木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2010年10月31日日曜日

絶対可憐チルドレン 23巻 読了

絶対可憐チルドレン 23巻 読了
椎名高志/著 小学館/刊 20101023初版419円 少年サンデーコミックス 

 声優の野沢那智死亡。拙者的には海底少年マリンの気弱な副艇長や手塚治虫の孫悟空の三蔵法師が耳に残っています。新・エースをねらえ!の宗像コーチは伊武雅刀に次いで二代目ながら、コーチと云えば野沢那智みたいな印象になっています。洋画にいたっては数知れず。ラジオパーソナリティも長く勤めていて、白石冬実とのコンビも有名。白石冬実がガンダムの声優仲間と仲良くやっているのみて、自分もガンダムに出たかったとかなんとか。Gガンダムでサイサイシーの父役でゲスト出演して、やっとガンダムに出られた、なんて話をしていたと聞いた事が有ります。
 時同じくして首藤剛志死亡。宇宙戦士バルディオス、戦国魔神ゴーショーグン、ミンキーモモと80年代前半のヒットメーカー。拙者もゴージョーグンとミンキーモモには多大な影響を受けました。上記作品のコンビである湯澤氏と共にアニメ版ポケットモンスターにも関わっています。
 お二方とも、拙者にとってはテレビの中の恩師みたいな感じです。黙祷。

 さて絶対可憐チルドレン。
 23巻はヒロインの三人が登場せず、皆本・賢木と管理官の三人がアフリカの大地で大活躍(!?)するロスト・ガイズ編、フィギュアに命を懸ける男達の熱き想いを描く(?)トイ・ソルジャーズ編を収録。
 プロの作家と云えども絵柄が変化するのは当たり前なのですが、所謂無限時間の“サザエさん”的展開を、単行本で追いかけると絵柄が変わるのにストーリーが進展していないのに違和感を持ちます。でも少年少女の成長を描くストーリー展開だと、キャラクターの成長とともに作者の絵柄も
成長しているのがシンクロしているようで素晴らしいです。ただ週刊連載だと得てして作画の省略と云うか、描きやすさから頭身が低くなりがちです。その点絶対可憐チルドレンは少女の成長を作者が気にしながら描いている点に“萌え”ます。
 トイ・ソルジャーズ編第二話の痛車は現実にありそうですね。もしかしてもう存在しているのでしょうか?
 内容説明:累計500万部突破の『絶チル』です! 少年サンデーで大人気連載中、アニメでもおなじみの『絶対可憐チルドレン』が累計500万部を突破! 最新巻では、予言された未来を変える謎の存在「フェザー」の正体を探るため、バベルと、パンドラ、敵対する2大組織が共同戦線を展開! 美少女エスパー三人組、ザ・チルドレンの活躍をお楽しみに!
 編集担当者からのおすすめ情報:コミックスに限らず、この夏発売された中学生編OVAに、アニメ第1期のDVDやCDも大人気! 益々盛り上がる『絶チル』ワールドをぜひお楽しみください。(アマゾンより引用)
(週刊少年サンデー掲載)

2010年10月30日土曜日

史上最強の弟子ケンイチ 40巻

史上最強の弟子ケンイチ 40巻 読了
松江名俊/著 小学館/刊 20101023初版419円 少年サンデーコミックス

 台風が日本列島の太平洋岸に沿って北上中の本日、いかがお過ごしでしょうか。私は運良く休日だったのですが、己の職務とは別に仕事を与えられ、休日なのにずっと自宅で仕事をしていましたが、夕方消防車のサイレンがやけに煩く鳴っているのを聞いていたら、年末だか年始に近所で同じようにサイレンが鳴っていたら近所が火事だった事を思い出して、窓の外を見てみると、家一軒が見事に丸焼けだ(写真)!隣近所だったら死んでるぞオレ!
 自宅から火事場見物をした後は、腹は減ったが外出も面倒なので、先日朝霞の自衛隊広報館で買ってきたミリメシサバイバル弁当「中華風カルビ」を食してみました。美味。でも味が単調な気がするので、缶詰の「さんまの塩焼き」をコンロで炙って食しました。缶詰の魚は火を通すと格段に美味くなるような気がします。お試しあれ。でも火には気をつけましょう。

 さて、ケンイチ。
 古武術、天地無真流田中勤登場!果たして敵か味方か!!。また一方では一影九拳が一人ムエタイのアーガード登場。さらに敵組織“闇”の武器を使う格闘家達と新浜連合の高校生達が戦うハメに!熱く燃える40巻。
 女性は胸が大きいと刀や薙刀を振るうのが辛くなる、と聞いた事があります。出典を憶えていないのでアヤフヤな知識ですが。ギリシア神話のアマゾネスが弓の引き手側の乳房を削いだ話もあながち根拠が無いとは思えません。が、幾らなんでも痛い思いはしなかったのではないでしょうか。上半身が人間で下半身が馬の人馬合体したケンタウロスも、乗馬を知らない民族が乗馬をする人々を見た言い伝えから始まったと云う説がありますが、さもありなんと思います。百聞は一見にしかずなわけで、逆を言えば見たことの無い事を幾ら聞いても正しい理解は出来ないと云う事です。
 どんどん話がズレてしまいましたが、はぁ、少年マンガらしいサービスで胸の大きな女性ばかり出てくるもので、ついつい無駄な知識を披露してしまいました。今巻の表紙カバーは表も裏もフレイヤです。
 かつてのラグナロクの拳豪達に、当然ですが第二拳豪(名前忘れた)も登場しています。忘れられたわけじゃないんだ…。今後の展開に登場するのでしょうか?

 内容説明:師匠は超人、弟子は精進! 修行重ねて40巻!一瞬で銀行強盗を撃破した、一見普通のサラリーマン田中勤。梁山泊を訪れた田中勤の口から明かされる、衝撃の事実とは!?
そして徐々に明らかになる、"久遠の落日"という言葉の持つ意味…動き出した"闇"との抗争はますます激化!敵陣潜入! 全面戦争の40巻!!
 編集担当者からのおすすめ情報:ヒートアップする新白連合と闇の抗争! 深まる"久遠の落日"の謎! そしてついに達人クラスに挑む兼一!見どころ満載の最新刊です!(アマゾンより引用)
(週刊少年サンデー掲載)


2010年10月29日金曜日

スーパーロボット大戦OG-ディバイン・ウォーズ-Record of ATX 4巻 読了

スーパーロボット大戦OG-ディバイン・ウォーズ-Record of ATX 4巻 読了
八房龍之助/漫画 SRプロデュースチーム/原作 寺田貴信(バンプレソフト)/監修 アスキー・メディアワークス/刊 20100927初版550円 DENGEKI COMICS

 アニメ「海月姫」の第二話、作中で主人公の驚きの表現を表わす演出で、カメラが引いて行き日本がアジアが地球が映るシーンがありました。日本を中心とした極東アジアの地域を描いた画は夜景で、日本列島や大韓民国、中華人民共和国の沿岸部は人口灯で煌々と国の形に輝いていたのですが、北朝鮮と思しき地域は平壌以外に灯火は描かれていませんでした。ランドサットからの映像だったのか、気象衛星撮影の写真をモデルに描いたのか、ともあれ写実的に描いてしまったのだろうと思います。閑話休題。
 
 アニメ「スーパーロボット大戦OG-ジ・インスペクター-が放送中です。拙者はゲームもやっていないし、マンガも作者買いで買っているだけなので、気を入れてストーリーを追っているわけではないので、ストーリーについていくことができません。マンガですらそうです。アニメは第一期から続きとして描かれているので、登場人物が毎回毎回雨後のこの筍のように敵も味方も湧いて出てきて、紹介が一切なさません。初見には不親切。まあ、話数も限られているので思い切って主要な部分だけを描いているのでしょう。ところで艦長って故塩沢兼人に声質が似てると思いませんか?それとキャラクターが大勢出てくるので声優が何役もこなしていますが、堀内賢雄が親子の役で一人対話をしていて感動。巧い!
 さて、マンガの話をしたいのですが、何を話せば良いのやら?すいません、4巻の見所すらどこと指摘できません。読み込みが甘いわ、ストーリーはわからんわ、キャラクターの区別すらついているかあやしい。
(電撃ホビーマガジン掲載)

2010年10月28日木曜日

狼の口 ヴォルフスムント 2巻 読了

狼の口 ヴォルフスムント 2巻 読了 
久慈光久/著 エンターブレイン/刊 20101027初版 BEAM COMIX
 酷薄にして無残!
 出てくる人物が悉く死に絶えていく物語も久しぶりと云う感じです。叛乱、謀反、圧制、団結、裏切り、密告、人間の暗部が物語の歯車に勢いを付けるのでしょう。昭和の時代では劇画系で無情感漂う作品を多く目にしたような記憶が有ります。著者久慈光久の目指そうとする所が那辺にあるのか、今後の展開が愉しみでなりません。
内容紹介
メディーバル・リベリオン(中世叛乱活劇)、驚愕の第2巻!
14世紀のアルプス地方。イタリアへと続くザンクト・ゴットハルト峠には、非情な番人が守る関所があった――。圧政続くハプスブルク家と、ウーリ・シュヴァイツ・ウンターヴァルデンら森林三邦の戦いは続く。この地に自由が戻るのは、いつの日なのか……。(アマゾンより引用)
(Fellows!掲載)



1巻:http://blogs.yahoo.co.jp/akamaty1000/60541552.html

2010年10月27日水曜日

屍姫 13巻 読了

屍姫 13巻 読了
赤人義一/著 スクウェア・エニックス/刊 20100722初版400円 ガンガンコミックス

 関東地方は急に寒くなりました。昨年は11月3日にそらわ晴れ渡っていたのに風が冷たくてエライ目にあいました。昨年より少々早い冬の到来なのでしょうか。

 屍姫の話。
 敵に先手をとられ、光言宗本山への侵攻を許してしまう。光言宗側は敵中枢へのカウンター攻撃へ精鋭を送り出すが、これも失敗に終わる。混乱の中、屍姫“マキナ”は宿敵“七星”に摑まる。人知を超えた戦いの中まきなの契約僧“旺理”は成す術もなく殺されかけるその時、旺理にしか見えない黒猫が囁く「手を…貸してやろうか?」
 さて、個人の努力とか才能とかとは全く別の宿命とか因縁による主人公の負の力が発動!威力は強大だがリスクも大きいのが普通。これだけなら良くあるパターンなのですが、最初の話を持ちかける時に旺理から「お前に…この身体をやる…よ」との言葉質を取っておきながら、リスク的に小さな条件に黒猫側から提案するのはいかがなものか。おそらく著者が広げた風呂敷を畳めなくなり修正をかけたような気がしてなりません。
 別に悪くはないんですけどね。黒猫は最初に条件を言っていないわけですから。でもより過酷な条件が加算されるならばまだしも、減算されるのは勢いが削がれますなぁ。

 内容紹介;日常など、既に無い。乾坤一擲――、屍の「王」への直接攻撃作戦「御霊封神」失敗。苛烈極める退却戦の中で、オーリは激変する。全てはマキナを守るため、纏うはあの「黒猫」。そして「王」はついに現世に顕現する。狙うは「光言宗本山」。興すは「死の国」。(アマゾンより引用)
(月刊少年ガンガン掲載)

2010年10月26日火曜日

まんがサイエンス 12巻 読了

まんがサイエンス 12巻 読了
あさりよしとお/著 学研/刊 20100930第1刷781円 ノーラコミックスDELUXE
 学研と云えば、かつて月一で小学校にやってきた販売していた「学習」と「科学」が有名で、さらには図鑑なども有名でした。今も有名ですが。それら子ども向けのタメに成る本の一ジャンルを築き上げたのが「まんがひみつシリーズ」でした。拙者も学研の図鑑とまんがひみつシリーズには大変世話になりました。その知識が役立ったのは就職してからですが。
 最近公立図書館等に市販されていない学研のまんがシリーズを見かけます。「学研まんがでよくわかるシリーズ」で、ウィキによると「協賛企業からの取材協力・資金提供を受けて制作」され全国の小学校・図書館に無償配布されているそうです。例えば「ハンバーガーのひみつ」であればマクドナルド、「宅配便のひみつ」なら佐川急便、「コンビニのひみつ」ならローソン、「コーヒーのひみつ」ならドトール、「百貨店のひみつ」なら三越、「牛丼のひみつ」ならばすき家です。他には「電池のひみつ」だと三洋。でも松下に吸収されて消滅だなんて、なんだか最後に一花咲かせたような感じがします。「軟こうのひみつ」は大塚製薬、中を見ていませんがやっぱりオロナインなんでしょうね。「自転車駐車場のひみつ」が(財)自転車駐車場整備センター。自転車駐車場にひみつなんてあるのか!自転車駐車場整備センターって何者なのか?それこそ「まんがサイエンス」の著者あさりよしとおに描いてもらいたいくらいです。企業の宣伝であり、資本主義は子どもから洗脳しようとしているのか、って一昔前なら云う所ですが、考えてみればこれは凄い。なにが凄いって、単なる企業PRとしてマンガを利用するのは良くある話です。でも如何せん広告としてのマンガではマンガ家の力量が不足していたり、筋立てが妙に広告くさくて読者の興味を惹けなかったりすることが大半です。出したというだけで、費用対効果の面で効率が悪いと云えます。その点学研ならば子どもが興味を持てるようにし、しかも学習マンガの体で描きそこそこ読ませるストーリーを組み立てるノウハウは傑出しています。今までの蓄積により学習マンガを描けるマンガ家達のコネクションもあり、作品数が増えることによりマンガ家達も潤います。日本のマンガの主戦場は週刊月刊連載であり、企画モノに関しては実力は有るけど売れないか、連載で活躍できる実力が無いけど、このような言葉は悪いですが現在二軍と見なされている選手がメインになります。その二軍の中でも実力のある人々にコネがあるのが学研だと云う事です。爆発的人気を得る事はまずありえませんが、細く長く読み継がれ、かつ子ども達が大きくなった時にの為の布石と思えば、学研と組んで企業がPRできると云うのは素晴らしく効率が高い広告ではないかと思います。
 さてそんな中で、まんがひみつシリーズではありませんが、学研の看板誌の一つである「5年の科学」「6年の科学」に連載し、「月刊アフタヌーン」「月刊リュウ」等の第一線でヒットを飛ばしている連載マンガ家“あさりよしとお”が描く「まんがサイエンス・シリーズ」の最新刊は、いままで単行本化されていない1997年ごろから2006年ごろまでの幅広い作品を収録。小学生にもわかるように、最早ブラックボックスと化しつつある日常の科学を解説しています。
 できることなら小学校の図書室や公立図書館に所蔵してもらっても良い作品だと思います。

 内容紹介:花粉症・ガラスは固体なのか液体なのか・雨はどうして降るのか・外来生物・殺虫剤・痛みのひみつ・効き目のない薬・電子レンジ・電球と蛍光灯・鉄筋とコンクリート・電磁調理器・鉄のひみつなど、身近な不思議を科学で解明します。
 著者について:宇宙開発やロボット開発、光学機器や音響機器、その他様々なジャンルの科学に深い知識を持ち、科学まんがやSFまんがを得意とします。他の代表作は「宇宙家族カールビンソン」「なつのロケット」「HAL」など。(アマゾンより引用)
(「5年の科学」「6年の科学」掲載)


2010年10月25日月曜日

レイセン 2巻 読了

レイセン 2巻 読了
~ File2:アタックフォース~ 林トモアキ/著 角川書店/刊 20101001初版619円 角川スニーカー文庫
 プーでヒキコモリだった“川村ヒデオ”はパソコンから出てきた精霊“ウィル子”とともに、神も悪魔も存在する裏の世界のトーナメントに参加する。口下手で人見知りが強くこれといった特技も無いヒデオであったが、生来の目つきの悪さと洞察力と運だけで裏の世界に名を売った。ここまでが前作「戦闘城塞マスラヲ」。今作「レイセン」では裏の世界にコネが出来たヒデオは、表立っては名乗れないがまがりなりにも公務員として宮内庁神霊班に就職し、安定した収入を得ることが出来た。
 自然現象としての“霊”に対処してきた神霊班であったが、明確に敵対する組織の存在が浮かび上がる。戦力UPの為に特訓を受けるヒデオであったが…。
 無為徒食にして徒手空拳。運と口先三寸と人の情けで生き延びる主人公(意地もあるけど)が魅力的だったのに、新たな能力に磨きがかかったり、努力したり、なんだか普通の展開になってきました。無論新シリーズとして路線を変えた以上、新たな設定と活躍を期待するべきなのですが、今のところ前シリーズと前々シリーズのキャラクター達が目立つもので、いつ鈴蘭達が乱入するのかと思ってしまうわけです。フォース達の話よりも、長谷部(姉)の外伝の方が印象深いのも、なんともはや。

 内容紹介:街に漂う悪霊を祓う神霊班の仕事に慣れ始めたヒデオ。ところがある夜、精霊を操る少年少女グループ“フォース”と出会う。彼らは悪霊を祓うどころか、集めているようで……目的も正体も不明のフォースと激突!
 内容(「BOOK」データベースより):街に漂う悪霊を祓う神霊班の仕事(主に雑用・運転手)に慣れ始めたヒデオ。しかしある夜、お祓いに出向いた先で、不可思議な少年少女グループ“フォース”と出会う。なんと彼らは、睡蓮すらも知らないタイプの精霊を操り、悪霊を祓うどころか、捕らえて集めていたのだ!正体も目的も分からない敵の出現で、神霊班は警戒態勢に。そして戦力増強のため、ヒデオに地獄の修行が課せられるのだった―第二の人生、ますます波瀾万丈に。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より):林 トモアキ 新潟県出身、昭和54年9月17日生まれ。新潟工科専門学校自動車工学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)
(ザ・スニーカー掲載)

2010年10月24日日曜日

真月譚月姫 9巻 読了

真月譚月姫 9巻 読了
佐々木少年/作画 TYPE-MOON/「真月譚 月姫」製作委員会/原作 アスキー・メディアワークス/刊 20100927初版570円 DENGEKICOMICS
 吸血鬼を狩る吸血姫アルクェイド。“存在の死”を見る能力を持つがゆえに苦しんでいた遠野志貴は、死とは無縁の存在であるアルクェイドに魅かれる。数々の吸血鬼と戦い生き残る二人。だが吸血行為を行わないアルクェイドは限界を迎えようとしていた。敵は転生を繰り返し、志貴の従兄弟と融合した吸血鬼“ロア”。志貴と同等の能力と吸血鬼の力を持つロアに、一度は敗れる志貴。アルクェイドは残された最後の力でロアに挑戦するのであった!
 終極である。
 著者佐々木少年の渾身を込めたクライマックスが描かれる第9巻!
 情感タップリの演出に泣いて下さい。
 10巻をもって完結だそうですが、エピローグでしかないでしょう。ここで大どんでん返しがあると、とても素晴らしいのですが…。

 内容紹介:月は翳り、夜は終わる。――さよらな、愛しき化身よ」
 例外は無く、永遠もまた幻。転生の海を泳ぐ蛇は知る。これが、モノを殺す事だと―――
 死闘、決着。殺人貴と吸血姫の物語は、ここに一つの結末を見る……ですが!まさかまさかの大幅加筆で、見ごたえ、さらにパワーアップ!最終決戦に相応しい戦いをお楽しみください。(TEXT BY奈須きのこ)(帯より引用)
(月刊コミック電撃大王掲載)


2010年10月23日土曜日

GANTZ 29巻 読了

GANTZ 29巻 読了
奥浩哉/著 集英社/刊 20100922第1刷円619円 ヤングジャンプ・コミックス
 アニメ「それでも町は廻っている」視聴。例によって海外サイトの翻訳をしている某誤訳御免!!なを読ませてもらうと、なかなかに好評らしいですね。オープニング・エンディングともに小気味良いつくりをしていますが、オープニングはひょうきん族でしたっけ?エンディングはさらに二十年前にありませんでしたっけ?子どもの頃の懐かしさを感じます。平成育ちの人々は知らないでしょうが、私にしてみると昭和臭さプンプンです。でもセンスがやっと垢抜けた感じがします。では元々あった泥臭さは何に対するものだったかと云うと、50年代や60年代アメリカが番組や映画に感じる垢抜けたセンスと日本が作っていた番組や映画の泥臭さでした。
 ではアメリカの作るモノを日本が追い越したのかと云うと、比較する土台が根本から違っているとしか思えません。相撲の土俵とアメリカンフットボールのコートを比較してスポーツ論をするようなものです。例えば映画アバターと同じ作品とか越える作品を作れるのか、と云う事です。そりゃ無理でしょう。アバターのCGとか設定デザインとかストーリーとか、個別に作れるクリエーターは日本にもいるでしょうが、先ず資金、そして膨大な金と人材を仕切ることのできる“人”がいません。所謂日本における“ゼネラル”不在論です。現在の日本システムでは例えばジェームス・キャメロンのような才能を育てる前に潰してしまうし、運良く育っても活躍させるバックアップ体制が出来ません。やはり腐っても鯛、超大国の名は伊達じゃないわけですね。
 GANTZが映画化だそうです。しかもアニメでなく実写化。先ずこの英断だけでも拍手。総制作費が前後編2部作で40億円。せめて一作40億円で作って欲しいところですが、ハリウッドならば北米大陸だけでなく、日本とヨーロッパを含めた市場を前提に製作されるのでしょうが、いかんせん日本映画はあくまで日本国内で幾ら稼げるのかでしかありません。回収できない投資は不可能です。東宝であれ、松竹東映系映画館が海外にも展開していれば市場の拡大も望めるのでしょう。
 コミックスの帯の写真を見ると、CGですね。影の付け方がマンガよりもマンガくさく感じてしまいました。
 で、アメリカ等ではハリウッドに集結するクリエーター達に勝るとも劣らない日本のクリエーター達がどこにいるのかと云うと、マンガ業界ではないかと思います。編集者やアシスタント達もネタを提供しているとは云え、ほどんどのマンガ家が映画における監督以下脚本家演出家美術家デザイナーから役者にいたるまで全てを一人でこなすわけです。これって無茶苦茶凄くないですか?
 なんてことをGANTZ29巻を読みながら思ってしまいました。実写版では是非ともこの29巻で描かれた、主人公達を集結させ敵宇宙人達母船へワープさせたシーンを再現して欲しいものです。特にブラックボールとともに並んでいる人々ですね。緒方拳は無理でしょうけど、CGでなんとか。こんなドデカイ話には絶対ならないのが残念。

 内容説明:壊滅していく世界を眼前にしつつ生き残りを賭けて多恵と共に移動を始めた玄野。避難場所と決めたホテルでの安息も束の間、すぐに敵の強襲を受けてしまう。多恵を守ろうと抗う玄野だが、終わったはずのガンツの転送が突然始まり見慣れぬ場所に降り立つことに。そこには日本中のガンツチームが集結し、敵母艦への反撃の準備が進んでいた。人類の反逆が始まる。(アマゾンより引用)
(週刊ヤングジャンプ掲載)

2010年10月22日金曜日

勝つために戦え!〈監督篇〉 読了

勝つために戦え!〈監督篇〉 読了
押井守/著 野田真外/構成 徳間書店/刊 20100228第1刷1500円
 野田真外が聞き手の映画監督「押井守」のインタビュー集。現在第三弾まで発刊。監督篇は第二弾にあたります。
 押井守に興味がある人には必読。
 映画を撮りたい人も必読。万が一(そんなことは無いけど)にも私が映画やアニメについての講義をするなら本書をテキストとすることでしょう。
 映画と云えば、10月8日金曜日朝日新聞夕刊3版7面に載っていた作家で映画評論家の阿部和重が映画「A.I.」について書いていて、内容に仰天しました。「A.I.」は2001年製作のスピルバーグの映画。TVでも放送されているのでご覧になった方も多数いるでしょう。私は劇場で観ました。映画を観ようとしたらトイレでメガネのレンズを割ってしまい払い戻してもらったり、再度挑戦したら上映時間を間違えてチケットを変更してもらったり、艱難辛苦を乗り越えて観た映画なのですが、それ以上に映画の内容が難解でずっと心に残っていました。話はズレますが、私の職場に中学生が職場体験にやってきます。「あいさつ」と「守秘義務」を繰り返し教えるとともに、大学受験までの学校教育は設問に対して正解が必ずあるクイズだけれども大学や社会では答えはあっても正解は無い、と云う事も繰り返し唱えます。同じ様に映画をどう見ようと千差万別、見た人の数だけ答えが存在してあたりまえです。で「A.I.」については、ピノキオのパロディ、大人になりきれない監督自身の投影、実は鉄腕アトムへのオマージュではなかろうか、等と考えつつ腑に落ちる答えを導き出せないまま約10年を経ました。しかして阿部和重の「A.I.」論を読んだときに、文字通り目から鱗が落ちました。同じモノを見ていてもかように観方が違うものなのか!これがプロになれる人の思考能力と文章能力なのだろうか!
 そんでもって押井守。映画が好きで映画を勉強して映画を撮って、運命の妙でアニメ映画「うる星やつら オンリーユー」で監督デビューをしたためにアニメ作家の肩書きを得てしまいましたが、実写映画も数々撮っています。その映画監督押井守が映画監督として存在し続ける(映画を撮り続ける)行為をしてこその「勝ち」名乗りを挙げられるとの持論を展開します。映画監督は映画さえ撮れば名乗れる肩書きですから、学生だろうがプーだろうが1本撮れば名乗ることが可能です。でもプロとして監督の肩書きで食べていくには才能ばかりでなく戦略も戦術も必要だと述べています。無論プロとして生きてきた押井守の言ですから押井守の理論でしかないのですが、先人の言として謙虚に聞けば応用がいくらでも効くことでしょう。
 ほとんどの場合映画監督になりたいとか何に成りたいとか云うだけで過している人は、口先だけで実際に行動することがありません。そう云う人の映画評論で面白い話を聞けたためしがありません。行動する人は映画撮るから参加してくれとか見てくれと云います。そして行動する人の批評は好みかどうかは別にして聞いて面白いし新たな発見があります。人間の思索は行動を通してのみ形成されます。ただ眺めているだけでは説得力を持ちえません。
 本書はどの章を読んでも納得することばかりでした。

 内容紹介:コミックリュウ連載の企画を単行本化。著者と関わりの深い様々な映画監督たちの作品や生き方について語る。毒舌交じりに綴られる映画論&人物論は、ファンならずとも刺激的な一冊。
 内容(「BOOK」データベースより):映画監督にとって「勝利」とは何なのか?アニメ界一の論客である押井守が、さまざまなタイプの監督たちの勝利条件をピタリと言い当て、ズンバラリと斬る。
 著者について 押井守●おしい・まもる :1951年8月8日生まれ。タツノコプロでアニメのキャリアをスタート。スタジオぴえろ時代に手がけた『うる星やつら』が評判となる。劇場版第2作『ビューティフル・ドリーマー』は人気を博したが、初のオリジナル作品『天使のたまご』以降作品が途絶えている時期もあった。『機動警察パトレイバー』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『スカイ・クロラ』など劇場アニメや『アヴァロン』『真・女立喰師列伝』などの実写映画を精力的に監督し続けているほか、小説作品も多い。『イノセンス』では日本SF大賞を受賞。


2010年10月21日木曜日

ダーティペアの大冒険 1巻 読了

ダーティペアの大冒険 1巻 読了
たまきひさお/作画 高千穂遥/原作 徳間書店/刊 20101101初版590円 RYU COMICS
 録画しておいた「そらのおとしものf」を見たらプロレス・ネタでエンディングにビューティペアが流れていました。原作者の高千穂遥かオリジナル・イラストを描いた安彦良和のどちらが言っていたか忘れましたが、ダーティペアのヒントはビューティペアだとか。
 クール&ホットな美女コンビが宇宙狭しと駆け巡り、犯罪を未然に防いだり謎を解決したはずなのが、最終的決算において甚大な被害を与えてしまうストーリー。オリジナルは早川書房刊の小説。日本のスペースオペラの魁となったソノラマ文庫「クラッシャージョー」シリーズと同じ世界設定(時間が少々異なる)にして、戦闘美少女の開祖的コンビ。それまでマジンガーZの弓さやかやコンバトラーVの南原ちずるやガッチャマンの白鳥ジュン等等、特撮モノでは戦隊シリーズのピンクやキカイダーにおけるビジンダーやトリプルファイター等等、画面の彩りとして出てはいてもアクションを主体にしたストーリーにおいて美女・美少女が主役をはるには至りませんでした。しかしてセーラームーンから花開く少女が主役のアクションモノで、先ず売れたのが高千穂遥が書いたダーティーペアではないでしょうか。
 クール&ホットのコンビもアニメではプリキュア・シリーズやキディ・シリーズまたパンティーアンドストッキングウィズガーターベルトや小説やマンガでの薬師寺涼子シリーズ(コンビとは云い難いかも)など、昨今では当たり前のように存在するキャラクター的記号(長い黒髪とくせっ毛のショートといった髪型や、冷静に見えて切れると怖いと直情的でオッチョコチョイとか)のパターンも「ダーティペア」でパターンの完成を見たと思えます。
 それだけ人気があり影響もありましたので、TVアニメ化やOVAやマンガ化が多数存在し、企画の都合でか主人公達の年齢を若干下げた「ダーティペア・フラッシュ」なども制作されています。
 全てに目を通したわけではありませんが、私が一番好きなのは劇場版クラッシャージョー第一作の作中劇中劇として映画館で上映されているガジェットなダーティペアだったりします。断片の見せ場だけであることと、本編とは全く関係の無い映像であるためか力が抜けて好き勝手な事をしている分動きがとても子気味良くて素敵です。
 マンガ化で云うと、実はアメリカでマンガ化している「アダム・ウォーレン(Adam Warren)」のダーティペアが好きです。かつて存在していたマンガ専門店「まんがの森」池袋店が輸入モノのアメコミ・コーナーを設置していて何冊か入手しました。英語能力は全く無く、セリフ等は理解出来ませんでしたが、本家と関係なくオリジナルの展開であることは解りました。従来のアメコミにおける確定されたコマ割りではなく、1ページもしくは見開きページでもって演出するコマ割りを見よう見まねで修得しようとしているのもよく解りました。しかし例えるならばフォーマットが異なるソフトを何とかして動かそうとしているような違和感があり、そこがある種のカルチャーギャップとして楽しめます。まるで日本に渡来した油絵や遠近法を修得しようとしている浮世絵師や、浮世絵に影響を受けた印象派やゴッホが油絵で真似をしているのを見るような感じとでも云いましょうか。この隔靴掻痒感が新たな文化の生まれる瞬間の痛痒さなのかもしれません。
 アダム・ウォーレンは日本のマンガやアニメにモロ影響を受けた作家らしく、マニアの度合いが酷すぎてプロになったような人で、その初期において箸にも棒にもかかりようがない絵を描いていましたが、好きこそものの上手なれと云いましょうか苔の一念と云いましょうか、今やUSA・OTAKUの大御所みたいです。初期は高橋留美子、ダーティペアの後半は士郎正宗に影響された絵柄になっていました。
 結局オリジナル・イラストを描いた安彦良和の完成度があまりにも高く、安彦良和本人にしかマンガとして面白いダーティペアを作る事は出来ないのではないかと思っていました。語るに足るダーティペアのマンガ化は日本国内における影響を受けていなかったアダム・ウォーレンくらいでしたが、やっと21世紀になりマンガとして面白い作品が生まれました。このまま連載が続き著者たまきひさおのオリジナリティが滲み出るようになってくるのが楽しみです。

 内容紹介:日本産スペースオペラの嚆矢でもある名作シリーズ『ダーティペア』がコミックに。ちょっと野蛮な美女二人組みの活躍を描くのは、理科系マンガ家にして宇宙作家クラブメンバーのたまきひさお。 惑星ダングルに到着早々、旅客撃墜の濡れ衣を着せられたユリとケイ。なんとか敵の正体を突き止め、本拠地のステーションに乗り込むが、あえなく囚われの身に!どうなる?ラブリーエンジェル!!
 著者について:高千穂遙 ●たかちほ・はるか  本作を初めとする「ダーティペア」シリーズや「クラッシャージョウ」シリーズの作者としてだけでなく、「スタジオぬえ」の設立など日本SF界の発展に大きく寄与。 本作の原作『ダーティペアの大冒険』で1980年星雲賞(日本短篇部門)受賞。 たまきひさお  新潟県出身・宇宙作家クラブ所属。ハードSFに関して深い知識を有する。作中における軌道を自分自身で計算してしまう程の凝り性。 自転車に乗っていてギックリ腰になった経験あり。(アマゾンより引用)
(月刊COMICリュウ掲載)

2010年10月20日水曜日

オリヒメ 読了

オリヒメ 読了
~ふくやまけいこ作品集~ ふくやまけいこ/著 ジャイブ/刊 20101015初版850円 CR COMICS DX
 主に5ページの短編マンガを収録した一冊。内容に関連性はありません。
 短編作品に見せる切れの良さと云いますか、掌編と呼ぶに相応しい小品でありながら長編に劣らない感動を与えてくれる、この奥行きの深さこそが、ふくやまけいこの持ち味ではないかと思います。無理やり例えるなら、かつて存在した良質の児童文学を眺めているような気分と云えるでしょう。
 
内容紹介
ふくやまけいこの単行本未収録作品集が登場!! 少女が昼間お風呂に入っていると、石鹸の泡から妖精が飛び出して――!? 『あわわ』。居丈高な彼に引きずられるまま見世物小屋に入った梢は、幼い頃を思い出し……。『いたち』。自分の娘を愛せない母親が、娘がうさぎをもらってきたことでささやかな変化を見せる。『うさぎ』。 ほか、心に響く珠玉の26作品。描き下ろしページも多数収録!!(アマゾンより引用)
(ほんとうに怖い童話掲載、掲載時タイトル『ふくやま童話』)

2010年10月19日火曜日

海皇紀 45巻完結 読了

海皇紀 45巻完結 読了
川原正敏/著 講談社/刊 20100917第1刷429円 講談社コミックス

 アニメ「テガミバチⅡ」を見ていて「銀河鉄道999」を思い出すのは何故か!?なんとなくわかってきました。主人公達手紙配達人の制服が厚地の布っぽくイロが明るい紺色で、背景が常に星空だからでしょう。

 さて「海皇紀」終了。
 連載時よりも、色々な場面でページが増えてますよね?
 伝説の影船を操るファン・ビゼン・ガンマとその一党。さらにはファン達が属する海洋部族、大陸を制覇しようとするカザル率いる遊牧の民と侵食される帝国。敵味方入り混じって魅力溢れ才能のある将達による攻防戦、海をそして陸を縦横に争覇していく英雄譚。大河ドラマと呼ぶに相応しいスケールと、なんと云っても作者自身の体に染み付く操帆技術を基とした帆船大海戦は、世界最大の“MANGA”供給国であっても名実を兼ね備えたマンガ家は今著者川原正敏をおいて他に無しと云い切って過言はありますまい。例えば司馬遼太郎は日本陸軍戦車隊出身でしたが、日本海海戦を書けてもノモンハン以降の戦車を作品に書いた事はありませんでした。結局書けなかったんでしょう。なまじ知っているだけに“物語”としてフィクション化することが出来なかったのではないでしょうか。著者川原正敏も史実としての歴史的帆船海戦を描いているのではなく、SFに仕立てた世界観の中に囲い込んでいます。技術とは過去からの蓄積の結晶であり、一度途絶えると再現するのが極端に難しくなります。同じ技術に行き着くには、同じ時間と環境が必要になります。操船と云う“技術”、格闘技と云う“技術”を学んだ結果、現代を含め史実とは別に現在の帆船技術を物語の中で生かす為に未来が舞台だったと推測します。船を作る技術、操船する技術、航海する技術こそが“カガク”という名の合理的理論体系なのですが、まあ物語上の“カガク”は人には過ぎたる力の事なのでしょう。
 物語の結末は主人公が去るか、死ぬかの二択しか無いと個人的に考えています。昔話のように結婚したり金持ちになったりして目出度し目出度しだと、ついつい“その後”を考えてしまいます。だって「修羅の門」がそうじゃありませんか。単に作者の中で第一部完だったのかも知れませんが。そう云った意味でもファンと仲間達の一代記を描ききった力作だったと思います。

 内容説明:陸に領土を持たぬ海の一族、その守護神“影船”を操る謎の男ファン・ガンマ・ビゼンの正体とは!? 大地と海の覇を争う壮大なる冒険浪漫!!凶悪な力を発揮する森守と戦い続けるトゥバン魔人の王・ライに押さえつけられるファン劣勢の中、逆襲の一手はあるのか!? 驚嘆のラストエピソード95ページを収録したコミックス完結巻!!(アマゾンより引用)
(月刊少年マガジン掲載)


2010年10月18日月曜日

平成22年度自衛隊記念日 観閲式(総合予行) へ行ってきました


平成22年度自衛隊記念日 観閲式(総合予行) へ行ってきました
 昨日陸上自衛隊朝霞訓練場へ行ってきました。本来は航空自衛隊浜松基地でブルーインパルスを含めた航空ショーへ行こうと考えていたのですが、観閲式(総合予行)の入場チケットを知人からいただき、航空ショーへは来年も行けるけど観閲式のチケットは今度何時入手できるか分らないので目標を急遽朝霞へ変更しました。
 朝8時朝霞駅にて友人と合流。朝霞駅からシャトルバスは運行していないため、徒歩にて会場へ。周辺に同行者が多数いるので道に迷う事無し。入場ゲートでの検問が厳しく、ペットボトルの持込が不可、友人のキーホルダーのナイフが預かり品となってしまいました。
 装備品展示場で新型の10式戦車がありました。10式を撮れただけで満足!他の事は気持ちの上では余剰となり果てました。10式戦車直下のコンセントのような写真は、10式戦車の砲塔の四方に備え付けられていました。死角をカバーする為の何かのセンサーなのかカメラなのか良く分りませんでした。90式戦車はデモンストレーションで砲塔をグルグル回してくれたり、車高を上げたり下げたりしてくれました。
 展示品の半分も撮影しないうちに開演時間も近づいてきたので、観閲用の土手へ上りましたが、一般人でかつ場所取りの時間も遅くなり、観閲用土手端の車両待機場所で、車両が式台を通過した後疾走するコースでした。舞台中心で何をやっているのか全くわかりませんでした。
 学徒出陣がごとき防衛大学生の行進や、戦国自衛隊で千葉真一のような赤いマフラーをした隊員やら水兵が行進(黄色いマフラーの隊員達はニセ仮面ライダーに見えて笑ってしまいました)。また陸海空航空機と米軍機も通過。写真の飛行機はU-36。
 本来なら自衛隊最高司令官の管首相や幕僚長が出るのでしょうが、今回は予行なので影武者が登場。まるで狙撃してくださいと云わんばかりの写真です。Xacti-C4のデジタルズームの最大です。因みに基地外の近所のマンションの屋上には警察なのか自衛隊なのかわかりませんが、何人も立っていました。また、基地会場の周辺にも警察が多数警備にあたっており、大陸との摩擦の影響もあるのかもしれません。
 予定通り昼に終了したので、近くの陸上自衛隊広報センターへ足を伸ばしました。入場無料。出迎えてくれるのは“りっくん”と“あさかちゃん”。ついでに“やわらか戦車”でも並べておけば良いのに…。施設の規模が小さく、海自や空自のセンターに比べると残念です。この日はセンターの講堂が上映ホールになっており、観閲式の様子が生放送されていました。式を見ることに関しては、案外ここでモニターしていた方が分りやすいかもしれません。広報センター売店で“ミリメシ”を何種類か買って帰りました。本日㈱武蔵富装製ミリメシサバイバル弁当「ウインナーカレー」を先ず食してみました。中にはレトルトのカレー250㌘とプラスチック皿入りのパック白米200㌘入りで650円です。ウインナーコーヒーと異なり、ウインナー入りのカレーでした。カレーの量が多く、ご飯にそのまま盛ると零れました。二回に別けてかけるか、ご飯に塹壕を掘ってからかけた方が良いでしょう。美味しゅうございました。まあカレーが不味かったら目も当てられないですけどね。隊員の志気にも影響するでしょうし。


2010年10月17日日曜日

狼と香辛料 15巻 読了

狼と香辛料 15巻 読了
~太陽の金貨<上>~ 支倉凍砂/著 アスキー・メディアワークス/刊 20100910初版550円 電撃文庫
 東方見聞録が出版されたであろう中世ヨーロッパの北方を舞台イメージしたファンタジー。若き行商人ロレンスが少女にしか見えない古き狼の精霊神ホロを、ホロの故郷ヨイツへ送り届ける約束をして二人で旅をするストーリー。貨幣経済の発達がロレンス達の新たな時代の台頭を、そしてホロ達旧世界の崩壊と時代の変遷を縦軸に、二人の淡い恋心を紡ぐストーリー。
 神々の庇護を手にいれたロレンスは、ある意味イカサマに近い“力”を手にしているのですが、人としての則を越えないことで神の愛を授かっている禁欲的精神が“商人道”的なキャラクターの造型となっているのでしょう。
 物語はいよいよホロの故郷の近くへと、佳境になってまいりました。最近のライトノベルの中では背景世界をシッカリと作り上げ古典的とは云え経済問題を扱う骨太なストーリー。少々巻数が多い作品ではありますが、是非ともシリーズを通しての読破をオススメします。
 
 内容紹介:(「BOOK」データベースより)ホロの仲間の名を冠す『ミューリ傭兵団』。彼らに会うため、ロレンスたちは鉱物商・デバウ商会が牛耳るレスコの町を訪れることになる。デバウ商会には、北の地の征服を企んでいるとも、さらなる鉱山開発を進めようとしているとも噂があり、そのため商会は町に武力を集めているという。だがロレンスとホロが訪れた町は、意外にも活気に溢れた平和な様子だった。訝しがりつつもロレンスたちは、ミューリ傭兵団が滞在する宿屋を目指すことに。そこで二人が出会った人物とは―?北を目指す狼神ホロと行商人ロレンスの旅は、いよいよ最終章へ突入する―。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より):支倉 凍砂 1982年12月27日生まれ。第12回電撃小説大賞・銀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)


2010年10月16日土曜日

おざなりダンジョンTACTICS 1巻 読了

おざなりダンジョンTACTICS 1巻 読了
~魔弾の標的 編~こやま基夫/著 ジャイブ/刊 20101015初版620円 CR COMICS

 少年画報社の雑誌『アワーズ』7月号で行われていた「ブロッケンブラッド ドラマCD」応募者全員実費配布サービスが届きました。主人公守流津健一を釘宮理恵、深野としおを小林ゆう、羽生源太郎を井上真理奈、四方田礼奈を三石琴乃、四方田明日香を阿澄佳奈、男性の声を白石稔が演じていました。全員が主役級の名が通った声優さんばかりですごいですねぇ。このままアニメ化できたら作画を別にして、前評判は良くなること確実でしょう。今までドラマCDを聞いて感動したのは「究極超人R」と「宇宙英雄物語」くらいですか、次点として「コンパイラ」かな。ところで音響演出亀山俊樹ってチャック亀山さんですか?絶望放送他の。同一人物だとしたら忙しくて大変ですねぇ、いくら好きな事とは云え。

 おざなりダンジョン・シリーズ最新作の単行本化。
 ブルマンの顔がシリアスっぽくなっていませんか?まあいいけど。第1巻は起承転結の「序」みたいな感じです。戦争の真っ只中で渦中の人物となった主人公モカが今後どう活躍していくのかが楽しみ。前シリーズまでの流れで、組織のリーダーとしての才能を持ちつつも、一人の戦士として問題を解決する風来坊のキャラクターが確立したと思うので、大陸間の戦争をどう引っ掻き回すのかが楽しみの一つではないでしょうか。

 内容紹介:ゴンドワナ大陸とローレシア大陸間で戦争が勃発。ローレシア共同体は「断絶弾頭」と呼ばれる兵器の発射実験を行おうとしていた。その着弾予定地の掃討に出ていた地上部隊を待ち受けていたのはレジスタンスグループの首領として手配されていたモカだった―――!!待望の「ダンジョン」シリーズ最新作、ついに開幕!!(カバー裏表紙より引用)
(月刊コミック ラッシュ掲載)

2010年10月15日金曜日

ふたりとふたり 読了

ふたりとふたり 読了
吉冨昭仁/著 一迅社/刊 20101001初版857円 Yuri-Hime COMICS

 アニメ「海月姫」視聴。声だけを聞いていたらけいおんに思えてきました。ペットショップで入手するのは海月でなくて亀なんじゃなかったっけ?そうそう、けいおんではありませんでしたね。ストーリーがどう転がっていくのか楽しみです。閑話休題。

 ここ一ヶ月の間に吉冨昭仁を何度紹介したことか。溜まっていたモノが噴出した感があります。そして今回は四人の女性の恋模様を描くシリアスなストーリー。以前紹介した同著者の「しまいずむ」とある意味対を成していると云っても過言ではありますまい。シリアスとギャグ、陰と陽二つを合わせて太極と成すならば、表裏一体の作品として目を通すのも面白いかもしれません。

 内容紹介:『熱帯少女』から二年、百合の伝道者が放つ新しい女性たちの愛のカタチ。
 小夜子と亜由美は女子寮で同室の関係。お互いを意識していたが、女性である自分を受け入れられるはずがないと思っていた二人は、それぞれ別の年上の女性の恋人と身体を重ねていた。あるとき、互いに女性の恋人がいる事を知った二人の心は抑えきれず、寮の部屋で結ばれてしまう。一方、二人の恋人である恵子と麻美は、年下の恋人の変化を敏感に感じて…。未成熟な女子高生と、大人の女性四人が織りなすエロティックで情熱的な愛の先にあるものは…?(帯より引用)
(コミック百合姫S掲載)

2010年10月14日木曜日

バクマン。 10巻 読了

バクマン。 10巻 読了
~表現力と想像力~ 小畑健/漫画 大場つぐみ/原作 集英社/刊 20101009第1刷400円 ジャンプ・コミックス
 
 醤油が切れたので、某大手スーパーへ買いに行きました。幾種類もの醤油が並んでいました。因みにトップバリュー銘の醤油1000mlが138円、キッコーマン特選丸大豆醤油が100mlが135円。この約10倍の差は何!?誰か教えて!!900mlが水なら納得するぞ。

 さて「バクマン。」、アニメは第二話まで見ました。動いて喋って音楽が付いて効果音があるって凄いですねぇ。アニメが始まる前に持っていた自分の中のイメージを思い出す事ができなくなりました。
 自分達の描きたいマンガを試行錯誤しながら探し出し、週刊少年ジャンプの連載を獲得しようとする第10巻。マラソンに例えるなら、スタート位置が連載開始で、本番のレース中が連載中であると思います。しかもゴールが見えない体力と才能が枯渇するまで全力疾走。過酷を通り越して地獄(地獄の地獄たる所以は責め苦が途方も無く続く事)としか思えませんが、一般的に云って苦行に見える事も本人にとっては法悦の中に居る場合も多々あります。続けると云う事も一つの才能なのでしょう。物語的に云えば甲子園に出るまでの地方選の見せ場であり、勝利と挫折を繰り返しながら目標に到達するのが少年マンガの王道と云えます。
 しかし、漫画家の意見(創作意欲から出る我侭)もここまで編集部は認めるのでしょうかねぇ。漫画道では落としたらしばらくホサれたエピソードがあります。でも週刊少年ジャンプでもエンピツ画にすらなっていない絵コンテ状態で飛び石連載している作家も実在していますから、600万部の最盛期ならイザ知らず、確実に売れる作家のコンディションを維持するくらいは朝飯前になったのかもしれません。
 相変わらずセリフが多い。まあ、アクションシーンが全く無い以上、読ませていくしか無いのでしょう。

 内容説明:大人気作家目指して、自ら退路を断った最高と秋人。彼らは初代編集担当・服部が裏で手を引いているとは知らずに、現担当・港浦の言動そのままに新連載への準備を始めていく。そして辿り着いた至高の作品とは!?(カバー裏表紙より引用)
(週刊少年ジャンプ掲載)

2010年10月13日水曜日

ブラック・ジャック B・J×bj 読了

ブラック・ジャック B・J×bj 読了
吉冨昭仁/画 手塚治虫/作 秋田書店/刊 20101020初版552円 SHONEN CHAMPION COMICS EXTRA 協力:手塚プロダクション bjリーグ ディーライツ

 アニメ「百花繚乱」視聴。ラブ・コメとは別のエロ・コメと云うか乳アニメのジャンルが定着したかの様な気がします。女性の胸を揺らすアニメ的手法が何年から始まったのか定かではありませんが、記号的図像とアニメーションとしての動きの中で生まれた特異な表現ではありますまいか。逆説的に考えると左様にでもしない限りアニメにおいてエロチズムを記号化できなかったのではないでしょうか。

 ブラック・ジャックの頭文字“B・J”に関連してプロバスケットリーグの頭文字“bj”を持ってきましたか!そこまでしないとバスケットボールはやっていけないんですね!!着眼点としては間違っていないけど、作品としては如何なものか。
 果たして著者吉冨昭仁がプロバスケを好きなのかどうかが気になります。ブラック・ジャックが好きなのはわかるんですけどねぇ。
 ただ、ブラック・ジャックを奇跡の医術を持つヒーローとして描くのではなく、ブラック・ジャックが何故無免許医なのかを土台に刻み付けた上での物語を描かなくてはならないと思います。
 大風呂敷を広げるならば、手塚治虫の「ブラック・ジャック」以降に出てきた医者が主人公のマンガは全てブラック・ジャックのオマージュであり、リスペクトであり、子ども達なわけです。そこに敢えて本家本元を出すからには、GOD手塚を越える意気込みでやらねばなりますまい。吉冨昭仁には、その力量があると思うのですが、今回に関してはちょっと残念。秋田書店編集部員しっかりしてくれ、ジャンプ編集部員に負けているぞ(バクマン。的に)。

 内容紹介:手術室からコートに降り立つB・J!今、衝撃のティップオフ!!白熱のプロバスケットボールのコートで宿敵キリコと対峙するB・J!迫る死を前に天才同士が激突!B・J×bjリーグ奇跡のコラボ!漫画の神の名作が、実力派の力で蘇る!吉冨昭仁が初めて描いたB・J『シノツカイ』も収録!(カバー裏表紙より引用)
(『週刊少年チャンピオン』『月刊チャンピオンRED』掲載)

2010年10月12日火曜日

XBLADE 11巻 読了

XBLADE 11巻 読了
~失楽園編~ 士貴智志/著 講談社/刊 20101008第1刷571円 シリウスKC

 アニメの話。「咎狗の血」を録画失敗。原因はチャンネルを間違ってしまったようだ。スーパーロボット大戦が録画されていた。ガックシ。
 「とある魔術の禁書目録Ⅱ」を視聴。まあ、期待通り。原作本を読むかどうか思案中。
 「テガミバチⅡ」も視聴。Ⅰが後半質が低下していたので、あまり期待していなかったが、まずまずの印象。このまま息切れしないとよいですね。手紙を届けるという泣かせる事の出来るストーリーなのだから、その財産を巧く使えば良いだけなのに、素材が良くても料理人の腕が悪くて不味い飯が出てきたような気分でした。Ⅰを見ていた時、何故か「銀河鉄道999」を思い出していました。どうしてでしょうね。

 さて「XBLADE」。愛する恋人を外法によって“刀”にしてしまった剣客達が、頂点に立つべくバトルロイヤルを繰り広げるのが骨子なれど、古代の帝国や現代世界の政府が入り混じり、剣客達ばかりでなく、その背後に政治的動きをみせ、世界創世の根幹にすら到達するかのごときストーリー。11巻では、主人公が廃墟と化しバケモノの跋扈する東京十三区で大冒険を繰り広げているのと時を同じくして、主人公の幼馴染の親友が何人もの剣客達と出会う。平和と思われた世界においても、何かが進行していた。
 話が壮大だし、一話でストーリーが展開するわけでもなく、単行本一冊かけても物語が進展しないので、何とも感想を書き辛いですなぁ。

 内容紹介:原因不明の未曾有の大災厄による東京壊滅から4年──。ひとりの少年とひと振りの刀との出会いが、歴史を塗り替える!『外道の書』『美女で野獣』のイダタツヒコと『神風』『アイ~風と水のダフネ~』の士貴智志の異色コラボによる、未だかつて誰も見たことのない超絶剣戟バトルコミックの新境地!(アマゾンより引用)
(月刊少年シリウス掲載)


2010年10月11日月曜日

屍鬼 9巻 読了

屍鬼 9巻 読了
藤崎竜/漫画 小野不由美/原作 集英社/刊 20101009第1刷円 ジャンプ・コミックス
 
 「神のみぞ知る世界」を見る。ギャルゲーの達人たる主人公が、悪魔と契約してリアル女子とハッピーエンドを目指すクエストに挑むアニメ。おそらく送り手から受け手まで徹頭徹尾「男」しかこの作品に係っていないだろうと思わせますが、せめて実写で撮ればまだテーマ性が保てたのではないかとも思いますが、そうするとファンが憑かないんでしょうねぇ。夢は夢のままでおいておいてこそ、なのでしょう。なんとなく深夜放送していた「地果て海尽きるまで」(前編)の冒頭から30分程度を見てしまう。まるで40年前の映画を観ている様な懐かしい気持ちさにさせられました。時代の寵児だった角川春樹も老いさらばえると、結局先祖帰りしてしまうんでしょうかねぇ。まるでパンチドランカーのまま長寿で老人ホームで厄介になっている矢吹ジョーを見てしまったような気分です。

 さてTVアニメも絶賛放送中の「屍鬼」第9巻です。
 今巻において物語が急展開!起承転結で云えば「転」の部分なのか!9巻に至るまでが長かったけど、死んでも、いや、死んでまで人間関係の業を背負ってしまう人々の感情の発露と行動を描き出すには、村落内の人間関係を説明する時間が必要だったのことが良くわかります。原作に目を通していない派としては次巻が待ち遠しいですな。
 それにしてもアニメの影響力はバカになりませぬ。コミックスの吹き出しを読むと、どうしても声優の声をイメージしてしまうし、BGMやSEを付けてしまいます。今後のアニメの展開も気になるところ。それ以上に裏番組のアニメが存在することが痛い。

 内容説明:室井静信は自ら桐敷の屋敷を訪問し、沙子の手の中に堕ちた…。一方、尾崎敏夫は桐敷千鶴と共に霜月神楽に参加し、ある計画を実行に移そうとしていた!! 神楽の音にのせ、凄惨且つ壮絶な『屍鬼狩り』が始まる――。


2010年10月10日日曜日

マップス ネクストシート 11巻 読了

マップス ネクストシート 11巻 読了
長谷川裕一/著 ソフトバンク クリエイティブ/刊 20101020初版571円 Flex Comix

 アニメ版「あそびにいくヨ」最終話を視聴。第二期を期待させるエンディングでしたねぇ。でもシリーズを通して可も無く不可もなく、今一つ決め手に欠けていたような気がします。関東地方で裏番組となった「世紀末オカルト学園」の方がそういった意味では面白かったような気がしました。

  神帝ブゥアーとの戦いの結果ダイナック・ゲンとリプミラは5千万光年の距離と85億年の時間を飛ばされていた。宇宙を踏破し時間を遡りたどり着いた故郷の銀河は、生命が存在しないデス銀河と成り果てていた。


 前シリーズの主人公勇者ダイナック・ゲン登場、現シリーズ主人公ナユタ達を接触し、暗躍する伝承族ズザンガディクスの意図が明らかにされ、ダイナック・ゲン達がたどり着いた銀河の謎が解明される。 いやはや、盛り上がります、と云うか、飽きさせない展開です。これでもかこれでもかと畳み掛けるようなストーリー展開になってきました。以前著者長谷川裕一がゲームのスーパーロボット大戦に触発され、自分の作品群でもスーパーロボット大戦みたいに、各作品からロボットを集結させて強大な敵と戦わせる同人誌「ひとりスーパーロボット大戦大外伝」を作ってましたが、今回は仮面ライダーやウルトラマンの如く戦うのはもう一人の自分、のような展開かと思いました。でもそうすると“クロノアイズ”と同じになってしまうので、読者の意表をつく展開になっていくと思います。その為の伏線としてナユタの父登場だと思われます。読み応え満載。


 著者長谷川裕一の引き出しがどれだけ多いのか、良い意味で読者の予想を裏切る素晴しい物語を生み出してくれる作家なのでしょうか。



  内容紹介:強敵「光速の預言者」を倒したナユタたち。そしてついに「ブゥアー再誕計画」の全貌が明らかに!!ナユタの父親も登場し、物語は加速し始める!!(カバー裏表紙より引用)(Flex Comixブラッド掲載)

2010年10月9日土曜日

十三人の刺客 読了


十三人の刺客 読了
森秀樹/著 池宮彰一郎/原作 映画「十三人の刺客」製作委員会/協力 小学館/刊 20100930初版1143円 BIG COMICS SPECIAL

 昨日はTV放送「ルパン三世 カリオストロの城」リマスター版を見てしまい、更新をわすれていました。カリオストロの城は何度見ても飽きる事がありません。今は忘れてしまいましたが、セリフもほぼ暗記していたんですけどねぇ。今回改めて、長編映画と云う事で長丁場の様に見えながら、100分の中でアクションシーンが冒頭からカーチェイス、城への侵入、と目白押しであり、その合間合間で設定や情況の整理や報告がなされていて、さらに笑いととる細かいギャググが散りばめられているのに驚愕しました。公開当時興行的には振るわなかったけれど、業界内で話題になっていた理由が納得できました。等など、感動の余韻に浸っていたら日付が過ぎてしまったわけです。
 さて「十三人の刺客」マンガ版。 映画タイアップ企画によるマンガ化。昨今時代劇関係のマンガを描くのであれば、時代劇を描ける人だと森秀樹だななどと考えていたら、やはり同じ事を考える編集者がいたのでしょう、企画先行型の作品の場合はマンガ作品として当たりは少ないながら、作家買いで入手してみました。 原作小説も映画もみていません。以前作られた映画も見ていません。が、映画「十三人の刺客」製作委員会/協力である以上、原作のマンガ化ではなく、脚本のマンガ化と見るのが自然と思えます。また一冊の書籍にまとめることが前提であるでしょうから、ストーリー的に省略せざる得ないと思われます。ですので、マンガ単体として面白いかどうかと聞かれると、あまりオススメは出来ません。また私のように作家に拘りがあるとか、原作者とか映画とかに拘りを持っていないで、映画が話題だからと云う理由ならばオススメしかねます。 その辺りは出版社も心得ているのでしょう、値段がやや高めになっているのは版型がA5版だからとかではなく、映画の期間だけしか売れないとの判断から刷数が少なくなっているのだと思います。現に私の近所のマンガ専門店三箇所では取り扱っていないのか、仕入れ少数で売り切れたのか、店頭ではみかけませんでした。マンガ専門店の消費者は萌え系であることを前提としていたとしても、マンガ専門店でありながら仕入れていないのは、それだけ需要が望めないためであるからでしょう。 機会があれば三池崇史監督の映画も観ようと思います。
 内容紹介:物語は江戸時代、将軍家の権威をかさひ着て暴虐の限りを尽くす明石藩主・松平斉韶を暗殺すべし、との密命を帯びた目付・島田新左衛門と、その同志たち十三人の活躍を描く。勝負は参勤交代の折……だが二百名を超える供侍たちをたった十三人で倒せるのか?島田新左衛門の秘策は、中山道の一宿を選んで丸ごと買い取り、ここに必殺の仕掛けを巡らすという周到なものだった。果たして島田新左衛門の策はなるのか?君には不信を抱きつつも、臣たるものの道を貫かんとする島田のライバル、明石藩側用人・鬼頭半兵衛が斉韶をまもりきるのか?手に汗握る集団抗争時代劇、堂々の登場!(カバー裏表紙より引)(ビッグコミック増刊号掲載)

2010年10月7日木曜日

ケロロ軍曹 21巻 読了

ケロロ軍曹 21巻 読了
吉崎観音/著 角川書店/刊 20100925初版540円 角川コミック・エース

 「侵略!」を萌えキャラでやってみよう、と云うコンセプトが「侵略!イカ娘」のコンセプトなのか!?でも可愛いキャラクターだからボケが笑えず、それどころか切なさを感じてしまう第一回放送でした。それよりもマンガ家や読者達に「侵略」と書いて笑がとれる世の中にテレビ番組がした、と考えると、テレビの威力はスゴイと今更ながら背筋が寒くなります。でも一度も植民地になったことがないから笑えるんでしょうね。しかも侵略者が日本の文化に浸ってしまう点も共通。現実における外国人との接し方が反映しているような気がしてなりません。他の新番組では、「おとめ妖怪ざくろ」が→「さくら大戦」→「はいからさんが通る」の公式が頭の中で成り立ってしまうのですが。共通項としてはヒロインは和装でアクティブ、相手は少尉。このモチーフで飽きられる事無く繰り返されるのは、原点である大和和紀の才能を賞賛するべきなのでしょうねぇ。

 さてイカではなくカエルの話。
 日々まったりとSF(少し不思議)しているケロン星からの侵略者ケロロ軍曹とその一党。友好親善大使として日向家に居候しています、と書き換えても違和感無し。時事ネタとパロディと盛り沢山。通常一話完結であるのに174話が“つづく”になっているのは劇場版のマンガ化なのでしょうか?“もうひとつの物語へつづく”も気になります。最近劇場版を観ていないんですよ。175話Kラーメンはモノローグと云い「孤独なグルメ」のパロディなんでしょうね?

内容紹介
ケロロが屋台を開店したり、必殺技(!?)を考えたり、次から次へと出てくるモノはやっぱり宇宙的なナニかを感じる驚天動地な待望の21巻!!(アマゾンより引用)
(『月刊少年エース』および『ケロロランド』掲載


2010年10月6日水曜日

地球の放課後 2巻 読了

地球の放課後 2巻 読了
吉冨昭仁/著 秋田書店/刊 20100930初版552円 チャンピオンREDコミックス

 「荒川アンダーブリッジ2」と「えむえむっ」が重なってしまった。今回は「えむえむっ」を見てしまったが、次回からどちらにしたものか。「えむえむっ」は主人公の声優とあいまって「いぬかみ」を彷彿してしまった。放送時間が5分ずれていたので「荒川ナンダーブリッジ2」のラストを少々見たが、エンディングの実写版のキャラクター、今度は星か!?村長の出来もよかったのだが、ブログの方を最近みていなかったので覗いてみるか。ネットラジオも復活かな?復活して欲しい。「イカ娘」と「俺の妹が」も重なっているんだよなぁ。TV局は談合しているんだから、アニメの調整もして欲しい。その方が少ないパイ(視聴者)の取り合いにならないのに…。

 「放課後が終わったら… その次に来るのは夜なんだよ」(139p)
 4人の少年少女達を残し、関東地方から人類が消滅して数年。生き残った4人は残された物資と復元されていく自然によって生き延びていた。しかし、生存を脅かす謎の存在にして人類を消滅させた“ファントム”は消えていなかった。
 大人達が何らかの原因でいなくなり、子ども達だけで生き延びようとするモチーフは、少年向け作品の古典として繰り返し使われてきました。古くは「十五少年漂流記」から、マンガで云えば梅図かずお「漂流教室」、さいとうたかお「サバイバル」等など。週刊少年チャンピオンでも町から突然大人達がいなくなり子ども達が、と云う作品を読んだような記がするのですが、いかんせん数十年前の幽かな私の記憶ではチャンピオンだったかどうかもわかりません。もしかすると私の創造なのかもしれませんが、何時か探してみたいと思います。週刊少年サンデーとマガジンは東京都立図書館と国立国会図書館所蔵と聞いていますが、週刊少年チャンピオンは国立国会図書館だけですかね?こういう時に日本の文化行政の貧困さに泣きたくなります。
 さて古くて新しいモチーフを基に著者吉冨昭仁のテーマが那辺にあるのか、3巻目で世界の謎が開陳されるのか、個々のキャラクターの背景が描かれていくのか、興味津々です。

 内容紹介:日常系終末ストーリー!人類が消えた地球でいきてゆく正史たち4人の少年少女。彼らに訪れる出会いと別れ、その先に見える光とは―――!?(カバー裏表紙より引用)
(チャンピオンRED掲載

2010年10月5日火曜日

いけちゃんとぼく 観了

いけちゃんとぼく 観了

 ネットニュース(http://news.searchina.ne.jp/)で「中国人女性と結婚したオタク日本人男性のブログが超人気!」と見かけたので、そのブログ「中国嫁日記」を覗いてみたらマンガ家の「希有馬」氏でした。そりゃプロとしては無名に近ですがコミケでは超有名人です、まかりなりにもプロですからねぇ「書籍化を求め8つの出版社からオファー!」って当たり前と云うか、御本人自身が市井の零細出版社以上の配布部数と流通組織を確保しているわけだし、「希有馬屋」名義とは別にブログを出していると云う事は趣味としての発表だろうに。実力のある人は何をやっても注目を浴びてしまうと云う事でしょうか。中国の工場で生産する事により、世界初の大量生産“同人フィギュア”(“ガレージキット”と呼ばれる同人の模型は「鋳型」をシリコン等の材質を使うため耐久性が無く、通常プラモデルのように量産することが出来ない。)を手がけコミケで大行列を作った同人サークル「希有馬屋」の主催者ですが、そうですか若い中国人嫁をもらっていたんですね。中国と往復していて知り合ったのか、知り合ってから中国へ行くようになったのか、ちょっとだけ気になります。ブログのバックナンバーに載っているのかしらん。私も十種類くらい「希有馬屋」のフギュアを持っていますが、全て未開封。手放すか、組み立てるかしなくては。閑話休題。

 「いけちゃんとぼく」を観ました。やはり同僚に借してもらったDVD。原作の西原理恵子の「いけちゃんとぼく」も読ませてもらいました。短い話を、どう107分の映画に作り替えたのか興味津々でした。西原理恵子の持ち味を生かしつつ、監督兼脚本家の大岡俊彦の世界観を詰め込みんだ秀作です。原作者西原理恵子がインタビューの中で「初めて描いた恋愛マンガ」と言っていましたが、女性の包み込むような恋愛感とともに、少年の成長を描いた素晴らしい作品となりました。それとともに、日本のストーリーテリングの一つのジャンルとも云える「夏」&「少年」の成長を描き出し、また日本的とも云うべき死生観や自然観を物語にとても上手く絡め込んでおきながら説教臭くない演出手腕が素晴らしい。これは海外に持っていっても受けるのではないかと思います。そして小学校などで映画会をするようなことがあれば、是非上映作品の一つとして候補に挙げて欲しいと思います。
 この映画を観終わって先日読んだ作家浅田次郎とマーガレット・アトウッドの対談記事を思いだしました。
 浅田次郎「日本の小説は自然描写が減り、季節感が薄れてきました。作家が都市の密室で外気に触れる事無く執筆しているからでしょう。-略-」
 マーガレット・アウトウッド「-略-。日本には額縁に入れられるような風光明媚な自然がたくさんありますね。」
 浅田次郎「俳句に必ず季語があるように、日本の美学には季節や自然が不可欠できたが、最近はそれが壊れてきました。」
 マーガレット・アウトウッド「残念ですね。でも今あるものは仮の姿であり、いつか消え去るといった感性は残っているのでは。」(朝日新聞2010年10月2日土曜日13版30面)
 無論、小説と映画はまったく異なる媒体ではありますが、「いけちゃんとぼく」には季節感も感性も抜群に描写されています。
 モト冬木演じる牛乳屋の「ひまわり牛乳」の店舗はセットだとばかり思ってましたが、エンディングテロップに協力として名が太文字で出てきて感動しました。お店に行くと店内にロケ時の写真や新聞に紹介された記事等が展示されているんだろうなぁ。行って見たいものです。

原題: -
製作年度: 2009年
別題: -
製作国・地域: 日本
上映時間: 107分
 スタッフ
監督:大岡俊彦
製作総指揮:-
原作:西原理恵子
音楽:川嶋可能
脚本:大岡俊彦
 キャスト
蒼井優(いけちゃん)
深澤嵐(ヨシオ)
ともさかりえ(美津子)
萩原聖人(茂幸)
モト冬樹(清じい)
蓮佛美沙子(みさこ/ミサエ)
柄本時生(哲)
江口のりこ(友人)
上村響(たけし)
村中龍人(ヤス)
中村凛太郎(トモ)
白川裕大(マツ)
窪田傑之(きょうちゃん)
宮本愛子(みき)
山田スミ子(親戚のおばさん1)
西原理恵子(親戚のおばさん2)
たくませいこ(親戚のおばさん3)
ちすん(先生)
いとう麻見(かおり/ボイススタンドイン)
ニタ・ニコルソン(変なおっさん)
峯のぼる(老人のヨシオ)
池松壮亮(大学生のヨシオ)
岡村隆史(あずき洗い)
吉行和子(池子)

 解説: 発表されるや“絶対に泣ける本”と評判を呼んだ、人気漫画家・西原理恵子が初めて手掛けた同名絵本を実写映画化。色も形も変幻自在な不思議な生き物“いけちゃん” と、少年の交流をファンタジックに紡ぐ。主人公のそばに寄り添ういけちゃんは、絵本の質感を生かしてフルCGで描かれ、その声を若手実力派女優・蒼井優が担当。“ぼく”であるよしおを『子ぎつねヘレン』の深澤嵐が演じ、共演には『うた魂(たま)♪』のともさかりえら、多彩なキャストが顔をそろえる。シネマトゥデイ(外部リンク)
 あらすじ: いつのころからか、いつも一緒に過ごしているよしお(深澤嵐)と謎の生き物いけちゃん。山登りや虫取り、友だちとケンカしたりするとき以外にも、熱が出たときには看病したりと、いけちゃんはいつもよしおのそばに寄り添い彼を見守っていた。やがて、よしおが成長して少年時代が終わろうとするころ、いけちゃんの姿が見えなくなってしまい……。
シネマトゥデイ(外部リンク)


2010年10月4日月曜日

ジャグリ 1巻 読了

ジャグリ 1巻 読了
~サーカス篇 chapter1 ~袁藤沖人/著 アスキーメディアワークス/刊 20100427初版650円 DENGEKI COMICS
 
 「そらおとf」の徹頭徹尾のハイテンションに爆笑。今シーズンも是非頑張っていただきたい。
 案外当たり外れの大きなNHKのアニメですが、「バクマン。!」第一話はナカナカに良い出来と見ました。このままで行って欲しいものです。
 スーパーロボット大戦OG~ジ・インスペクター~は大張っぽさ全開で久々に燃えるロボットアニメが見られそうです。前作とストーリーは繋がっていても、別作品に見えてしまいました。

 それでは「ジャグリ」1巻。
 中東の一国、三人の王子に玉座をかけたクエストがだされる。砂漠の姫巫女に涙を流させること。サーカスを率いる第三王子が姫巫女に挑む?。
 コミケで超人気の壁サークル『70年式悠久機関』主催の袁藤沖人初連載コミックスが単行本化。表紙カバーも巻頭カラー頁も美麗なイラストになっています。が、本編は白黒であり、本来色彩感覚の鋭い著者袁藤沖人であるために、白黒に色彩を持ち込もうとして紙面が少々煩くなっているのが、ちょっと残念。出来る事ならフルカラーでやってもらいたいものです。ランプの魔神や他の王子達の動向など、今後の展開が気になる所。 

 内容紹介:人気クリエイターが描くエキゾチック浪漫ファンタジーがついにコミックスになって登場!マンガの枠を超えた超絶ビジュアルを堪能せよ!(電撃コミックPRESS 2010.4 volume23より引用)
(月刊コミック電撃大王掲載)

2010年10月3日日曜日

ル・オタク 読了

ル・オタク 読了
~フランスおたく物語~ 清谷信一/著 講談社/刊 20090115第1刷476円 講談社文庫
 ヨーロッパの国々で若者達に日本のサブカルチャー系のマンガ・アニメ・音楽・ファッションが受けているらしい。その中でもフランスにおいてはマンガ・アニメ・ゲームを好きな連中が集まって日本のようなイベントを行い、コスプレで楽しんでいると新聞などが取り上げています。
 一見すると21世紀にはいり突然“ジャパン・ブーム”が到来したような印象をうけますが、当然前史とも云うべき数々の出来事があり、特にフランスを中心としたフランス語圏の国々において日本のマンガやアニメがどう受け入れられていったのかを概説したルポルタージュ。初出は1998年にKKベストセラーズより刊行された「Le OTAKU フランスおたく事情」。文庫化にあたり改題・加筆修正が行われています。特に十年を経ての文庫化にあたり、第7章として最近の事情を加えています。
 フランス語圏(フランス・ベルギー・スイスの一部等)において「バンド・デシネ」と呼ばれるマンガのジャンルがもともとあり、例えば作品なら日本の公立図書館の絵本コーナーに必ずといってよいほど揃えられ絵本として有名な「タンタン」シリーズや、作家なら日本でもアニメ・マンガ雑誌等でも多々紹介されている作家「メビウス」などが代表として挙げられます。これらを底流として、80年代に国営テレビしかなかったヨーロッパ各国が一斉に規制緩和をし民放テレビ局を設立したが、放送する番組が無く、番組価格が安い日本製アニメを放送していたために、当時の子ども達の記憶に日本製アニメが刷り込まれた、としています。そして80年代のフランスで日本製マンガ・アニメとその周辺グッズを売るお店「トンカム」を設立した「ドミニク」氏の半生を紹介しつつフランスでのマンガ・アニメの動向を紹介していきます。
 ルポ系の文章は主観こそが命であり、その人(著者)の話が面白いかどうか信用できるかどうかが重要になります。その点ミリタリー系の書籍を数々出し、ゲームのシナリオを書き、シュミレーション小説を書き更にマンガ・アニメを趣味とする著者と、読者の私は殆ど重なっていると云っても良く、親しみすら持ちつつ読み進められました。また著者は貿易商の顔をもっているらしく、世界各国を渡り商売をしているそうですが、日本の外務省の無能ぶりにホトホト愛想をつかしているのか怒っているのか、ミリタリー的思考における国家戦略の無い唯一の先進国“日本”の不甲斐なさぶりを書き連ねています。不思議な事にライトノベル作家「鷹見幸一」が日本の外務省について作品内で書いた話と視点がほぼ同じに感じました。海外において同じような体験をしたのかもしれないし、ミリタリー系で繋がりがあるのかも、とか考えてしまいました。
 人に歴史があるように、社会現象においても歴史があるものだ、と思いました。“オタク”と云えば宮崎事件とキモ気味悪がられていた時代とは雲泥の差を感じます。


 内容説明:フランスで起こった日本アニメ旋風、その後ジャパニメーションと呼ばれ、フランスを中心にヨーロッパで日本のアニメは絶大な支持を得る。だが90年代後半を境に、日本のアニメの人気にがりが見え始めた。
 内容(「BOOK」データベースより):一〇年ほど前、世界は「おたく」を求めていた。パリを中心に、欧米で巻き起こった二〇世紀末のジャポニズム、それに関わった者たちの姿をレポートする。フランスだけでなく、日本のアニメ産業の現状や、問題点も鋭く分析。文庫化にあたり再取材を敢行し、今日の「おたくカルチャー」のすべてがわかる決定版。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より):清谷 信一 1962年生まれ。東海大学工学部卒。ジャーナリスト、作家。日本ペンクラブ会員。広告業界、ロンドン遊学を経て執筆業に。執筆業の傍ら起業、貿易・小売も営む。買い付けを兼ねて、毎年欧州、中東、南アフリカなどを主たるフィールドとして軍事を中心に海外取材活動を行う。ゲームのシナリオやTシャツのデザインなども手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)


2010年10月2日土曜日

神宿りのナギ 2巻 読了

神宿りのナギ 2巻 読了
三部けい/著 角川書店/刊 201009253初版600円 角川コミックス・エース

 秋季アニメ新番組が始まりました。アニメの話はオイオイ。

 人の形状を変化させ死に至らせる病原体、通称“カミヤドリ”。公安警察は感染者を狩る組織“特殊捜攻隊=スカッドラ”を編成、隊員達は病原体を右腕に故意に感染させ“カミヤドリ”の特殊能力を利用するため“右腕=ライトアームズ”と呼ばれる。
 前作「カミヤドリ」ではスカッドラ隊員ジラルドは捜査の最前線に立ち、“カミヤドリ”と己の組織との関係について“何か”を感じていたが…。設定も登場人物も前作を引き継ぎながらも、新たなスカッドラ隊員ナギを中心に物語が進展するのかと思いきや、前作で活躍していた“右腕=ライトアームズ”達が一人また一人と殺される事件が発生していた。特殊捜攻隊も調査部も内部の人間による犯行と睨み、犯人の特定を急いでいた。
 ストーリーが進展しているんだか、していないんだか。“右腕=ライトアームズ”殺しは新シリーズの為の登場人物整理なのだろうか、それとも変革の時を迎えようとしているのか?なんとなく全シリーズの整理と新たなミッションへの布石のような感じがする第2巻でした。

 内容紹介:特殊部隊「右腕」の殉職は「大物喰い」による殺害事件だった!管制局に命じられ、事件を調べるキャロス。彼が疑うのは…同じ「右腕」の仲間達!事件を探る中で次々と現れる新たな謎と真実!裏切者は一体誰なんだ!?(アマゾンより引用)
(『エースアサルト』および『月刊少年エース』掲載)


2010年10月1日金曜日

テルマエ・ロマエ 2巻 読了

テルマエ・ロマエ 2巻 読了
ヤマザキマリ/著 エンターブレイン/刊 20101005初版680円 BEAM COMIX
 マンガ賞を受賞して各メディアでも絶賛されているのは、コミックスの3巻発売予告に書かれている通り。「全米が泣いた」程度のアオリではなく、本当に評判が高く、私も評判を聞いて読んでみたら面白かった。俺様絶賛!
 コミックスの宣伝にイタリアの新聞に『ローマ帝国ついに日本の漫画界を制服!!』と書かれたとか。イタリアといえども新聞はピンからキリまで数多くありますからねぇ。実は「ヘタリア」の間違いだった!と云うオチだったりして。
 フランスの第二次ジャポニズム・ブームは新聞やTVで紹介される所ですが、実はイタリアでも日本のアニメとマンガは人気らしく、特に「UFOロボ グレンダイザー」は大人気だったとか。永井豪の名を知らぬ人がいないらしいですけど、ほんとうかなぁ。海外で話題の「日本」を翻訳する某「誤訳御免!!」と云うブログでは、イタリア人の男性は峰不二子かラムちゃんに一度は恋をする、んだとか。イタリア製アニメって聞いた事がないから、もしかしたら生産そのものをしていないのかもしれませんね。朝日新聞2010年9月30日木曜日13版9面に「ローマのベルばら」と題した記事が掲載されていました。以下転載
 永遠の都ローマにベルばら登場――。漫画やアニメ、ゲームの登場人物に扮したイタリアの若者ら約50人が28日夜、ローマ市中心部でコスプレ・パレードを行った。30日からローマで開かれる漫画やアニメのファンの祭典「ロミックス」の一環。イタリアでも人気が高い漫画「ベルサイユのばら」の作者で声楽家の池田理代子さんも自らデザインしたドレスでフランス王妃マリー・アントワネットに扮して特別参加。池田さんは「日本のポップカルチャーが愛されていて、とてもうれしい」と話た。一行が映画「ローマの休日」の舞台となったスペイン広場までの約1㌔を練り歩くと、沿道の市民や観光客から歓声が上がった。(南島信也)
 池田さん歳を考えた方が………。ローマでベルばらのコスプレって、小田原城とか姫路城でちょん髷結っているようなものでしょ?
 イタリアのイベントがどの程度の規模なのかわかりませんが、まあ情報を整理するに、ローマの新聞が日本のマンガを紹介してもおかしくはなさそうですねぇ。
 さて「テルマエ・ロマエ」の第二巻。一巻同様、風呂の技師ルシウスが風呂についての難問にぶち当たると、現代の日本にタイムワープして己の悩みのヒントを得て自分の時代に帰る枠組みは同じながら、生真面目な堅物ルシウスの解決する問題がどんどん大きくなっているような(笑)。今後どうなるか、とても愉しみです。2011年春発売予定の3巻た待ち遠しいッ!!
(月刊コミックビーム掲載)

 内容紹介:突如、湧いて出た『風呂漫画』!! 日本中を石鹸……いや席巻し、第2弾!!
マンガ大賞2010、手塚治虫文化賞受賞!! 各種媒体で大評判!! 快進撃を続ける異色の風呂漫画『テルマエ・ロマエ』!! さらにパワーアップし、さらに馬鹿馬鹿しくなって2巻登場!!(アマゾンより引用)