木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年8月24日水曜日

ネクログ 2巻 読了


ネクログ 2巻 読了
熊倉隆敏/著 講談社/刊 20110823第1刷562円 アフタヌーンKC
 中華の辺境である“日本”は様々に大陸の文物に影響を受けてきました。朝廷制度を取り入れながら宦官を取り入れなかったり、馬の去勢を取り入れなかったのは意識的選択だったのか、無意識的取捨選択だったのか議論のあるところでしょう。朝鮮半島のみならず大陸から直接多数の王族から市井の人々まで受け入れ、老子も伝わっているし仙人の話や地獄の十魔王など部分的には影響が多数見受けられるのに“道教”が伝わっていないのは不思議な話だと思いませんか?おそらく“道師”は渡来しているのでしょうが、日本と云う文化風土に根を下ろせなく、影響を及ぼしながらも霧散してしまったと考えられます。
 再三当ブログに書いている所の、島国日本ですら大きく別けて東日本と西日本ですら、通じる日本語を話しながら些細な文化変化でとても同じ文化圏とは思えないくらい差異があるのに、大陸の一つの省ですら日本より広い現“中華人民共和国”の多数が漢民族とは到底信じられません。単に同じ文章語を使っているだけでひとくくりにされているだけのような気がします。その雑多であるはずの民俗宗教全般をひっくるめて「道教」と云っているのではないでしょうか。
 横浜中華街の関羽像も道教なんでしょう?何をもって道教と云って良いのやら。まあ、同じ事は「神道」にも云えるかもしれません。何をもって「神道」と云って良いのか当の日本人が答えに窮してしまいますからなぁ。
 洋の東西の違いで云うと、小説家田中芳樹が対談で、支那の仙人等は千年二千年野や山に遊んでいるのに、吸血鬼等は数百年生きただけで世に倦んでいるけど、この差はいったいなんなんでしょう等々語っていましたが、確かにおっしゃる通り。現世利益思想と救世思想の差とも考えられますし果てさて。
 さて「ネクログ」の話。益々深みに嵌ってこの世ならざる世界や人々と交わってしまう主人公。しかしそれを不思議と思わなくなっている時点で、もはや後戻り出来ないんだろうなぁと思う次第。物語としては今後より劇的に非日常の世界を描いていく事になるのでしょう。

 内容説明:中華な近代都市で屍術と仙術が渦を巻く! 物書きの青年・宋(ソン)は、僵屍(キョンシー)と化した幼なじみ薛姐(シュエねえちゃん)をよみがえらせるべく、道士の胡(フー)に弟子入りすることに。その活動は危険な道士との戦いに発展したり、冥界にお使いに行かされて生気がなくなったり……。果たして、宋は大好きな薛姐の魂を呼び戻すことが出来るのか? 仙術アクション盛りだくさんな本格派中華ファンタジー、堂々開幕!!舞台は冥界にも広がる! 生者でありながら冥界を訪ねることになった宋(ソン)は、亡者に襲われたり生気を奪われたりと苦労が絶えない。冥界で出会った女道士・蘇(スー)により、宋は自らの願い「薛姐(シュエねえちゃん)の反魂」が道に外れた行いであることを指摘され、考え込むようになる。一方で、そんな美しい屍体である薛姐に興味を示し、術士と妖仙が我が物にすべく現れた。街で、冥府さえ巻き込む新しい戦いが始まる!
 著者について 熊倉隆敏:1974年、栃木県生まれ。漫画家。1996年アフタヌーン四季賞秋のコンテスト入賞。2000年、アフタヌーンシーズン増刊に掲載された妖怪漫画『もっけ』でデビュー。『もっけ』は、2003年3月号から掲載誌を月刊アフタヌーンに移し、現在も隔月で好評連載中。2007年には『もっけ』がTVアニメ化されている。(アマゾンより引用)
(アフタヌーン掲載)

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