。図書館等に備えている記号・単位事典に載っていたはず。
軍隊の戦略の語源はラテン語から来ており云々というのが「ローマ人の物語」にありました。コンビニをコンビニたらしめているのは文字通りの「ロジスティック」にあり、集荷配送こそが命です。宅配便を頻繁に使うと案外送料というのは高くつくものだと実感しました。それでも自分が荷物を持って行き来するよりはどれだけ安くて早いのかも分りました。それもこれも社会インフラと律儀な国民性の賜物でしょう。戦争という状況のなかで物資輸送がどういうものか、配送員達の話も描いてみると面白いのでは無いでしょか。などと思いつつ既に連載は終了。次巻完結。
「コンビニDMZ」こそ実写海外ロケで作ってもらいたいものです。しかも実際のモデル地で。どちらの勢力も親日的の様な気がするし。メインキャラクター以外は現地調達、でも全員が普通に日本語話しているの。「もやしもん」の実写ドラマ第一話があれだけの完成度だったのだから、「コンビニDMZ」も充分作れると思いますよ。
内容紹介:品質抜群!鮮度良好!!品揃えもバッチリの日本のコンビニが非武装地帯で大活躍!いわゆる最前線(笑)で店を切り盛りするのは川口店長!今回は某有名非武装地帯に川口店長が緊急出動!そこで出会ったのはなんと…!?ミリタリー&ギャグの新境地を拓いた竿尾悟の最新作今巻は特製ステッカー付き!(カバー裏表紙より引用)
(ヤングキングアワーズ掲載)
0 件のコメント:
コメントを投稿