木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年8月31日水曜日

ナポレオン 1巻 読了


ナポレオン 1巻 読了
覇道進撃~ 長谷川哲也/著 少年画報社/刊 20110913初版562円 YKコミックス
 
 「争ってる場合じゃない!
 ここはひとつ祖国のために
 がんばろうじゃないかァァ~~」
   がしいい

 力強い男たちの握手は抱擁に勝る、と思うのですがいかがでしょうか。
 それにしても“ラザール カルノー”の登場シーンで、何故ワザワザ窓をぶち破って現れなければならないのか?まあ、熱い男の演出なんだろうけど。普通思いついても大河ドラマでは描けないぜ。破天荒すぎるだろう。
 権力を握ったナポレオンを描く「覇道進撃」編。巻数を改め1巻から仕切りなおしです。
 ナポレオンはフランス国家の第一任者となってしまったためか、権謀術数が忙しく、あまり目立っては動けず、替りにナポレオン周辺の人々の活躍を描くようになります。そんなナポレオンの見せ場であったアルプス超えも行軍そのものは目立つエピソードがなかったのか、一掲載話でスンナり終了。ストーリーテラーの視点を山越えを案内した青年にしたのも苦肉の策なのかもしれません。
 内容紹介:「第一執政」から「皇帝」へ… 「兵士」から「元帥」へ… 全ヨーロッパを駆け抜ける青年群像劇! 事実に基いた破天荒な男たちの生き様と死に様…(帯より引用)
(ヤングキングアワーズ掲載)

2011年8月30日火曜日

天にひびき 4巻 読了


天にひびき 4巻 読了
やまむらはじめ/著 少年画報社/刊 20110913初版552円 YKOursComics
 先日帰宅途中のバス車内に大学生くらいの女の子の集団が居りました。イケイケのお姉ちゃん達でなく、かといってアキバやブクロに集う拙者の同類ではない、ある種スチュワーデスの様な隙の無い凛とした姿勢の良い座り方と化粧をしていました。何かお稽古事の仲良しグループかなと推理してみました。師匠のもとへ行くのか、帰りなのか。
 同業者や同好の士が集うと、ある種の雰囲気を醸しだします。行動や思考に類型的パターンを見てしまうからなのでしょうか、ともかくあまり見た事が無い種の人々との印象を持ちました。車内ですることもなく、彼女達の会話が何気に耳に、私だけ松本なのよねぇ、とか、今回は○○さんが来るらしいわ、とか入ってきます。
 今巻を読んだ方はお解りになるでしょう、彼女達は音楽家の卵だったようです。
 “嗚呼、モブの娘達がいる…。”
 失礼ながらそう思ってしまいました。現実的にはこの中から名を馳せる人も出て来るかもしれません。でも「天にひびき」の作中ではモブの一人、良くて同級生や合奏メンバーの一人の役なんだろうなぁ、と考えてしまいます。
 「妄想とリアルの融合!」でしかありません。

 著者の別作品アニメ「神様ドォルズ」が放送中。キョウヘイとアキの高校の先生への初恋物語と哀しい結末の昔語りの回が、恐らく今シリーズ中スタッフが最高に力を入れた回であり、傑作の回なんだろうなぁ、と思った次第。

 さて「天にひびき」の話。マンガに目を通すと俄然クラシックが聞きたくなるのですが、イザ聞いてみるとタルくてカナワンです。映画やアニメに使われた音楽であればワクワクしながら聴けます。「のだめ」のアニメで情景を思い浮かべてとか、楽譜から作曲家の思いを汲み取ってと先生が指導していましたが、結局拙者に音楽的才能は無いというのが実感できます。
 人間やれば何でも出来る、と云うのは“嘘”です。
 才能が無ければ出来ない事も多数あります。
 己に無い才能と有る才能を見つけるにはチャレンジしかありませんが、学校教育こそがチャレンジの方法を教わる機関だと思えるようになりました。教育にはお金が必要ですけどね。

 内容紹介:少年時代、幼馴染みの美月の父がコンサートマスターを務めるオーケストラの練習を見学しに来た久住秋央。識者の曽成が失踪し、娘の少女が代わりに見事に指揮して見せた現場を目の当たりにし、衝撃を受ける。9年後、音大のヴァイオリン科に進学した秋央は、その娘・曽成ひびきと再開。すっかり音楽に冷めていた秋央だったが、再び彼女の“音楽”に魅了され、いつか彼女の振るオケのコンマスを務めたいと思うようになり、音楽にのめり込んでゆく。そんな中、担当教授・如月の提案で、病で静養中のかつての恩師・榊の下をひびき達と共に訪れるのだが……!?音大に集う者達の青春群像激第4巻!!(カバー裏表紙より引用)
(ヤングキングOURS掲載)

2011年8月29日月曜日

まかでみックス ないんす 完結 読了


まかでみックス ないんす 完結 読了
~王子様と呼ぶんじゃねえッ!~ 榊一郎/著 エンターブレイン/刊 20110811初版600円 ファミ通文庫
 「仮面ライダーOOO」最終話見ました。何が“仮面ライダー”なのか頭を捻るばかりですが、それはそれとして、風来坊な主人公“ヒノ エイジ”の成長の物語としてとても楽しく拝見できました。“命”をくどくどと定義する事無く、セリフで説明しなかった点がまた素晴らしく、偶然の産物なのかもしれませんが、脚本力と映像の勝利ではないかと思います。結局“社長”は謎の存在のままだったのがちょっと残念。会社に不信感を持ったゴトウやダテが調査するとか、ドクターが訳知り顔で説明するとか、もう少し社長の背景を披露しても良かったのではないかと思われます。が、本筋には関係が無いので削ったのでしょう。
 “W”といい“響鬼”といい“仮面ライダー”っぽくない(平成ライダーは全てそうですけど)けどドラマが面白いのが良い。間髪入れず新ライダー“フォーゼ”が始まるようですが、一先ず期待。

 さて「まかでみックス」も9巻にて最終刊。「まじしゃんず・あかでみい」に撒かれた伏線の結末が、今刊で結実する!拙者としては一発ネタに近いものを感じるのですが。
 それにしても羽瀬川三兄弟(一人従姉)が三人とも始原的神魔創造者だったとは、いったい何時からそんな設定にッ!?今巻においてのみ“世界創造”をするのならば一人で充分なはず。三人であるのは現在過去未来の運命の参姉妹の要素をもってきていると穿っています。もしかして今後の伏線?
 何はともあれ大団円

 内容紹介:まかでみフォーエバー!モニョモニョなことを経て瀕死のクフィールを救うことができた千里。己のなすべきことを知った彼は、あらためて妹・万尋と対峙しようと決意するのだった。一方、ガストン教授の遺言に導かれた拓人たちも対〈女神〉の切り札を発見!
劣勢を覆す光明が彼らに集まりつつあった――って『誘拐されたスオウ王国の王子を保護して一億円GET!』ってこれ俺じゃねえか!しかも犯人がクフィ!?暴走するネオ・ハイブリッド学園ラブコメ、怒涛の最終巻!!
 内容(「BOOK」データベースより):モニョモニョなことを経て瀕死のクフィールを救うことができた千里。己のなすべきことを知った彼は、あらためて妹・万尋と対峙しようと決意するのだった。一方、ガストン教授の遺言に導かれた拓人たちも対“女神”の切り札を発見!劣勢を覆す光明が彼らに集まりつつあった―って『誘拐されたスオウ王国の王子を保護して一億円GET!』ってこれ俺じゃねえか!しかも犯人がクフィ!?暴走するネオ・ハイブリッド学園ラブコメ、怒濤の最終巻。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 榊 一郎:1998年『ドラゴンズ・ウィル』でデビュー以来いくつものヒットシリーズを生み出している人気作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)

2011年8月28日日曜日

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 観了


トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 観了
 この映画売れているんですか…
 へエー…
って云うのが見終わってからの拙者の偽らざる感想です。
 カットは目まぐるしく、それでいてセリフも多く、字幕を読まねばセリフを理解できない身としては辛い。吹き替え版にした方が理解度はあがるでしょう。でも程なくしてTVで放映されるものだし、わざわざ放映される吹き替え版にしなくとも、と考えての字幕版。
 セリフが多いから画面だけで理解が進まないのかと云うと、さに有らず。ストーリーはいたってシンプルにしてマッチョ。前作ではメガトロンの師匠が出てきたので今回はコンボイ司令の師匠が出てきただけで、コンボイ司令の役は更に重く、人間側主人公の役は軽くなりました。
 3部作すべてを映画館でみたのに、BGMが印象に残っていないのが不思議。もし拙者が口でストーリーの説明と場面状況の説明を始めたら、効果音とBGMはアニメ版を口ずさむことでしょう。
 レナード・ニモイ大活躍。声だけですが。
 声つながりで、「ヤッターマン」のドクロベエ他、声優として活躍した滝口順平がお亡くなりになられたとか。合掌。

以下yahooより引用
原題: TRANSFORMERS: DARK OF THE MOON
製作年度: 2011年
別題: -
製作国・地域: アメリカ
上映時間: 154分

スタッフ
監督:マイケル・ベイ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ 、マイケル・ベイ 、ブライアン・ゴールドナー 、マーク・ヴァーラディアン
原作:-
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー
脚本:アーレン・クルーガー
キャスト
シャイア・ラブーフ(-)
ジョシュ・デュアメル(-)
ジョン・タートゥーロ(-)
タイリース・ギブソン(-)
ロージー・ハンティントン=ホワイトリー(-)
パトリック・デンプシー(-)
ケヴィン・ダン(-)
ジュリー・ホワイト(-)
ジョン・マルコヴィッチ(-)
フランシス・マクドーマンド(-)
ピーター・カレン(-)
ヒューゴ・ウィーヴィング(-)
レナード・ニモイ(-)
 解説: あらゆるテクノロジー機器にトランスフォーム(変身)する金属生命体と人類の攻防戦を、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督のタッグで描くSFアクション超大作のシリーズ第3弾。最終章となる本作では、物語の主戦場を宇宙まで広げ、トランスフォーマーたちによる地球侵略を圧倒的なスケールで活写。社会人になった主人公をシャイア・ラブーフが熱演するほか、シリーズ初のフル3Dによる映像世界も見ものだ。
シネマトゥデイ(外部リンク)
 あらすじ: 1969年7月20日、アポロ11号は月面着陸に成功し、ニール・アームストロングとエドウィン・オルドリンは人類で初めて月に降り立ったが、全世界が見守ったこの歴史的偉業の陰で、NASAとアメリカ政府は、ある事実をひた隠しにしてきた。実は月の裏側には、彼らよりも先に未知の宇宙船が不時着しており……。

2011年8月27日土曜日

まおゆう魔王勇者 2巻 読了


まおゆう魔王勇者 2巻 読了
~忽鄰塔(クリルタイ)の陰謀~ 橙乃ままれ/著 エンターブレイン/刊 20110214初版1200円
 数々の薀蓄を披露している「まおゆう」ですが、図書館(日本の)関しての知識は生兵法だったようです。NDC(日本十進分類法)において「300」と表示してあった場合の読みは「サンルイ(3類)」であって「300番」ではありません。「310」は「サンルイ イチモク(3類1目)」で、図書館業界の人は「サン イチ」と呼びます(方言有り)。(59p)
 NDC規則に書いてあります。NDC規則は公立図書館・学校図書館には必ず置いてあり、また大抵の学校図書館に置いてあるであろう、子ども向け図書館案内の図書にも掲載されています。図書館の一族を名乗る“魔王”ですら大半の公立図書館が根拠としている図書資料の並べ方を知らぬとは…。公立図書館のアピールが足りないのか、公立図書館を利用している人が少ないのか、まあ大学で図書館学のコースをとらねば普通は知らないですけどね。因みに国立国会図書館はNDCを使用しておりません。
 しかし、間違いを指摘するフォロアーと編集が居なかったのは不思議。人材が少ないのでしょう。些細な事ではありますが、2版以降には訂正してもらいたいものです。
 
 個人の意識の変革が国を変え時代を変えて行くコンセプトが同じせいか「ご主人様は山猫姫」と似たような経緯を辿りますなぁ。戦争は外交の一部である、と云う有名な一節がやっと浸透してきたとも考えられます。魁は「銀河英雄伝説」でしょうか、それともシュミレーションのビデオ・ゲームが呼び水となっているのかな?
 著者橙乃ままれはもしかして演劇関係出身なのでしょうか?それとも演劇が好きな人なのか、出来のよい脚本を読んでいるよりも小説っぽくアレンジされているのが不思議です。番外編でCDドラマを出してもらえないものでしょうか。拙者の脳内変換では「ラムネ&40」か「宇宙英雄物語」的配役になっていますぞ。

 内容紹介:「まおゆう」の第2巻が早くも登場!話題沸騰の「まおゆう」。書籍化にあたりトップクリエーターが集結し、「もっと面白く、もっと読みやすく、もっとわかりやすく」を合言葉に、総監修、桝田省治氏の指揮のもと「まおゆう」の魅力を最大限に引き出しました!著者の橙乃ままれ氏自身による加筆修正でさらに面白く、文章が横組から縦組になってさらに読みやすく、水玉螢之丞氏のキャラクター原案とtoi8氏のイラストで登場人物たちがさらに輝き、山北篤氏・細江ひろみ氏による脚注で、経済用語や難しい単語もわかりやすくなりました。さらに、SF界の重鎮、笹本祐一氏、新城カズマ氏による対談を付録として収録! おふたりが鋭く「まおゆう」の世界を斬り込みます。
 内容(「BOOK」データベースより):魔王、魔界の族長たちを緊急招集。モテモテ勇者になんと第三の女。青年商人が仕掛けるマネー戦争、もうひとつの戦い。ついに中央vs南部開戦か!?大ピンチに新たなヒーロー登場。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 橙乃 ままれ:東京墨東下町生息。00年くらいからインターネットで文章を書く生活を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 1巻目紹介:2011年3月14日月曜日
 http://akamaty.blogspot.com/2011/03/blog-post_14.html

2011年8月26日金曜日

勇者の娘と出刃包丁 1巻 読了


勇者の娘と出刃包丁 1巻 読了
和六里ハル/著 双葉社/刊 20110811第1刷600円 ACTION COMICS
 実写TV番組「勇者ヨシヒコと魔王の城」面白いですな。なまじマンガ原作でドラマ化した番組よりも面白いと思います。予算が少ない事を逆手にとり、舞台的演出でもって役者の演技を売りにするのが戦略なのでしょう。カメラのカットを細かく切らず、UPとかズームを多用せず画面を固定しているのが良い例かと。「戦国鍋TV」とかの流れでしょうか。制作者サイドは「モンティパイソン」を目指しているような気がします。RPGゲームのパロディながらやっていることは「西遊記」とか「水戸黄門」のパターンを踏襲しているのもワザとでしょう。時代劇のセットに西洋ファンタジーの衣装に違和感を感じるのは昭和の時代を経た人々の感性であって、平成育ちの視聴者には関係無いのかもしれません。そこがツボになっているのかな?和式時代劇も西洋ファンタジーも平成育ちの人々にはどちらも異世界なのでは。
 興醒めなリアルな話をすると、一神教を信じない生き物は言語を使用し意思疎通が出来たとしても“人間”ではありません。光と闇の戦いは西洋ファンタジーに限って云えば神の教え(=法)を信じる“ロー”の陣営と神の教えを信じない混沌とした“カオス”の陣営との戦いであり、勇者は神に祝福された存在です。その伝で云えば一神教の国ではない日本は“カオス”の陣営と云う事になります。日本国内に居る限り全然関係の無い話なのですが、“カオス”の陣営ではない国々の中で唯一“ロー”の国に準じて扱われている稀有な国と見ることも出来ます。日本のRPGゲームが全般的に欧米で受けない理由もなんとなくわかるような気がします。閑話休題。

 さて「勇者の娘と出刃包丁」。近藤るるるクリソツな絵でもってエロマンガ界に衝撃を与えた著者和六里ハルも、いまだ似ているとは云へ、かなりオリジナルの画風へと変化してしまいました。掲載誌の指向からしてもヤングアダルト以上の層を目指しているのでしょう、アダルト指定ではないけれど小学生等に手渡すには躊躇する描写が存在します。設定としてはRPGゲームの世界観の延長線上もしくはパロディとなっており、ゲームに興味が有るもしくは有った人には笑える内容となっています。勇者母子の珍道中記かと思いきや、後半からストーリーは何処へ向おうとしているのか、ある意味興味が湧いてきます。まあ宿敵登場が当然と云えば当然のお約束でしたね。

 内容紹介:人間と魔族との戦いから16年。戦争を終わらせた伝説の勇者の娘・りんくは、貧乏な生活とどうしようもないママにイライラが爆発寸前。ある日、死者を蘇らせる「蘇生の魔法」の存在を知ったりんくは、勇者の父を生き返らせてママを更生させるため冒険の旅に。なのに、何故かママまでついて来てしまった!大ボケだけど最強な巨乳ママと発育の遅い娘、凸凹親子のちょいエロ珍道中第1巻!(アマゾンより引用)
(COMICすもも[漫画アクション増刊}掲載)

2011年8月25日木曜日

ADAMAS 6巻 読了


ADAMAS 6巻 読了
皆川亮二/著 講談社/刊 20110823第1刷600円 イブニングKC
 日本で「宝石」が価値を持つようになるのは明治以後西洋的価値観が輸入されるようになってからです。ですが、日本列島に宝石が無いわけではなく、火山列島であるアキツシマでは発掘できる量は少ないですが種類は豊富だったりします。日本の昔話の中に出てくる宝物と云えば「金・銀・珊瑚・アヤ・錦」で宝石はカウントされていません。古来日本で宝石が価値を持たなかったわけではありません。例えば世界に七つしかない生産地の一つとして日本のあるのが「ヒスイ」です。奈良時代くらいまでは支那の影響なのか加工しやすかったのかヒスイ管や勾玉が身に付けられています。蝦夷地の人々がどうだったかは分りません(大陸との北方貿易時に何を交易していたか定かではありません)が、本州四国九州に住んでいた人々はあまり宝石と云うものに価値をおかなかったのは確かでしょう。それよりも真珠や螺鈿細工に価値を見出していましたし、イワクラ信仰の様に巨石を神(もしくは神の宿る石)として祀りもしています。“石”は石でも作庭要岩石や盆石に価値を見出したり、寺の坊主達も活動の一つとして水銀や金属を探し出し精錬する文字通りの“山師”の顔もあります。「水晶」は古代以来脈々と伝えられている価値ある鉱物の一つですが、工芸加工品の材料として使われているような気がします。
 世界に目を向けると、“宝石”の生産・流通は極少数の企業もしくは“家”の影響下にあり、“カルテル”とか“シンジケート”が普通にまかり通る世界であり、有色人種は日本人と云えども喰い込む事が出来ない世界とも聞いています。そう云えば“華僑”が入っていないのは不思議ですね。
 “宝石使い”である以上、世間一般の宝石の経済的価値として“商品”としての宝石とも無縁ではいられなかった。レイカ達は人間の生産活動としての“宝石”の側面にもまた関わらざるを得なくなった来るのであった
 
 内容紹介:ダイヤモンド使いはレイカだけではなかった!ブラックダイヤモンドの“宝石使い”ニコライ・ルーシ登場!(カバー裏表紙より引用)
 謎に満ちたウィルスン グループが、シャニの鉱山へと牙を剥く!幹部として姿を現したのは、ブラックダイヤの“宝石使い(ジュエルマスター)”ニコライ・ルーシ。ジェネラル・ジンの過去を知るニコライの正体とは!?(帯より引用)
(イブニング掲載)

2011年8月24日水曜日

ネクログ 2巻 読了


ネクログ 2巻 読了
熊倉隆敏/著 講談社/刊 20110823第1刷562円 アフタヌーンKC
 中華の辺境である“日本”は様々に大陸の文物に影響を受けてきました。朝廷制度を取り入れながら宦官を取り入れなかったり、馬の去勢を取り入れなかったのは意識的選択だったのか、無意識的取捨選択だったのか議論のあるところでしょう。朝鮮半島のみならず大陸から直接多数の王族から市井の人々まで受け入れ、老子も伝わっているし仙人の話や地獄の十魔王など部分的には影響が多数見受けられるのに“道教”が伝わっていないのは不思議な話だと思いませんか?おそらく“道師”は渡来しているのでしょうが、日本と云う文化風土に根を下ろせなく、影響を及ぼしながらも霧散してしまったと考えられます。
 再三当ブログに書いている所の、島国日本ですら大きく別けて東日本と西日本ですら、通じる日本語を話しながら些細な文化変化でとても同じ文化圏とは思えないくらい差異があるのに、大陸の一つの省ですら日本より広い現“中華人民共和国”の多数が漢民族とは到底信じられません。単に同じ文章語を使っているだけでひとくくりにされているだけのような気がします。その雑多であるはずの民俗宗教全般をひっくるめて「道教」と云っているのではないでしょうか。
 横浜中華街の関羽像も道教なんでしょう?何をもって道教と云って良いのやら。まあ、同じ事は「神道」にも云えるかもしれません。何をもって「神道」と云って良いのか当の日本人が答えに窮してしまいますからなぁ。
 洋の東西の違いで云うと、小説家田中芳樹が対談で、支那の仙人等は千年二千年野や山に遊んでいるのに、吸血鬼等は数百年生きただけで世に倦んでいるけど、この差はいったいなんなんでしょう等々語っていましたが、確かにおっしゃる通り。現世利益思想と救世思想の差とも考えられますし果てさて。
 さて「ネクログ」の話。益々深みに嵌ってこの世ならざる世界や人々と交わってしまう主人公。しかしそれを不思議と思わなくなっている時点で、もはや後戻り出来ないんだろうなぁと思う次第。物語としては今後より劇的に非日常の世界を描いていく事になるのでしょう。

 内容説明:中華な近代都市で屍術と仙術が渦を巻く! 物書きの青年・宋(ソン)は、僵屍(キョンシー)と化した幼なじみ薛姐(シュエねえちゃん)をよみがえらせるべく、道士の胡(フー)に弟子入りすることに。その活動は危険な道士との戦いに発展したり、冥界にお使いに行かされて生気がなくなったり……。果たして、宋は大好きな薛姐の魂を呼び戻すことが出来るのか? 仙術アクション盛りだくさんな本格派中華ファンタジー、堂々開幕!!舞台は冥界にも広がる! 生者でありながら冥界を訪ねることになった宋(ソン)は、亡者に襲われたり生気を奪われたりと苦労が絶えない。冥界で出会った女道士・蘇(スー)により、宋は自らの願い「薛姐(シュエねえちゃん)の反魂」が道に外れた行いであることを指摘され、考え込むようになる。一方で、そんな美しい屍体である薛姐に興味を示し、術士と妖仙が我が物にすべく現れた。街で、冥府さえ巻き込む新しい戦いが始まる!
 著者について 熊倉隆敏:1974年、栃木県生まれ。漫画家。1996年アフタヌーン四季賞秋のコンテスト入賞。2000年、アフタヌーンシーズン増刊に掲載された妖怪漫画『もっけ』でデビュー。『もっけ』は、2003年3月号から掲載誌を月刊アフタヌーンに移し、現在も隔月で好評連載中。2007年には『もっけ』がTVアニメ化されている。(アマゾンより引用)
(アフタヌーン掲載)

2011年8月23日火曜日

びんちょうタン 学校編その4 読了


びんちょうタン 学校編その4 読了
夢をしょって~ 江草天仁/著 Mercure(めるくり)/発行 20110814発行
 商業誌連載は途中終了してしまいましたが「びんちょうタン」の物語は終わらず!今回の夏コミに待望の新刊が配布されました。毎回新刊が出ているのですが、著者がゲーム・モンハンに凝ったり仮面ライダーに凝ったりと脇道にそりつつの発表だったので、今回もその伝かと思ってしまいました。
 今夏コミ3日目の西館は少年青年少女マンガのプロの人々が集結しており、午前中西館に居た人々は口を揃えて混んでいると云っていたので、午前中東館を攻めていた拙者は入手出来るかどうか不安だったのですが、午後西館でソコソコ入手することができました。
 商業誌に比べコスト的に考えれば全くもって割に合わない高額なお買い物なのですが、この機会を逃せば今度何時読むことが出来るのかどうかわからない“本”本来の一期一会の価値を思い出させてくれます。
 マンガ同人誌即売会に興味の無い人に説明すると、コミケをお祭の出店か学校の文化祭のようなモノを思い浮かべるようです。そういった体験しか無いからなのでしょう。マンガ同人誌即売会は従来の意味での“市”そのものであると思われます。例えば昔話の「笠地蔵」の中でおじいさんは内職で作った笠を年末の“市”で売って現金を得ようとします。十日市とか六日市とかの地名は、その日に“市”が立っていた名残です。人々が作った品を持ち寄って売り買いをする場が“市”なわけで、同人誌即売会は正に己の作った作品を引っさげて売りに・買いに来る“市”なわけです。ただし売る側は事前に登録が必要なので“楽市”ではありません。
 こうは云ってみても“市”そのものを知らないと拙者の同年輩から聞いてもさもありなんとしか思えないので、どこまで拙い説明でわかってもらえるか。分かってもらう必要も無いんですけどね。

 著者公式ホームページ:EXA'S PICATA http://picata.net/

2011年8月22日月曜日

聖闘士星矢EPISODE.G 18巻 読了


聖闘士星矢EPISODE.G 18巻 読了
岡田芽武/漫画 車田正美/原作 秋田書店/刊 20110905初版552円 チャンピオンREDコミックス
 NHK総合の番組で声優の野沢雅子・古谷徹・小山力也の対談が放送されておりました。聖闘士星矢では(主人公なのに)自分の出番が無い時でも録音スタジオに顔を出して物語の流れをつかんでました、みたいな話をしていましたが、ウィキペディアに納谷六郎出演時にはベテランの演技を見るために非番の声優達も来ていたという記載とも附合しますな。優雅に見える白鳥も水面下で懸命に足を漕ぐが如く、スタッフ達の良い作品を作ろうとする想いが、あれだけのブームをつくり、今もって翳る事の無い人気を誇っているのでしょう。日本で放送当時広州にいた父も現地で流行っていると云っていましたから、少なからずの地域で人気なのではありますまいか。
 そして、主人公星矢が全く登場しない「聖闘士星矢EPISODE.G」。星矢達が己の宿命に気がつきようもない幼少の頃、ギリシアの地において世界の命運をかけ古き神々とセイント達は戦いを繰り広げていた!
 終わってなかったのか。
 と云いますか、まだ終わっていないのか。
 とでも云いましょうか。
 いやいや今ラスボスと戦ってますから。ゴールドセイントのオフェンス部隊が集結し力を合わせて人の身でありながら復活した古代神と死力を尽した戦いを繰り広げています。これでゴールドセイントが勝ってしまったら“ゼウス”の立場が無くなってしまいますなぁ。
 お遊びで良いので岡田芽武が「エクゾスカル零」を山口貴由が「聖闘士星矢EPISODE.G」を描いてくれないものでしょうか。でなければ二人合作の「聖闘士星矢EPISODE.G VS エクゾスカル零」とか。でも連載誌チャンピオンREDでは本家本元(拙者の中では東映まんがまつりのイメージ)の永井豪が「魔王ダンテ対ゲッターロボG」を連載しているから内容被りすぎかな?

 内容紹介:決戦!!黄金の獅子VS神王!! 邪神としての記憶を取り戻した神王・クロノス。禍々しく圧倒的な「神力(デュミナス)」を纏うクロノスに、アイオリアの「小宇宙(コスモ)」は…そして想いは届くのか!?(カバー裏表紙より引用)
(チャンピオンRED掲載)

2011年8月21日日曜日

エクゾスカル零 1巻 読了


エクゾスカル零 1巻 読了
山口貴由/著 秋田書店/刊 20110905初版552円 チャンピオンREDコミックス
 「コミティア」と「国際鉄道模型コンベンション」へ行ってきました。初めて「国際鉄道模型コンベンション」へ入ってみました。鉄道模型メーカーの展示即売会は予想通りでしたが、各地の鉄道模型の同好会や高校・大学の鉄道模型部がジオラマ作って走らせているのには驚きました。学生服を着ている高校生が見るからに文科系の連中ばかりなのには笑えます。それと女子がいませんなぁ。映画の題材に成れそうじゃありませんか。

 さて、著者山口貴由の出世作となった「覚悟のススメ」に登場する強化外骨格「零」が出てきますが、全くの別モノになっています。前作が青年“葉隠覚悟”の物語でありが故にタイトルが「覚悟のススメ」であったわけですが、今作は「エクゾスカル零」ですから。
 「北斗の拳」よろしく終末を迎えた世界で強化外骨格同士討ち、誰が強いか強者決定戦でしかないのか、それとも新たな敵、あらたな“悪”の概念を打ち破る正義の味方を描くのか、今後の展開に注目。表現技法が優れていても、描くストーリーに魂が入っていないなんてことでは、仏造って魂入れずになってしまいかねなくなります。まあ著者山口貴由限って云えばそんな事になることは無いでしょう。長期に渡るストーリーっぽいので、序章である1巻以降どう展開するのか、腰を据えて見て行きたいと思います。
 嗚呼「シグルイ」をどこかで読まなきゃ。

 内容紹介:いかなる防御をも貫き通す「矛」。いかなる攻撃をも撥ね返す「盾」。最強の「矛」と「盾」を同時に併せ持つ無敵にして巧妙の「鎧」。この武装を我々は「エクゾスカル」と命名し「正義」に従事する戦士にのみその着装を許可する、各々、充分にこの「神機」を考究するの要あり。(カバー裏表紙より引用)
(チャンピオンRED掲載)

2011年8月20日土曜日

ただいま侵略中! 1巻 読了


ただいま侵略中! 1巻 読了
うおなてれぴん/著 双葉社/刊 20110811第1刷600円 ACTION COMICS
 昨日暑くてたまらんみたいな事を書きましたが、本日は自転車で出勤途中夕立みたいな雨に遭遇し、以後気温も上がらず過ごし易いと云うか肌寒さすら感じるようになりました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 著者うおなてれぴんの最新作。ラブコメと云うよりエロコメだぁ。健全な男子高校生の生殖細胞を狙って宇宙人(♀)が襲来。さらに別の宇宙人や主人公の妹も交えての生殖細胞争奪戦が。ストーリーが続くと、主人公と思われる男の子は登場を減らし、いつもの著者のように女子達のエロエロトークがメインに。うーむ、いつものうおなてれぴんだ。さらに特撮風味の味付けが笑えて素晴らしい。
 コミケ常連の著者うおなてれぴんですが、今回の夏コミはまどか本でした。「ほむら×マミか?」。内容はヤマ無しイミ無しオチ無し。H風味の女の子達の仲良し会話。絵柄と相まって、なかなかに面白いですなぁ。
 
 内容紹介:ガサツでずぼらでエロくて可愛い数学教師兼女宇宙人のミュアと、なぜか同棲することになった草食系男子高校生、友紀。実はミュアの狙いは、無限の可能性を秘めた友紀の優秀な子種を手に入れ、地球を侵略することだった!? 人類の存亡を賭した(?)ちょっとHなスペースお茶の間ラブコメディ第1巻、ついに発売!

2011年8月19日金曜日

PIL 読了


PIL 読了
ヤマザキマリ/著 集英社/刊 20110824第1刷781円 officeYOU COMICS
 お暑いひが続いております。コミケ終了直後から休み無く働いていると、疲れがとれる事無く、また自宅で冷房もかけていないので、そろそろ体力的に限界が来そうな気配を感じます。ほんの数年前までコミケの翌日から仕事していても何ともなかったのにねぇ。
 さて「PIL」
 もし添付の表紙を当てにして本を探しに行くと見つかりませんので注意してください。逆に拙者の場合入手後表紙写真をアマゾンからダウンロードしようとして「俺の購入したのと違う!特捜版があったのか!?」と一瞬思ってしまいました。冷静に考えると何てこと無いんですけどね。
 今も昔も海外に出る勇気を持っている人々を敬服します。日本人同士ですら言葉が通じていないのにさらに文化的にも異なる世界へ出かけていくなんて。
 趣味とか手習い事とか仕事にしても、全く知らない世界へいきなり飛び込むのではなくて、きっかけとなる人、先達となる人がいて初めて踏み込めるのではないかと思います。兄姉のような身近にいる年上の存在は大きいでしょうね。無論家庭環境も大きな影響があるでしょう。拙者がコツコツとマンガを読み続けているのも父母や祖父母が本を揃えていた事と無縁ではないと思います。そんな事をツラツラ考えながら、著者ヤマザキマリが中学高校くらいから海外を出歩くコスモポリタンな生き様は、著者の個人的な資質のみならず、家庭環境からの影響も無視できないと思えます。海外が身近にあったのではないでしょうか。作中は80年代前半であり、その時代のお祖父ちゃんが英国帰りであるならば、そうとう素封家かインテリと考えられます。お母さんも在イタリアですからね。そんな家庭環境を普通に描ける著者って何処のお嬢様よって感じがじませんか。
内容説明:時は1983年。ミッション系お嬢様学校に通うパンクな女子高生・七海と英国帰りの爺ちゃん・徳四郎が巻き起こすラジカルライフ・コメディー!! あぁ、この愛すべき無意識過剰な人々をご堪能あれ!!(カバー裏表紙より引用)
(officeYOU掲載)

2011年8月18日木曜日

GANTZ 32巻 読了


GANTZ 32巻 読了
奥浩哉/著 集英社/刊 20110824第1刷619円 ヤングジャンプ・コミックス
 あさのあつこ原作のSFアニメ「No.6」が放送中。BLっぽい友情だと思っとりましたが、果たしてBLでしたな。アニメとかマンガは抽象記号の集合体であるが故、性差も“記号”で表現するしかありません。“記号”を入れ替えることで性を入れ替えるストーリーや演出が実写の映像等に比べて楽に出来るせいか、そういった作品も多いような気がします。良く云われているように歌舞伎等伝統的に女装が行われているせいもあるでしょうし、欧米に比べて(体格等の)男女差が小さいせいもあるでしょう。BL系の作品はほとんど目を通していないので「No.6」を見てのみの換装ですが、社会的文化的に支配被支配の関係になってしまう男女間の愛情を、支配被支配関係ではない同格の同性カップル像に女性達は無意識的に仮託しているのではないのだろうかと思いつきました。同性ならば男=男ではなく女=女でもよいではないかとも考えられますが、女=女カップルでは社会的に双方被支配者層に属してしまうため、女性達のパートナーとの同格や自律といった願望が社会的に抑圧されてしまうのではないでしょうか。
 まあ、思い付きです。

 さて「GANTZ」。敵異星人の母艦内でピンチに次ぐピンチの中戦い続ける玄野率いるガンツ・チーム。一方もう一人の玄野は多恵を捜すためやはり母艦の中で孤軍奮闘。ストーリーが何処へ向うのか想像もつきませぬな。

 内容紹介:全国から集まった救出チームのメンバーたちは消毒槽で死を待つばかりの人々を続々と救出にしていく。意外なほどの順調な進展に拍子抜けするメンバーだったが、脅威はその間隙に遅い来る。一人脱出を試みる玄野、逃走を続ける多恵、報復を誓う桜井。そして攻略の手がかりを見つけた西。ガンツの部屋にも異変が起こり、物語は激転する。戦いは新たな段階へと進む。(カバー裏表紙より引用)

2011年8月17日水曜日

機動戦士ガンダムUC 8巻 読了


機動戦士ガンダムUC 8巻 読了
宇宙と惑星と~ 福井晴敏/著 角川書店/刊 20090425初版660円 角川コミックス・エース
 ネオ・ジオンはフル・フロンタル派とミネバ・ザビ派に袂を分かつ。“ラプラスの箱”を確保するべく軍令を無視しロンド・ベル隊司令ブライトの命により独自に行動を開始するネェル・アーガマのオットー艦長。一方連邦軍はアナハイム社の要請によりネェル・アーガマ追跡部隊を結成。アナハイム社はオットーとガンダム・ユニコーン2番機バンシィを送り込む。そしてバンシィのパイロットは…。ビスト財団クーテタの首謀者にしてアナハイム社の幹部であるマーサ・ビスト・カーバインの圧力に屈した地球連邦議員ローナン・マーセナスは、ジャーナリズムによりマーサの牽制を試みるべくフリーのジャーナリストを呼び寄せる。二転三転の状況は混迷を極め、ユニコーンを父から託されたバナージとジオンの末裔ミネバ・ザビを過酷な現実の渦中へと放り込む。悩み苦しみながらゴルディアスの結び目と化した過去を乗り越え、二人は希望の明日へと向かう事が出来るのか!?
 絶望とか希望とか一言だと楽なのですが、個々人にとってどうかとなると、ケーズバイケーズで一人ずつ異なります。その個々に異なる部分をドラマとして描きながら、全体として一つの物語にしていくには“物語る技術”が必要になると思います。著者福井晴敏と技術と才能たるや、本作を読んで刮目すべし。
 読んでいてついつい「バナージ頑張れ!」って声援を挙げたくなってしまいました。
 アムロが助けに来てくれないかなぁ。でなかったらカミーユあたり。

 内容紹介:所属を超え、怨讐を乗り越え、ついに強襲揚陸艦《ネェル・アーガマ》へと集った運命の人々、それは《ユニコーン》が示した希望が導いた奇跡(ヒカリ)であった。事態の決着へ向けて、バナージたちは最後の探索を開始する。しかしその最中、共有したと信じた希望は、もっとも残酷な形で裏切られることとなる。突き付けられる現実。そして囁かされる可能性を否定する言葉、可能性(ニュータイプ)では人の心を変革することはできないのか―――!?ガンダムサーガ最新作。人の宿業と対峙する第8巻!(カバー裏表紙より引用)
(ガンダムエース掲載)

コミケ申込を出社途中で投函しようとして忘却。帰宅して思い出し、ポストでは消印が間に合わなくなるので本局深夜窓口に投函。一応出したということで…。

2011年8月16日火曜日

ラディカル・ホスピタル 21巻 読了


ラディカル・ホスピタル 21巻 読了
ひらのあゆ/著 芳文社/刊 20110821第1刷619円 MANGA TIME COMICS
 瀬尾先生おたふく風邪で入院。大人になって“おたふく”とか“はしか”とか大変みたいですね。かく云う拙者も大学浪人中に水疱瘡に罹りまして入院しました。バックナンバーの何処かに書いてあるはずですが、もう一度。体調不良になって一ヶ月。吹き出物に悩まされて金曜の夜に総合病院へ行ったらインターンらしい先生しかいなくて、「水疱瘡だと思うけど、俺やったことないからわからないんだよなぁ。月曜に来直して」と云われ、月曜に内科へ出直したら先生は拙者の顔みた瞬間皮膚科へ行ってと云われ、皮膚科に行ったら顔見た瞬間「入院!」と云われました。皮膚科の先生は総合病院の副院長で拙者の子どもの頃からご厄介になっていました。ピークは過ぎていたそうで、どうしてもっと早く来ないのって怒られました。金曜夜来たら帰されましたと返事をしたら「(当直は)誰!?」って看護婦さんに問い詰めていたんで、当直だった先生は本編みたいな嫌味どころかかなり絞られたのではないかと思われます。
 ベットで寝ていると回りでヒマな入院患者のおじいちゃん達が世間話をしていて、あの若いの(拙者の事らしい)水疱瘡かい?先日三十過ぎの市役所職員が麻疹で入院してきて、金玉が腫れちゃったんだよね。もう娘が二人もいるからいらないし、これで浮気もし放題だとか言ってたぜ、などと、拙者が寝ていると思ったのか、わざわざ聞こえるように云っているのか、なんちゅうこったい。なんてウツラウツラしながら耳を傾けておりました。
 病院食が不味くてねぇ。家族に頼んで家からお粥を持ってきてもらい、おかずだけ食べて病院のご飯を残していました。すると看護婦さんがご飯だけ残してると言い栄養剤の点滴を追加していくんですよ。しっかり食べてはいるんですけど…。
 一週間で退院しましたが、体調不良で前後合わせて2,3ヶ月勉強どころじゃありませんでした。
 さて、本作品著者ひらのあゆは毎回コミケに参加して、特に宇宙戦艦ヤマトのパロディを描いていますが、今回の新刊は無料のペーパーとタオル(400円)ですた。夏のコミケはタオルが手放せないので、持ち歩いてはいたのですが、祝儀気分でタオルも入手。表紙画像下のデスラーが手ぬぐいの片方の図柄です。おそらく同人誌をつるくヒマなど無いほど忙しいのでしょう。『まんがタイム』のバリエーションに掲載して表紙も飾ってますからねぇ。売れっ子さんですよ。

 内容紹介:人気ナンバーワン!病院4コマの決定版!!(アマゾンより引用)
(『まんがタイムオリジナル』『まんがタイムファミリー』『まんがタイム』『ひらのあゆコレクション』掲載)



明日冬コミ申込の締め切りです。皆さんはお済になりましたか?
拙者は現在進行形なので、ブログ更新は後日。
冬は会場でお会いできると良いですね。

2011年8月15日月曜日

中国嫁日記 1巻 読了


中国嫁日記 1巻 読了
井上純一/著 エンターブレイン/刊 20110824初版950円 
 中国から干支一周下の嫁をもらった嬉しさイッパイのマンガ家旦那のエッセイマンガ。いや干支一周以上か。
 嫁のカワユサと中国と日本のカルチャーギャップで笑えます。
 元はブログ。
 添付3枚写真の向って左が普通に本屋さんに市販されているコミックスです。ブログ掲載の四コママンガに、描き下ろしの見合いのお話が入っています。りんかい線国際展示場駅で下車した人は階段にA0版広告が打たれていたので気がついた方も多かろうと思います。
 真ん中の写真は、上記マンガの著者井上純一が主催する「希馬屋」で配布されていた「中国嫁」フィギュア。2体セット売りで3000円、このクオリティでしかも塗装済みという、ガレージキットとしては破格の安さ!オマケ冊子には「中国嫁日記」誕生秘話が描かれています。出版業界も大変なんですねぇ。勉強になります。
 そして向って右の写真は、サークル「日本晴」で配布された「中国嫁嘘日記 弐」。「中国嫁日記」著者井上純一のマンガ家仲間達が若妻もらってウハウハの著者を酒の肴ならぬマンガネタにして出した同人誌第二弾。表紙がオリジナルにソックリだ、と思ったらご本人が描いてました。そういえば第一弾も本人が描いていて、てっきりブログで掲載中のマンガをまとめて本にしたのかと思ってしまい買ってしまいました。“むらかわみちお”の絵がこれまたソックリで、最初本人が描いているのかとも思ってしまいました。初版に落丁あり。コミケでは修正ページが添付されました。一般書店では入手できない同人誌です。コミケなど同人誌即売会かとらのあな等同人誌をあつかうアニメ・マンガ専門店をお探し下さい。一般流通書籍ではありませんので、店頭に有るのは希ですし、通販が出来るかどうかもわかりません。
 若い嫁を得て、それをネタに本が売れるなんて、旦那にとっては凄い“あげまん”じゃありませんか。まるで両手を挙げた招き猫を得たようなものですな。拙者も見習いたいでゴザル。

 内容紹介:40歳オタク日本人の元に中国から嫁が来た!!2010年の7月の開始以来、あっという間に話題をよび、メディアでも多数取り上げられた大人気ブログ「中国嫁日記」がついに書籍化!!公衆トイレに紙があることに感動!味噌汁に香菜!?中国嫁・月(ユエ)の珍行動と慣れない日本語に思わず吹き出すこと間違いなし!そして、いつの間にかこんなお嫁さんがほしくなる!?書籍化にあたり、ふたりの出会いを描いた約50ページの書下ろし漫画を収録!!(アマゾンより引用)

2011年8月14日日曜日

ご主人様は山猫姫 8巻 読了


ご主人様は山猫姫 8巻 読了
北域覇王編~ 鷹見一幸/著 アスキー・メディアワークス/刊 20110810初版570円 電撃文庫

 濡らしてしまった。己の“汗”で。まるで図書館によくおいてあるペコペコの本のように。2011年夏コミも三日目、漢祭の日です。本日電車の中で読んでいたのが山猫姫の8巻。
 昨年の夏コミ、使い古したリュックを使用していたせいか中の同人誌の端が濡れてしまう事件がありました。今回新品のリュックを背負ったのにも同じ様に濡れ、そればかりではなく、まるで真夏の雨天時に合羽を着て十キロ全力疾走したが如く体中が己の汗で上も下も濡れまくり、購入した本を小脇に抱えているだけで湿気を帯びてしまう末期的症状となってしまいました。一昨年までそんなことなかったのになぁ。何がどうしたんだか。
 帝國の北方と南方で生じた反乱は燎原の火の如く燃え広がり、硬直化した官僚体制が本来であれば何事も無く治まるはずの歯車を錆びさせ消火出来ずに右往左往していた。革命の物語でもなく、体制維持の物語でもない、先行きの見えない現代社会において、若者達に贈る応援歌。 北方で尊皇討奸を旗印に無私の心で立ち上がる主人公と、主人公に感化され旗の下に集まる人々。より良き世の中を作るとはどう云う事なのかを問う物語。主人公達とは接点を持たず反乱を起こした南方戦線の状況も切迫し、今後どうストーリーが絡まっていくのかも愉しみです。

 震災の影響で入場者数は減りましたか?と仕事中の知人からメールの問い合わせがありました。例年通り混雑していたと思います。でも朝の入場行列待ちがほとんど無く突入できたのは、人数が減ったせいかもしれません。10時数分に国際展示場到着。いつもの通りドトールでコーヒーとサンドを食べてからビックサイト正面ゲートへの入場待機列に並びました。ものの数十分で動き出したのにはビックリ。山猫姫を読んでいる暇がありませんでした。
 買って買って買いまくり、15時過ぎには撤収。購入するための鉄則は10時から11時に人気サークルは並ばねばだめだと云う事でしょう。ただ、最近拙者の嗜好とコミケ全体の平均嗜好がズレているらしく、以前に比べると容易に買える様になってきたし、以前の“壁”が“島”になろことも多くなりました。
 来週のコミティアへ行くかどうか思案中。

 内容(「BOOK」データベースより):南域の乱鎮圧に苦慮する帝国中央をよそに、北域の晴凛の勢いは止まらない。各地の有力者たちの来訪は後を絶たず、その権勢はまさに「北域王」と呼ぶにふさわしいものであった。私生活では、相変わらず「嫁」と「妻」に振り回される純情ぶりではあるが。その晴凛の活躍に目を留めたシムールのエオル王は、ついに決断する。シムールの未来を託し、晴凛と同盟を結ぼうというのだ。だが、シムールが帝国人と交わるのは前代未聞のこと。もし同盟締結となれば北域の覇権は決したといってもよいのだが、それをよく思わぬ勢力が暗躍を始め!?大人気シリーズ、第8弾。(アマゾンより引用)

2011年8月13日土曜日

戦塵外史 6巻完結 読了


戦塵外史 6巻完結 読了
~双帝興亡記~ 花田一三六/著 ソフトバンク クリエイティブ/刊 20110831初版750円 GA文庫

 まだ最終日のチェックが終わらん。
 本日は短時間しか居なかったのに体力的にも精神的にも疲労が甚だしい。
 疲れがピークに達した時、自販機に120円飲まれた。これはもう帰れというお告げだろうと思って切り上げる。やはり歳なのだろうか。ちょっと前まで飲まず食わずで一日中ほっつき歩いていたと云うのに。

 行き返りの車中で読んだ一冊「戦塵外史」。著者花田一三六のデビュー作にして出世作シリーズ。角川から出版社を替えての刊行。架空の大陸史を断片的に描いているのでネタは尽きないでしょうし、事実あとがきにもストーリーのストックはあると書いてありますが、一先ず筆をおくとのこと。少々残念な気も致しますが、著者花田一三六の作品はなんと云いますか、この「戦塵外史」のシリーズ以外売れている形跡が見えません。それどころか「戦塵外史」ですらもしかしたら初版止まりなのかもしれません。となれば近いうちに復活の可能性もなきにしもあらずと云った所でしょうか。
 架空の歴史ながら、架空歴史だからこそ、史伝や列伝的エッセンスの粋が凝縮しているような上質な読み応えなうを感じさせてもらえます。中国史や西洋史そして日本史にそれぞれのモデルとなった人物やエピソードもあるのでしょうが、「野を馳せる風のごとく」の主人公があまりにも前田慶次に似ている事を除けば、元ネタが気になるような事はありません。単に拙者が無知なのでしょう。
 最強の手札“ジョーカー”。文字通りの“トリックスター”として描かれています。極東幻影騎士団から流れてきたのかな?

 内容紹介:「この世は、ただ一夜(ひとよ)の夢」道化はそっと囁いた……。兄ヴァルキールと妹アイーシア。兄妹皇帝が織り成す峻烈で壮大な運命の物語!戦乱の大陸を舞台に、花田一三六の描く戦塵外史シリーズ、ここに堂々と完結!
 今日も道化の声が都の大路に響く。曰く、「この世は、ただ一夜(ひとよ)の夢」、と。兄の名はヴァルキール。ガゼルーン帝国皇帝である。妹の名はアイーシア。自身の兄に、北の最果てに放逐された前皇帝である。時にヴァルキール二十歳、アイーシア十八歳のことであった。このままヴァルキールが天下を握ると思われたが、狩る者は常に狩られる者でも ある。日々流転し紡がれていく運命の糸は、やがて二人のみならず、大陸全体を飲み込む巨大な潮流を形づくっていくのであった……。響くのは楽しげな道化の囁き。「よい夢を」戦塵外史シリーズ、堂々の最終巻!(アマゾンより引用)

2011年8月12日金曜日

機動戦士ガンダムUC 7巻 読了


機動戦士ガンダムUC 7巻 読了
黒いユニコーン~ 福井晴敏/著 角川書店/刊 20081226初版660円 角川コミックス・エース
 
 「状況に潰されるな。絶望を退ける勇気を持て、君が《ガンダム》のパイロット……ニュータイプであるなら」

 ビスト財団に囚われた主人公“バナージ・リンクス”とロンドベル部隊司令“ブライト・ノア”との一瞬の邂逅でではありましたが、ガンダム・シリーズを通して見れば、ブライトの言葉の重みに涙が零れました。
 本日コミケ初日です。会場の往復時の電車内で読んでました。りんかい線国際展示場駅構内にはガンダムUCOVAの広告が打ってありました。ブライト艦長の声は誰が演じるんでしょうね?このユニコーンに関しては是非とも鈴置さんにやって欲しかった。ブライト艦長のラオ商会との接触、デラーズフリート戦を髣髴させる基地攻防戦。アーケードゲーム「機動戦士ガンダム~戦場の絆~」に登場したと聞くザクⅠ・スナイパータイプの活躍。そしてアムロ、クワトロ=シャア、フォウの支援を受け宇宙へ還るカミーユを描いたZガンダム屈指の名場面に勝るとも劣らない空中モビルスーツ母艦ガルダ強襲戦と燃える展開、オールドファンの記憶を揺さ振る懐かしい場面のオマージュと読み応え最強!

 「《ユニコーンガンダム》は、伊達じゃない……!」

 カッコいい!!
 けど、このセリフの元ネタであるアムロは、ニューガンダムの開発に携わっているからこそ吐けるセリフであって、スペックどころかブラックボックスをただ動かしているバナージでは今一つ心に響かないですな。

 国際展示場駅前のサンクスは最早コンビニとは別物と化してますな。このままアキバ駅前に移設してもなんら違和感がありませんわ。
 本日は素晴らしい夏日となり、至る所で体調不良を起こした人々が倒れておりました。特に初日は女性の参加が多いので目だっていたのかもしれませんが、車椅子で救護所に運び込まれる男性とか、日陰に倒れこんでいたりと、人に迷惑をかけるくらいなら来るなと云いたいですな。万全の体調で挑んでも、途中で不良になる可能性大なわけですから。それとベビーカーで来場するなとも云いたい。子どもを連れて来るなとは云いませんが、出来ることなら物見遊山で幼児を連れてくるようなまねはしないでいただきたいものです。
 会場内では益々外国人(白人系)が目に付くようになりました。壁サークルスタッフにも混ざっていました。黒髪黒目のテレビクルーが移動してきたので何処のテレビ局だろうと注視したらレポーターらしい女性が中国語を話していました。会場内を移動していると結構中国語の話し声が聞こえてくるので、上野アメ横に出没している如何にもオノボリさん的観光客ではなく、来日経験が多いか長期滞在中の東洋人も多数紛れ込んでいると思われます。企業ブースでは白人男性が企業スタッフとしてビラ配りをしていました。
 14時には撤収してます。地元のターミナル駅前のアニメショップ屋を廻っていたら、中学生ぽい三人組の少女の一人が“今日からコミケなんだよ”“コミケって何?”“ほらさっき説明した同人誌って…”。脇から説明したくてウズウズしてしまいました。
 アニメショップでは本日配布の新刊同人誌が出回っています。買い洩らしチェックもしなければ。

 内容紹介:突如として現れ、バナージと《ユニコーンガンダム》を圧倒する黒い《ユニコーンガンダム》。果たしてその正体とは!? 福井晴敏が放つ、宇宙世紀最大の謎を巡るSF大河小説、風雲急を告げる第7弾!
 内容(「BOOK」データベースより):虜囚となったバナージを乗せた戦艦「ラー・カイラム」が寄港したトリントン基地に積年の妄執を決死の志へと変えたジオン残党軍が襲いかかる。混乱の中、ブライト艦長の言葉を胸に再び「ユニコーン」に乗り込んだバナージは、目の前で再び連れ去られたミネバを奪還するため、ついに大空へと飛翔する!黒き「ユニコーン」との対決が待つ高高度の戦場で、バナージがつかんだものとは―!?ガンダムサーガ最新作。激情天駆ける第7巻。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 福井 晴敏:1968年、東京都墨田区生まれ。1998年に『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)
(ガンダムエース掲載)

2011年8月11日木曜日

コミックマーケット80カタログCD-ROM版 未開封


コミックマーケット80カタログCD-ROM版 未開封
 書籍版と同じ内容なのですが、添付されているデータが結構有用なので二つ買いしています。書籍版CD-ROM版を併せると、少々金額的に大きくなってしまいますが、この日の為に貯めたポイントを使用するので、実質無料。貯めたポイントを使って買物が出来ない“とらのあな”と、ポイント自体の無い“ジュンク堂”は購入先順位上下位になったりします。只“とらのあな”はショップ特典が充実していたり同人誌もあつかっていたりするので欠かせないし、本屋として一流の品揃えをしている“ジュンク堂”は重宝しているのも確か。でも“とらのあな”は文字通り“穴場”のような場所に店を開いているので、姉妹店に比べ客が少ないとしか思えません。今までアキバで買物をしていた事を考えると、仕事帰りに立ち寄れる近所に有ると無いとでは便利さが全然違うので、閉店だけはしてくれるなよと願いつつポイントの使えるアニメイトやメロンへ行ってしまうのでした。

2011年8月10日水曜日

コミックマーケット80カタログ チェック中


コミックマーケット80カタログ チェック中
 本屋へ行くまでカタログ販売をすっかり忘れていました。本日は仕事先との会議を忘れていたし、最近グタグタぶりが自分でも恐ろしいくらいです。
 今回こそはカタログチェックをじっくりと時間をかけて行った後に突入しようと考えていたのに、やっと今日開封。これぞ“泥縄”だぁ。と、云うわけでブログUPは早々に引き上げて、チェックに邁進します。

2011年8月9日火曜日

緑の髪のアミー 読了


緑の髪のアミー 読了
ふくやまけいこ/著 竹書房/刊 20110810初版819円 BAMBOO COMICS
 先日紹介した「バクマン。」を読み返した後、何気に「ギリギリ限界集落温泉」を読み返す。どちらもネットを駆使し活用する点では一致しているのに、読後の印象が正反対なのが面白くかつ作者の視点とか演出の差が素晴らしい。どちらも続きが楽しみ。

 さて「緑の髪のアミー」。最近著者ふくやまけいこは仕事をしていて、以前の遅筆とは比べものにならないなぁなんて考えながら読み始め、あとがきマンガに行き着くまで、一冊の第一話から最終話まで足掛け十年を経ているとは気がつきませんでした。確かに絵柄が一話一話微妙に変化しているのですが、一年かけて連載したとしても、この程度の絵柄の変化はありえるのではなかろうかと思えるほどです。著者ふくやまけいこの気の長さを称えるべきなのか、連載を切らずに付き合った編集者と編集部を褒めるべきなのか。しかも卓袱台返しとも云うべき、どんでん返しが素晴らしい。ネタバラシをしてしまいますと、なんとヒロインはハーフだったのですよ!これを知って読むのと、知らずに読むのとではかなり読後の印象がかわりますぞ。裏切り御免!
 ストーリーは変えて良いので、このキャラと舞台設定でほのぼの日常系アニメ化希望。

 内容紹介:そこは人魚たちが暮らす海、蚕浦。ある日、人魚の女の子、アミーちゃんは蚕浦シーワールドで働く、権藤さんという人間に出会う。少しずつ少しずつ、近づいていく2人。でも、人魚と人間の壁はあまりにも高すぎて…。現代版リトルマーメイドの恋の行方は―――!?(帯より引用)

2011年8月8日月曜日

劇場版 NARUTO-ナルト- ブラッド・プリズン 観了


劇場版 NARUTO-ナルト- ブラッド・プリズン 観了
 週刊少年ジャンプ連載の原作は殆ど読んでいません。極希にコンビニで立ち読みしてみたりしますが、ストーリーの前後が分らず、追いつけません。アニメの方はサスケが木の葉を抜ける前のオロチ丸が出ていた頃少々みていましたが、疾風伝になってからは見ていません。マンガもアニメも連続活劇の為シリーズを通して見ていないと内容が分らないんですよねー。その点劇場版は読み切りマンガと同じで、一話完結していて分りやすく楽しめます。
 脱獄不能な城塞監獄に送り込まれた主人公の忍者ナルトは。無実を晴らすべく脱獄を試みる。そして監獄で行われている不穏な動きを知る事となります。
 視聴対象が親子連れか小中学生向けなので、ストーリーとして難解だったり大きなどんでん返しがあるわけでもなく、ストレートに努力・友情・勝利、そして親子の情と悲恋が描かれる痛快な作品になっています。
 話的には最早忍者なんだかヒーローものなんだか良くわからないモノになっていますが、「月光」とか「赤影」の頃から“ニンジャ”なんてそんなモノなのかもしれません。
 物語の核となる謎の“箱”のデザインが韓国の伝統的面の様に見えるのは、単に新たなデザインを求めての結果なのでしょうか?それとも製作スタッフの大半が外注で、韓国勢からのアイデアなのでしょうか?ナルトの人気が世界的に高いとは知っていましたが、エンディング・テロップを見ると製作体制も多国籍になっていたんですねぇ。
 
以下yahooより引用
原題: -
製作年度: 2011年
別題: -
製作国・地域: 日本
上映時間: 108分
スタッフ
監督:むらた雅彦
製作総指揮:-
原作:岸本斉史
音楽:高梨康治 、刃-yaiba-
脚本:東山彰良
キャスト
竹内順子(うずまきナルト)
てらそままさき(無為)
園崎未恵(竜舌)
中村悠一(無垢)
江川央生(キラービー)
上川隆也(マロイ)


 解説: 日本だけでなく海外でも絶大な人気を誇るアニメシリーズ「NARUTO -ナルト-」の劇場版第8弾。ブラッド・プリズンの異名を持つ罪人収監所・鬼灯城(ほおずきじょう)を舞台に、投獄されたナルトが、潔白を証明すべく真相を求める戦いを描く。監督は『劇場版 NARUTO-ナルト- 疾風伝 ザ・ロストタワー』のむらた雅彦、脚本を「NARUTO -ナルト- ド根性忍伝」の東山彰良が担当。脱獄不可能な孤島で巨大な陰謀に挑むナルトたちの戦いの行方に注目。シネマトゥデイ(外部リンク)
 あらすじ: 雲隠れの里の長である雷影暗殺未遂と、霧隠れと岩隠れの上忍を殺害した罪に問われたナルトは、ブラッド・プリズンといわれる罪人収監所・鬼灯城(ほおずきじょう)に投獄される。城の主「無為(むい)」が操る最強の禁固術により力を奪われるこの場所で、何者かに命を狙われるナルト。無実を証明すべく、事件の真相を追うナルトと仲間たちの戦いが始まる。シネマトゥデイ(外部リンク)

2011年8月7日日曜日

バクマン。 14巻 読了


バクマン。 14巻 読了
~心理戦と決め台詞~ 小畑健/漫画 大場つぐみ/原作 集英社/刊 20110809第1刷400円 ジャンプ・コミックス
 マーケティング・データで作品ではなく商品を作ると、ハリウッド・ムービー的に成らざる得ません。またコミックス出版として伝統あるアメリカでは行われている複数の作家による一つの作品作りが、これほどマンガの発達した日本において根付かないのは何故か。昔から順位というマーケティングを重視しているジャンプでありながらも、結局はマンガ家の技量(+編集者場合によってはさらに+原作者)と云うアナクロな根性で成り立たっているのも、読者が求めているのは人が生み出す“揺らぎ”の部分にこそ価値を置いているのではないかと考えます。
 さいとうたかおの「ゴルゴ13」を筆頭にストーリー作りに複数の人々が関わるのは珍しい事ではありません。また、現在のマンガ製作システムにおいては“絵”の分業は当たり前の事であり、かつての「先生、目を描き下さい。」「うむ。」どころか、一話分丸々アシスタントが描いているのも珍しいことではなくなりました。昔週刊少年チャンピオンで連載していた「マカロニほうれん荘」の末期にコミックスに収録されていない話数があっりました。マカロニほうれん荘が好きで、雑誌分を切り取っていて判明したのですが、子供心に不思議に思っていました。マカロニほうれん荘の著者鴨川つばめは体調を大幅に崩してしまい、以後普通の生活が出来なくなったとインタビューに答えていましたが、収録されなかったのはアシスタント作品だったのでしょう。
 かつてコミケ等で頒布されていた同人誌は、学校のマンガ研究会や会報の様な複数人が書き寄った雑誌みたいな本が主流でしたが、いつの頃からか個人の作品を発表するのが主流となったような気がします。無論現在もまた前者が無くなったわけではく、一つのテーマに沿った記事や作品を発表している文字通りの“同人誌”は多数存在しています。
 マンガという媒体そのものが、絵画等と同じような“個人的作業”と親和性が高いのではないでしょうか。
 今後もし日本のマンガが世界展開するにあたり、アニメ同様複数の脚本家とか原画マンや動画マンが一つの作品を作って行く形態がとられていくものと思われます。しかし、製作バリエーションの一つとしての複数制であって、複数制が主流になることは無いような気がします。違う人々による“揺らぎ”と、一貫したストーリーや絵による“揺らぎ”は別物と思えます。最大公約数と最小公倍数との違いみたいな。
 バクマン。14巻のストーリー的には盛り上って面白いのですが、腑に落ちない部分も無きにしも非ず。連載を読んでいない身としては15巻の発売が待ち遠しいですな。

 内容説明:驚異の新人・七峰透は、亜城木夢叶を手本に、マンガ家を目指していた。だが、売れる為には手段を選ばない七峰のやり方に対し、最高と秋人は、先輩マンガ家としての意地とプライドを懸け、立ちはだかるが…!?(アマゾンより引用)
(週刊少年ジャンプ掲載)

2011年8月6日土曜日

砂漠のウサギ 読了


砂漠のウサギ 読了
1941年6月~11月の戦い~ M.WOLVERINE/著 イカロス出版/刊 20110720発行1429円 
 以前、2007/5/22(火)にyahooの方のブログhttp://blogs.yahoo.co.jp/akamaty1000/47737496.htmlで紹介している同タイトル本の「加筆修正および続編を追加した」(あとがきより引用)版のイカロス出版社刊行本。前出版社はミリタリー系に理解があるとは思えませんでしたから、今度は良き出版になるのではないかと考えます。
 ドイツ第三帝国の名将ロンメル将軍の渾名が「砂漠の狐」で、対抗する意味でイギリス軍の将軍モントゴメリーに付けられたのが「砂漠の鼠」。そしてアイルランドをモデルにつくられたフェアリーランド王国が第二次世界大戦時の北アフリカを舞台に宿敵イタリアと戦う戦場を描きます。そんなわけで“ウサギ”なのでしょう。架空の国フェアリーランドは女性の出生率が高く、兵士も含め女性が国の屋台骨を背負っている設定になっています。
 かつてのローマ帝国の威光を取り戻そうと躍起になっていたイタリアのムッソリーニは、旧ローマ帝国領であった北アフリカに兵を進めます。が、イタリアの軍隊はどうにも勝つ事が出来ませんでした。(ドイツにパリを占領された後の南フランスに侵攻してもボロ負けしています。)そこで同盟国ナチスドイツ=ヒトラーに泣き付いて(この辺りが「へたりあ」の元ネタになっているっぽい)ドイツ・アフリカ軍団を送ってもらいます。エジプトとスエズ運河を押さえられるとインド等の植民地と連絡がとれなくなり干上がってしまうイギリスとしては、何としてもイタリア=ドイツ連合軍の意図を挫かなくてはならなくなり、アメリカと歩調をとり(泣き付いて)反撃に出ます。本作は同盟側と連合側の勢力が拮抗し戦車と飛行機が大活躍していた激戦の時期を生き残るフェアリーランド陸軍の戦車兵を中心に描かれています。
 著者M.WOLVERINEの本業はなんなのでしょうかね?食べられないプロのマンガ家なのか、プロ的に上手いアマチュアなのか。フェアリーランド王国を舞台にした架空戦記マンガを同人誌で発表した後商業出版していますし、ミリタリー系以外の読切り作品をマンガ雑誌等にも発表しておりますが、マンガで食べているとは思えません。フェアリーランド王国の架空戦記も大半はコミケやコミティア等の同人誌即売会で発表している“同人誌”でした。毎回コミケに参加している常連さんなので、フェアリーランド王国戦史の最新刊も来週12日から開催されるコミケで発表されることでしょう。(拙者のカタログチェックはこれから)。嗚呼、もしかしたらコミックスもコミケで直に売っていたかもしれません。直接だったらサインをもらう事も可能だったかも…。

 内容紹介:フェアリーランド王国戦記、ふたたび!本書は架空の小国フェアリーランドの第二次大戦における戦いを描いたマンガ作品。『Nシップ』(小社刊)と同じ世界観で、今度は北アフリカの地上戦を描きます。北アフリカ戦線は、英連邦軍とドイツ・イタリア枢軸軍が争う角逐場。
フェアリーランドの陸空軍はいかなる戦いを見せるのか――!?はいてない戦車兵、フラワーの活躍も見逃すな!(アマゾンより引用)

2011年8月5日金曜日

境界のRINNE 8巻 読了


境界のRINNE 8巻 読了
高橋留美子/著 小学館/刊 20110720初版419円 少年サンデーコミックス
 拙者は鉄筋アパートの四階に住んでござるが、拙宅の階段にコガネムシの行き倒れが。毎朝毎晩拝んで出勤帰宅しており申す。
 さてRINNE。ニューキャラクター。惜しみなくキャラクターが投入されるのが著者高橋留美子の真骨頂ではいでしょうか。嘘か真か知らないが、著者高橋留美子は出不精らしい、と昔読んだような気がします。それでいて毎週毎週「うる星やつら」「らんま1/2」「犬夜叉」そして「境界のRINNE」と週刊連載を続けているだけでも凄いが、その全てがヒットどころかホームラン。それだけのストーリーテリングをするための燃料と云うかネタはいったい何処からどうやって補給するのでしょうか?
 連載時の号数が年末なので、物語上は冬の設定。窓の外に蝉の声を聞きながら、マフラーとかコタツの話を読むのもオツなものですなぁ。しかし、冬なのに“あの世の縁日”ってなんなんだろう?

 内容紹介:りんねを悩ます子供死神・翔真登場!りんねの指導のもと、この世で成仏実習中の小学生死神・翔真。しかし翔真は大物悪霊を狙うばかりで、成仏実績いまだゼロ。さらには悪魔・魔狭人に目をつけられ、よからぬ方向へ歩み出し…!?世話役・りんね、振り回されながらも先輩として死神の道を説く!!
 【編集担当者からのおすすめ情報】:かわいいけれど憎たらしい新キャラクター、小学生死神・翔真が登場する第8巻!様々な問題を抱え現れる、個性豊かな霊達にもご注目ください!(アマゾンより引用)
(週刊少年サンデー掲載)

2011年8月4日木曜日

超級! 機動武闘伝Gガンダム 5巻 読了


超級! 機動武闘伝Gガンダム 5巻 読了
島本和彦とビックバンプロジェクト(宮北和明)/漫画 今川泰宏/脚本 矢立肇・富野宙悠季(「機動戦士ガンダム」より) 角川書店/刊 20110726初版580円 角川コミックス・エース
 嗚ー、ターンエーガンダムが時間変更しているのを忘れていた。深夜番組が18時30分になっていたのだ。と、云うわけで、未見放送ガンダムの話を本日のタイトルと関連付けて話そうと思ったのですが、テレビ番組が高校野球で放送変更になり、ガンダムを見れませんでした。ガックシ。
 そして、仕事から帰宅した拙者がポストを見ると、久しぶりに試写会があったっていた!でも当日は仕事。しかもその日は空いてるからと思って仕事を入れてしまったので、今更駄目でしたとは言い難い。遊びごとだし。これまたガックシ。
 今日は気落ちの二乗だ!!

 さてGガン。島本和彦、また逃げたナァァ!!まるっと全ページアシスタントだろう。
 間違っていたらスマン。
 こりゃ次巻から古書購入にランクダウンだな。
 封入されていたチラシ1/144HGFCマスターガンダム&風雲再起はスゲー。どのくらい可動するのだろうか。誰かシャイニングガンダムとガンダムファイトをする映像を作ってくれないものだろうか。

 内容紹介:デビルガンダムと兄キョウジの行方を追い、ネオメキシコへとやって来たネオジャパン代表のドモン・カッシュは、ある男から命を狙われることに…。しかしその男こそ…!果たしてキョウジとデビルガンダムの足跡は!?(アマゾンより引用)
(ガンダムエース掲載)

屍姫 15巻 読了


屍姫 15巻 読了
赤人義一/著 スクエェア・エニックス/刊 20110622初版定価419円(税抜) 購入価格300円(税込) ガンガンコミックス
 下書きに熱中していたら、日付変更線を越えてしまった。失敗、失敗。
 「怪盗天使ツインエンジェル」が意外と面白いのではないかと思い始めてきました。動画枚数多くネ?期待していた分「夏目友人帳参」が紙芝居みたいで残念。
 
 さて「末法」と「末世」は同じようで違うと思います。国語辞書では同義として扱っていますし、例題として今昔物語が引用される程古くから同じように使われていますが、かつて日本は仏教国家であってので「末法」と「末世」は同義語でしたが、他の価値観で世の中を見た場合「末法」だからと云って「末世」とは限りません。最近インドで「仏教」が流行っているそうです。廃れた仏教を学び直すため少年の時に日本に留学(この場合はryuugakuでななく、歴史の授業で習ったrugakuなのでしょうか?)したお坊さんの本を立ち読みしたことがあります。お釈迦様が生まれたインド亜大陸ですが、長らくヒンズー教の世界で「末法」の世の中でした。でも「末世」ではないですよね。だから何だと云うわけではありませんが、架空の宗教とは云え不断の勉強が必要だなと思う次第。
 
 光言宗最高の大僧正と最強の屍姫が負けた。一端退いた光言宗は戦力の建て直しを計る。一方大陸の西方より他宗派の介入が…。そして花神旺里の宿命の一端が屍姫星村マキナに語られ、弦拍は己の屍姫を助けようと光言宗の闇へと近づく。来るべき反攻作戦を前に、指導者を失った光言宗の建て直しは出来るのか。
 ここで負けるとは。編集部としては出来るだけ長期連載をしてもらいたいみたいですね。まあいろいろと伏線を張っていますから、著者赤人義一としてはここからが本番だぜと云う感じでしょうか。なかなかに読み応えがあります。

 内容紹介:光言宗、陥落。只、抗い難い現実。受け入れ難い、敗走。何一つ守れず、寄る辺は失われた。大群の「王」を前に、光言宗は膝をつく。それでも外部不干渉勢力「大教会」をも巻き込み世界は回る――。大僧正&カガセオの描き下ろし短編収録の最新刊!!(アマゾンより引用)
(月刊少年ガンガン掲載)

2011年8月2日火曜日

六人の兇王子 4巻 読了


六人の兇王子 4巻 読了
~ヴァレージの都~ 荻野目悠樹/著 幻冬舎/刊 20110630第1刷900円 幻狼FANTASIA NOVELS
 
<魔将(ジェネラーレ・デッラ・モルテ)>・ギヴァは<兇王子(プリンチベ・グワイオ>である。
彼を改造した<家(ラ・ファミリア)>は、世界征服をたくらむ悪の秘密結社である。
<魔将>・ギヴァは、人間の自由のために<家>と戦うのだ!

と、云うわけで<家>は預言の成就を果たさんと世界を混沌へと導くべく、6人の兇王子を各地へと派遣する。しかし人の心を失わなかったギヴァは恋した人と人々を守ろうと、己の呪われた力をふるってしまう。かくして裏切り者のギヴァは共に育てられた5人の兇王子から命を狙われる事になるとになるのだった。
 1冊で他の兇王子を1人ずつ3人を倒した主人公は、過酷な<家>の中で唯一心を許し、兄とも慕う兇王子<教皇(ル・ミグリオーレ・ヴァスコヴァ)>・ヴァレージとの対峙を余儀なくされる。ヴァレージとの対決を避けようとするギヴァに対し、過酷かつ卑怯な罠を行く先々にかけて行く。
 著者荻野目悠樹の全作品に通じるんですが、何故かもうちょっとの所で“燃え”が足りないような気がします。唯一角川スニーカー文庫で展開した「双星記」で盛り上っていたのですが、何がどうしたのか途中で打ち切られてしまいました。どの作品も、緻密な設定とか、豊かな人物造型、そしてドラマチックな展開でありながら、微妙に肩透かしを喰らっているような、変な気分になるのはどうしてなのでしょうか?

 内容(「BOOK」データベースより):“兇王子”ヴァレージに囚われた愛するアンナ・マリアを救うため、実の兄とも慕った彼のいる都市ウムブリアに向かったギヴァ。しかし街では、悪魔が人々に憑依しているという風聞が市民たちの間に広まり、「悪魔狩り」がはじまっていた…。父母との悲しみの別れ、慕った兄との戦い―苦悩するギヴァは、戦乱の世を生き抜くことができるのか。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 荻野目 悠樹:東京都出身。横浜市立大学卒。1996年「シィンの毒」で集英社ロマン大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)

2011年8月1日月曜日

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 9巻 読了


機動戦士ガンダム THE ORIGIN 9巻 読了
~シャア・セイラ編・前~ 安彦良和/著 矢立肇・冨野由悠季/原案 大河原邦男/メカニックデザイン 角川書店/刊 20050426初版560円 角川コミックス・エース
 ジャブロー内で改装を済ませたホワイトベースとガンダムとともに、ホワイトベースは補給と新たな乗組員、スレッガー・ロー中尉率いるモビルスーツパイロットも搭乗する。一方セイラ・マスは戦闘中偶然出会ったシャア・アズナブルこと兄であるキャスバル・レム・ダイクンとの出会いに悩んでいた。物語は宇宙世紀0068年シャアとセイラの父ジオン・ズム・ダイクンが死んだ瞬間へと回想される。
 ネコ耳アルテイシア激カワ!セーラー服だし。
 ザビ家とラル家の関係や、デギン・ザビの長男サスロ・ザビなど、テレビ本編で匂わされていただけの、もしくは設定上だけの話が初めて具体的に描かれ、しかもそれらが当然すぎるほどにガンダム史にハマっている事に感動。
 ジオン・ズム・ダイクン死亡前夜の家庭での描写だと、精神的に追い詰められ強いストレスにさらされていたジオンの病死のように受け取れます。またサスロ・ザビの市も爆死した瞬間のデギンやギレンの表情は驚愕以外の何ものにも見えません。ドズルは著者安彦良和に愛されていますねぇ。単に動かしやすいのかもしれませんが。ギレンは植木鋏で植物を刈っている。そういう趣味だったのか。ダイクン邸が合掌造りとも神社のようなデザインで造られているのに、後の総統官邸の趣味の悪さはいったい何事なんでしょうね。TVの時にデザインしたのは誰なのでしょうか。ランバ・ラルとハモンの出会いと活躍などの見所もいっぱい。ガンダムを好きな人、好きだった人には是非ともオススメしたい“THE ORIGIN”ですが、ガンダムの事を知らないとか、興味はあるんだけどいっぱい在り過ぎて何から手を付けて分からない人に是非ともオススメしたい。特に9巻10巻は面白いですよ。

 内容紹介:安彦良和が完全オリジナルストーリーで明かす“赤い彗星”の過去に注目せよ!!(帯より引用)
(ガンダムエース掲載)