木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年3月13日日曜日

狼と香辛料 16巻完結 読了


狼と香辛料 16巻完結 読了
~太陽の金貨 下~ 支倉凍砂/著 アスキー・メディアワークス/刊 20110210初版610円 電撃文庫
 狼と香辛料16巻の隣の写真は、地震直後の拙者の寝床です。拙者の表の顔を知っている人にはお馴染みの「埋もれたおにーさん」のリアル・バージョンとなってしまいました。地震の発生が日中で良かった。阪神淡路の時刻だったら本当に埋もれていましたよ。

 さて「狼と香辛料」。 歳を経た狼の化身“ホロ”とホロをひょんな事から拾った行商人“ロレンス”の物語もこれにて完結。中世から近世へと貨幣経済と云う新たな時代の変化を、時代に適応しようともがく古き神々と、赤子のような冒険心に富む時代の寵児のコンビによる旅の物語。擦れ違う道もあれば交差する道もあり、また連れ合って歩いても何処かで別れる道もある。決して交わることのない道もあれば、眺めるしなか無い道を歩む人々もいる。そんな、様々な旅の道すがら共に歩み続けようとする二人の物語。
 物語は完結しても二人の人生は続くわけですが、行商を続けるにせよ店を構えるにせよ、今後は人並みの波乱万丈はあるにせよ、人知を超えた冒険はしなくとも良くなったため、作者も筆を置いたのだと思います。
 ライトノベルとしては珍しい経済に視点をおいた物語。軍政としての経済はライトノベルと相性が良く、作者も読者もミリタリーに強い人は多くても、事経済に関しては真新しい作品でした。しかもファンタジーと現実的とも云える“金”の融合ですから、巧く噛み合わせた魁として著者支倉凍砂の名は刻まれることでしょう。女の子にチヤホヤされる“萌え”的ライトノベル全盛の時代に文章だけを読んでいると萌えとは程遠く感じるにもかかわらず、アニメ化を2期に渡り制作された作者デビュー作としては大成功の作品でした。
 どうこの物語をアニメ化するのだろうかと思いましたが、良く出来ていました。拙者は第1期のオープニング・エンディングとサントラ集をBGMに使っています。原作も完結した事だし、アニメも完結編として第3期を制作してもらえないですなね。著者支倉凍砂の次回作に期待。
 内容(「BOOK」データベースより):鉱物商・デバウ商会によって新貨幣が発行され、自由と希望の町となるレスコ。ロレンスはその町で、ホロと共に店を持つことを決める。しかしその矢先、ホロとロレンスの前にコルの頭陀袋を持った人物が現れ、二人はデバウ商会の内部分裂による大きな事件に巻き込まれることとなってしまう。ホロは、禁書を得るためコルとエルサを追ってキッシェンへ。ロレンスは、デバウ商会に追われミューリ傭兵団とともに雪山を越えることになる。バラバラになってしまった二人の運命は―?行商人ロレンスと賢狼ホロの旅を描く新感覚ファンタジー、ついに本編感動のフィナーレ。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 支倉 凍砂:1982年12月27日生まれ。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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