2010年12月31日金曜日
ミスマルカ興国 8巻 読了
ミスマルカ興国 8巻 読了
林トモアキ/著 角川書店/刊 20110101初版552円 角川スニーカー文庫
強大なグランマーセナル帝国の北方に連なる小国家軍は連合し帝国の軍事侵攻に備えていた。小国の中でも由緒ある歴史を誇るミスマルカ王国の王子マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルトは昼行灯のウツケ者として評判だったが、気さくな性格は国民から慕われ、持ち前の行動力と鋭い思考力で帝国や諸国家軍を時には翻弄し時には味方に引き入れていた。しかし、本格化した軍事侵攻の最中新兵器により小国家連合軍は潰滅、マヒロの父ミスマルカ国王ラヒル二世は己が首を引き換えに国民の安全を帝国軍に保障させる。帰る国も家も無くし肉親を悉く失ったマヒロに更に追い討ちをかけるがごとく、マヒロの教育係やミスマルカ王国宰相や幼馴染さえもグランマーセナル帝國の諜報員であったことが明かされる。失意と絶望のなか王子マヒロのとる行動は!
大東亜戦争の反省からかGHQの思想操作か“帝國=悪”みたいなイメージがありました。マンガやアニメで敵国がある場合大抵帝國だったりします。味方は共和国とか。日本の国家元首は天皇で世襲制なのを忘れた如くね。そんな風潮の一穴となったのは「銀河英雄伝説」では無いかと思われます。君主制の功罪にしても民主制の功罪も銀英伝作中で語られているので未読の方には是非とも一度は読んでもらいたものです。1960年代~70年代のマンガやアニメの影響を受けると帝國の版図に編入されることよりも自主独立を誇ることが良いみたいなイメージを持ってしまいますが、経済とか社会インフラを考えると帝国に限らず大国の中に入ってしまった方がメリットが多かったりします。かつては情報の伝達速度とか人や物資の移動速度から国家の版図も程ほどの大きさがありましたが、現代の様に情報は瞬時に伝わり個々人が容易に情報の発信受信ができるようになり、人や物資の移動速度も移動範囲も広範囲になった中ではより広域な経済活動が望まれるようになります。例えばEUとかアセアンとかを例に出さずとも、隣国大韓民国で日本ナンバーのトラックがそのまま運転できるようになったってご存知ですか?まだ実験段階みたいですが、これにより一々荷物の積み替えをせずカーフェリーを使った陸上輸送が可能になり、島国日本のデメリットが少しは解消できそうです。ところが笑っちゃうのは韓国のナンバー車は日本国内を運転できないんですよ。色々理由はつけられるでしょうが、経済はWinWinの関係を持たねば長続きはしません。独り勝ちは一時的に儲けたように見えてもトータル的には損をするように出来ています。真の貿易国家への脱皮をしてもらいたいものです。話が経済に流れてしまいましたが、民度が一定の段階(どこがその段階かは知りませんけど)に上がるまでは一部のエリートが国を切盛りした方が政治的経済的に効率が高いはずです。鶏口となるも牛後となるなかれ、とは牛口になれない口惜しさも含んでの言葉だと最近思えてきました。主人公マヒロは牛口とななるのか!?
さて、2010年冬コミの最終日。自分のブースはほとんど友人に任せ、10時から15時半までひたすら買い漁っていました。「がちょーん」のブースが東456館に在る為、456の大手を廻り、昼過ぎに東123館へ行くと大手が完売御礼を始めており、拙者が並んだ「絶対少女」も途中で完売、「希有馬屋」も後2,3人ってところで完売。456館を一巡りして西館に辿り着いた時には大手のほとんどが撤退していました。廻る順序の選択が購入に大きく影響するし、時間との勝負と云っても過言ではありますまい。で、会場を廻りながらつらつら考えたのが、即売会ではあってもこれこそ教科書で習った“楽市楽座”なのではなかろうかでした。無論コミケというシステムは事前申込制であり、出展料も学生にすれば高い金額を払うわけですが、表面的に見るならば、全国から自分の作った品物を持ち寄り、売り買いをして散るという、正にこれぞ「市場」ではないでしょうか?それとも「楽座}?手工業であるアマチュア作品という関係上従来なら「即売会」という「市場」で完結していたのが、需要と供給の技術的拡大によりアニメショップによる「常設販売」を可能にしたシステムがアキハバラを筆頭しにた全国に散るオタクショップの展開なのでしょう。出版という少量多品種の形態が、大東亜戦争時に思想と経済システムの統制による現在の商業出版にみられる問屋制による配本と流通経路の単純化が、アニメ・マンガにおける同人誌の隆盛により、一見すると傍流ながら、日本史的に見れば本来存在していた出版形態の復活がなされたと考えるにいたり、日本人の「本」好きってどんだけなんだろうと思う次第。で、拙者の「がちょーん」に帰ってくると一冊どころか一品も売れていないのに愕然。まあ、本人が買う努力ばかりして売る努力をしていないのだから当たり前なのですが…。
今回紹介するのは「極道キャッチ!プリキュア」B5版 表紙込36p サークル「比類なきAKDの館」、新久保だいすけ/著 初日水曜日東O05b です。
2010年の拙者の中のヒットアニメと云えばハートキャッチ ブリキュア!」。当然プリキュア本を探しました。意外だったのが「俺の妹…」本が多数でていた事。そんなにヒットしていたのか?イカ娘の方か良くなイカ?単に描き易かったのだろうか。
「極道キャッチプリキュア!!」は事前チェック無く、絵に魅かれて(アニメショップで)入手したました。絵は上手いし、笑いに切れがあるし、著者新大久保だいすけの名が聞いたことのあったような気がしていたので、プロの方だろうとは思っていたのですが、「月刊コミック アライブ」に連載していた四コママンガ「雲田場高校地球侵略部!」の作者さんでした。単行本は買っていませんが、アライブの中では目を通していたマンガでした。アライブは極初期に購入していましたが、近藤るるるの連載は終了するし、雲田場高校も終了したので雑誌自体の購入を止めてしまいました。あとがきによると「雲田場高校地球侵略部!」の連載終了は単行本の売上が悪かったからだったとは!アンケートは良かったそうですが、もしかして拙者のせいッ!?
内容紹介:敗北から1年。マヒロは帝国領となったミスマルカ統治に協力をしていた。指示のまま仕事をこなす姿にかつての精彩はなく、肩すかしを感じるルナス。そんな時、帝国に反抗するペルーナ城攻略の指令がマヒロに下る!
内容(「BOOK」データベースより):あの敗北から一年。帝国領となったミスマルカの統括官として、マヒロは日々を過ごしていた。民の安寧のため、帝国の命令に淡々と従うその姿に、かつての快活さや精彩はなく、念願のマヒロを手に入れたルナスも肩すかしを感じていた。そんな時、中原領でいまだ反旗を翻し、篭城戦が展開されているペルーナ城攻略の指令が下される。はたしてその狙いとは?そしてマヒロはいかに動くのか!?大人気ファンタジー第二部、開幕。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より):林 トモアキ 新潟県出身、昭和54年9月17日生まれ。新潟工科専門学校自動車工学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)
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