GANTZ 29巻 読了
奥浩哉/著 集英社/刊 20100922第1刷円619円 ヤングジャンプ・コミックス
アニメ「それでも町は廻っている」視聴。例によって海外サイトの翻訳をしている某誤訳御免!!なを読ませてもらうと、なかなかに好評らしいですね。オープニング・エンディングともに小気味良いつくりをしていますが、オープニングはひょうきん族でしたっけ?エンディングはさらに二十年前にありませんでしたっけ?子どもの頃の懐かしさを感じます。平成育ちの人々は知らないでしょうが、私にしてみると昭和臭さプンプンです。でもセンスがやっと垢抜けた感じがします。では元々あった泥臭さは何に対するものだったかと云うと、50年代や60年代アメリカが番組や映画に感じる垢抜けたセンスと日本が作っていた番組や映画の泥臭さでした。
ではアメリカの作るモノを日本が追い越したのかと云うと、比較する土台が根本から違っているとしか思えません。相撲の土俵とアメリカンフットボールのコートを比較してスポーツ論をするようなものです。例えば映画アバターと同じ作品とか越える作品を作れるのか、と云う事です。そりゃ無理でしょう。アバターのCGとか設定デザインとかストーリーとか、個別に作れるクリエーターは日本にもいるでしょうが、先ず資金、そして膨大な金と人材を仕切ることのできる“人”がいません。所謂日本における“ゼネラル”不在論です。現在の日本システムでは例えばジェームス・キャメロンのような才能を育てる前に潰してしまうし、運良く育っても活躍させるバックアップ体制が出来ません。やはり腐っても鯛、超大国の名は伊達じゃないわけですね。
GANTZが映画化だそうです。しかもアニメでなく実写化。先ずこの英断だけでも拍手。総制作費が前後編2部作で40億円。せめて一作40億円で作って欲しいところですが、ハリウッドならば北米大陸だけでなく、日本とヨーロッパを含めた市場を前提に製作されるのでしょうが、いかんせん日本映画はあくまで日本国内で幾ら稼げるのかでしかありません。回収できない投資は不可能です。東宝であれ、松竹東映系映画館が海外にも展開していれば市場の拡大も望めるのでしょう。
コミックスの帯の写真を見ると、CGですね。影の付け方がマンガよりもマンガくさく感じてしまいました。
で、アメリカ等ではハリウッドに集結するクリエーター達に勝るとも劣らない日本のクリエーター達がどこにいるのかと云うと、マンガ業界ではないかと思います。編集者やアシスタント達もネタを提供しているとは云え、ほどんどのマンガ家が映画における監督以下脚本家演出家美術家デザイナーから役者にいたるまで全てを一人でこなすわけです。これって無茶苦茶凄くないですか?
なんてことをGANTZ29巻を読みながら思ってしまいました。実写版では是非ともこの29巻で描かれた、主人公達を集結させ敵宇宙人達母船へワープさせたシーンを再現して欲しいものです。特にブラックボールとともに並んでいる人々ですね。緒方拳は無理でしょうけど、CGでなんとか。こんなドデカイ話には絶対ならないのが残念。
内容説明:壊滅していく世界を眼前にしつつ生き残りを賭けて多恵と共に移動を始めた玄野。避難場所と決めたホテルでの安息も束の間、すぐに敵の強襲を受けてしまう。多恵を守ろうと抗う玄野だが、終わったはずのガンツの転送が突然始まり見慣れぬ場所に降り立つことに。そこには日本中のガンツチームが集結し、敵母艦への反撃の準備が進んでいた。人類の反逆が始まる。(アマゾンより引用)
(週刊ヤングジャンプ掲載)
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