2011年8月30日火曜日
天にひびき 4巻 読了
天にひびき 4巻 読了
やまむらはじめ/著 少年画報社/刊 20110913初版552円 YKOursComics
先日帰宅途中のバス車内に大学生くらいの女の子の集団が居りました。イケイケのお姉ちゃん達でなく、かといってアキバやブクロに集う拙者の同類ではない、ある種スチュワーデスの様な隙の無い凛とした姿勢の良い座り方と化粧をしていました。何かお稽古事の仲良しグループかなと推理してみました。師匠のもとへ行くのか、帰りなのか。
同業者や同好の士が集うと、ある種の雰囲気を醸しだします。行動や思考に類型的パターンを見てしまうからなのでしょうか、ともかくあまり見た事が無い種の人々との印象を持ちました。車内ですることもなく、彼女達の会話が何気に耳に、私だけ松本なのよねぇ、とか、今回は○○さんが来るらしいわ、とか入ってきます。
今巻を読んだ方はお解りになるでしょう、彼女達は音楽家の卵だったようです。
“嗚呼、モブの娘達がいる…。”
失礼ながらそう思ってしまいました。現実的にはこの中から名を馳せる人も出て来るかもしれません。でも「天にひびき」の作中ではモブの一人、良くて同級生や合奏メンバーの一人の役なんだろうなぁ、と考えてしまいます。
「妄想とリアルの融合!」でしかありません。
著者の別作品アニメ「神様ドォルズ」が放送中。キョウヘイとアキの高校の先生への初恋物語と哀しい結末の昔語りの回が、恐らく今シリーズ中スタッフが最高に力を入れた回であり、傑作の回なんだろうなぁ、と思った次第。
さて「天にひびき」の話。マンガに目を通すと俄然クラシックが聞きたくなるのですが、イザ聞いてみるとタルくてカナワンです。映画やアニメに使われた音楽であればワクワクしながら聴けます。「のだめ」のアニメで情景を思い浮かべてとか、楽譜から作曲家の思いを汲み取ってと先生が指導していましたが、結局拙者に音楽的才能は無いというのが実感できます。
人間やれば何でも出来る、と云うのは“嘘”です。
才能が無ければ出来ない事も多数あります。
己に無い才能と有る才能を見つけるにはチャレンジしかありませんが、学校教育こそがチャレンジの方法を教わる機関だと思えるようになりました。教育にはお金が必要ですけどね。
内容紹介:少年時代、幼馴染みの美月の父がコンサートマスターを務めるオーケストラの練習を見学しに来た久住秋央。識者の曽成が失踪し、娘の少女が代わりに見事に指揮して見せた現場を目の当たりにし、衝撃を受ける。9年後、音大のヴァイオリン科に進学した秋央は、その娘・曽成ひびきと再開。すっかり音楽に冷めていた秋央だったが、再び彼女の“音楽”に魅了され、いつか彼女の振るオケのコンマスを務めたいと思うようになり、音楽にのめり込んでゆく。そんな中、担当教授・如月の提案で、病で静養中のかつての恩師・榊の下をひびき達と共に訪れるのだが……!?音大に集う者達の青春群像激第4巻!!(カバー裏表紙より引用)
(ヤングキングOURS掲載)
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