2011年5月22日日曜日
鬼神伝 観了
鬼神伝 観了
原作未読、前情報もアニメ雑誌の広告のみで観に行きました。
昔拙者が参加していた映画サークルで「鬼神(キジン)の剣」という自主制作映画の企画があり、撮影を何度かした後監督がサークルから逐電し未完の大作となりましたが、映画館でチケット購入する際にも拙者は当然「キジンデン」大人一枚と言いました。「オニガミデン」だったんですね。嗚呼恥ずかしい。
絵は綺麗だし、よく動くし、冒頭の呪術と怪獣のアクションから声明をアレンジしたBGMのセンスも素晴しい。そして現代の事なかれ主義の少年が過去へと召還され、争いに巻き込まれる展開も定番ながら可もなく不可もなく、生身の人間達が殺し合うシーンを巧みに外し、まあ親子が楽しめる冒険マンガ映画であったと思います。
映画に比較は不要ながら、土地を巡る二つの勢力、開発を進めようとする権力側と現状を維持しようとする住民達との間に入る主人公の物語は古くはアメリカ映画で良く見ていたような気もするし、「もののけ姫」を彷彿させるものであり、どちらかの勢力に肩入れするでなく、双方の和解を目指す点でも定番な展開でしょう。ただ殺し殺され合ってきた二つの勢力が和解するのは感情的に無理な相談であり、裏で暗躍していた悪者一人をやっつければ全て丸く治まるわけでな無いのですが、一時間四十分の物語で完結するにはこのような展開しかありえないのも充分に理解出来るがゆえに、「もののけ姫」を作り上げた宮崎駿の偉大さを益々感じました。
声明(複数の坊さんが独特の節回しで歌うようにする読経)を取り入れたBGMを聞いたとき「アキラ」のBGMを思い浮かべましたが、エンディングで宇崎竜童の名を見て合点をしました。映画「カムイの剣」から有名になった和太鼓を取り入れたBGMを作った宇崎竜童が、日本的な音楽を求めて“声明”に行き着くのは理解できます。このBGMのためだけにCDを買おうとしましたが、残念ながら映画館では販売しておらず、映画館の同じ敷地内の紀伊国屋書店レコード部門にもありませんでした。残念。
原題: -
製作年度: 2010年
別題: -
製作国・地域: 日本
上映時間: 98分
解説: 平安時代にタイムスリップした15歳の少年が、鬼対人間の戦いに巻き込まれながらも奮闘する歴史アニメ。監督は『劇場版 NARUTO-ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ』の川崎博嗣。主人公の少年・天童純を、『ハリー・ポッター』シリーズの全作でハリーの声を吹き替えている小野賢章、鬼の少女・水葉の声を石原さとみが担当している。「AKIRA」の大友克洋がコンセプトデザインを手掛けたオロチ(龍)など、登場キャラクターにも注目だ。シネマトゥデイ(外部リンク)
あらすじ: 父親を7年前に事故で亡くし、母と2人で暮らす京都の中学生・天童純。ある日の学校帰り、突然現れた謎の魔物に追い掛けられた純は、ある寺に迷い込み、時空を超えて平安の都に連れて行かれてしまう。平安の都では鬼と呼ばれる者たちがさまざまな妖術を使って自然を操り、都の安寧を脅かしているという話を貴族から聞いた純は……。
スタッフ
監督:川崎博嗣
製作総指揮:-
原作:高田崇史
音楽:宇崎竜童
脚本:荒川稔久 、川崎博嗣
キャスト
小野賢章(天童純)
石原さとみ(水葉)
中村獅童(源雲)
近藤隆(-)
森久保祥太郎(-)
伊藤健太郎(-)
加瀬康之(-)
小森創介(-)
咲野俊介(-)
相ヶ瀬龍史(-)
野島昭生(-)
塚田正昭(-)
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