2011年5月3日火曜日
機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 2巻 読了
機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 2巻 読了
~ユニコーンの日(下)~ 福井晴敏/著 角川書店/刊 20070926初版640円 角川コミックス・エース
2日夜に仕事から帰宅したら、そのままバタンQ。3日は24時間布団の中から動けませんでした。1日に有明の即売会に行ったのですが、まさかこれほど体力が衰えていようとは!帰りに自宅駅前のデパートで北海道物産展をやっており、「ノース アイランド ビール スタウト(黒ビール)」を少々飲んでしまったのが直接の原因でしょう。鯨飲はしておりませぬ。たかだか小瓶一本のみ。美味かった。けどダウン。
さてユニコーンガンダム。庵野秀明をしてロボットアニメの第一話としては最高傑作と言わしめた「機動戦士ガンダム」を彷彿させる、主人公がガンダムに乗り込むまでを丹念に描いた2巻目。庵野監督が云うのは主人公がロボットに乗る動機付けや主要キャラクターの紹介や敵やライバルの紹介を30分の脚本と演出の中で無理なくドラマとして作り上げている点であろうと思われますが、著者福井晴敏は小説ならではの各キャラクターの心理描写を丹念に描くことにより、今までのガンダムとは違う土俵で初代「機動戦士ガンダム」に肉薄し超えようとしている意気込みすら感じられるようです。
ガンダムはロボットを兵器として描くのが革新的であったわけですが、主人公アムロの父親はガンダム開発に関わっており、マジンガーZから始まるロボットアニメと同じように祖父や父から託されるスタイルは継承しています。タツノコプロのアニメにしても負けじ魂親ゆずりと歌うマッハGOGOGOやガッチャマンにしても大鷲のケンとレッド・イン・パルス隊長の物語や新造人間キャシャーン等もそうだし、松本零士原作のアニメにも多々用いられるモチーフでもあります。拙者としての最高傑作は「ジャイアントロボ‐地球が静止する日‐」を挙げておきます。そして今巻を読む限りにおいては主人公がガンダムに初めて乗り込むシーンに関しては、ガンダム史上最強と云って過言ではありますまい。しかもボーイ・ミーツ・ガールと云う、ある意味ガンダムでは禁じ手ではなかろうかと思える設定まで絡まりストーリーを盛上げます。このままこの設定を生かして物語が進展されていくのかどうか、拙者は現時点では知らないので、是非ともこのまま主人公ナバージの生まれる前からの宿命を物語に生かしてもらいたいものです。
著者福井晴敏が最初から映像化を意識していたかどうかは不明ですが、編集者やらバンダイは当初から意識していたのではないかと推察できます。OVAの完成度は高いですよ。高いですが、小説は小説として面白く、ガンダムとしてレベルが高い。しかも相互に補完している部分があるので、両方に目を通す事で面白さが倍増するがごとくです。正に“見てから読むか、読んでから見るか”を地でいくような作品。父親が目指した出版社とは違う道を進んだお兄ちゃんがいなくなり弟が兄の目指していたものをより発展させるとは、これもまた託された物語なのでしょうか。
内容紹介:反政府組織『袖付き』とビスト財団の間で行われていた『ラプラスの箱』を巡る謀議は、地球連邦軍の介入によって破局を迎えた。コロニー内で始まる戦闘。オードリーを追って戦火の中を走るバナージは、純白のモビルスーツ《ユニコーン》と出会う。人の革新――ニュータイプの能力が覚醒した時、《ユニコーン》はその真の姿を現した!かつて『ガンダム』に胸を躍らせた大人たちに贈る新たな宇宙世紀サーガ、緊迫の第2弾!!
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