ドリフターズ 1巻 読了
平野耕太/著 少年画報社/刊 20100721初版562円 YKコミックス
待ちに待っていた1巻が出ました!
全員集合ではなく、元ネタの黒人グループでもなく、異世界に召喚された“ドリフターズ(漂流者)”達が、その世界の命運を握っているらしい…。そんな世界の命運とは別の所で織田信長と那須与一そして島津豊久が“国獲り”を開始する。
戦場が好きなんですねぇ、この著者は。初単行本「コヨーテ」が成人男性向けなのにエロより戦場描写の方に力が入っているのではと思わせるような作品でした。そして残念ながら未完で終わってしまいながらもカルトな人気を誇る、戦国武将の名を冠したキャラクター達が同人界の天下獲りを目指す「大同人物語」。ゲームを紹介するマンガは置いといて、さらにアニメ化にもなり世界的にブレイクした「ヘルシング」。今連載にも期待がつのると云うものです。
召喚、国獲りとなれば「アーサー王に会った男」やらバロウズやら古典的と云っても良い設定ですが、更にビデオゲームの影響か歴史的著名人が時代を超え召喚されて集結。ある意味スーパーロボット大戦。しかも日本ばかりでなくハンニバルやスピキオまで!だが敵はこれまた強い歴史的ヒーロー&ヒロインズ。宇宙大作戦の中でも地球人の精神分析をするために歴史的著名人を集めてみたり、永井豪の作品にもシーザーやら歴史人物を登場させましたが、主人公は別にいての脇役あつかい。しかし今作品は歴史的著名人そのものがどうやら主人公らしいのが素晴らしい。演出描写やセリフの一言一言にセンスを感じる著者の、単なるパロディではないストーリーテラーとしての才能もまた今作品で発揮されるのではないかと益々期待。
島津と云えば鎌倉御家人から明治まで生き残った名門。因みに生き残った名門はもう一家あります。現福島県相馬市の相馬藩です。相馬野馬追いが有名ですね。元々は千葉県の鎌ヶ谷あたりに住んでいた相馬一族が源平合戦時鎌倉方に付き、奥州征伐の勲功として相馬市周辺をもらったのが始まりみたいです。何時の頃か千葉の本家を引き払って福島に総出で移住してしまったとか。相馬氏の活躍する話も誰かにやってもらいたいところですが、島津程の活躍が無いのが残念。相馬つながりで江戸時代最強の(戯け)テロリスト相馬大作でもいいや。
表紙(カバーに隠れている所ね)の「やべえ~無え」はセリフでは無く、作者の心情でしょう。確かに違和感がありませんな。
内容紹介:A.D.1600年天下分け目の関が原… 敵陣突破の撤退戦“島津の退き口”“捨てがまり”で敵将の首を狙うは島津豊久!!生死の狭間で開いた異世界への扉… 現在では無い何時か、現実では無い何処かへ戦国最強のサムライは新たな新世界へ招かれる!!(カバー裏表紙より引用)
(ヤングキングアワーズ掲載)
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