必死剣 鳥刺し 観了
そのお店で出された鳥刺しを食すと必ず死ぬ…必殺軒鳥刺し!
さて、 一作品として単体で感想文を書こうとするのですが、思考も文章力も稚拙なのでどうしても他作品と比較した話を書きたくなります。平成になり原作者が死んだせいか山形県の営業が上手いのか藤沢周平の一連の海坂藩シリーズが監督を代え役者を代えて映画化されています。そうすると魁となった「たそがれ清兵衛」の完成度の高さが際立って見えます。流石山田洋二監督と云う事なのでしょうか。大自然の美しさとそこに生きる人々の滑稽さと哀しみを、地に足の着いた日常の中で物語を紡いでいく演出の手腕が偉大といっても良いでしょう。方言を使い、折り目正しく節度を持った侍達も人としての営みは普通にあり、老名優笑いの演技も交え、生活臭さが画面から滲みでていましたし、人の小さな幸せを積み重ねて見せました。
今回は「必死剣」と云う位ですから“必ず死”にます。死に様=生き様として、鬼気迫る演技を主役豊川悦司が演じ、見ていて本当に顔が怖い。画面に緊張感が流れかっこ良く見えなくも無いのですが、ストーリーに緩急が無く、短編を二時間に引き伸ばしました感が醸されてしまい少々残念。藤沢周平と云うより、主人公のストイックな生き様と剣戟が、漫画家平田弘史昭和期のマンガを見ているようでした。
海坂藩シリーズは主人公よりも家老の役所が重要ですな。
(以下yahooより引用)
解説: 藤沢周平の時代小説「隠し剣」シリーズの中でも、現代に通じる傑作と名高い「必死剣鳥刺し」を『しゃべれども しゃべれども』の平山秀幸が映画化。剣豪であるがゆえに、過酷な運命に翻弄(ほんろう)されていく武士の心情が描かれていく。悲運の剣豪・兼見三左ェ門を演じるのは豊川悦司。三左ェ門の亡き妻のめいでありながら、彼にひそかな思いを抱く女性・里尾を池脇千鶴が演じる。観る者の心を揺さぶるし烈なクライマックスまで、目が離せない。シネマトゥデイ(外部リンク)
あらすじ: 江戸時代、海坂藩の近習頭取・兼見三左ェ門(豊川悦司)は、藩主・右京太夫(村上淳)の失政の元凶である愛妾(あいしょう)・連子(関めぐみ)を3年前に城中で刺し殺すものの、寛大な処分によって再び藩主に仕えることに。亡妻・睦江(戸田菜穂)のめいであり、身の周りの世話をしてくれる里尾(池脇千鶴)との日々の中で生きる力を取り戻すが……。シネマトゥデイ(外部リンク)
原題: -
製作年度: 2010年
上映時間: 114分
製作国・地域: 日本
スタッフ
監督:平山秀幸
製作総指揮:-
原作:藤沢周平
音楽:EDISON
脚本:伊藤秀裕 、江良至
キャスト
豊川悦司(兼見三左エ門)
池脇千鶴(里尾)
吉川晃司(帯屋隼人正)
戸田菜穂(睦江)
村上淳(右京太夫)
関めぐみ(連子)
山田キヌヲ(多恵)
矢島健一(矢部孫千代)
油井昌由樹(大場兵部)
つまみ枝豆(福井)
俊藤光利(光岡)
村杉蝉之介(山内)
瀧川鯉昇(安西直弥)
田中聡元(権蔵)
石山雄大(茂吉)
生津徹(常吉)
前田健(喜助)
外波山文明(兼見清蔵)
高橋和也(兼見伝一郎)
福田転球(牧藤兵衛)
木野花(はな)
小日向文世(保科十内)
岸部一徳(津田民部)
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