ドロねこ9 2巻 読了
奥瀬サキ/著 幻冬舎/刊 20100724第1刷590円 バーズコミックス
出版社の東京三世社が会社整理になると知人から聞きました。エロマンガでは老舗であるのに…と思いましたが、近年ヒット作も有名作家も輩出することなく、代表的雑誌も思い浮かびません。ジャンルが異なるとは云え『コミックバンチ』が休刊するような時代ですから、明らかに売れていない所は最早ダメなんでしょうね。元々出版業なんて水商売みたいなものですし。閑話休題。
本題の「ドロねこ9」の話。
「白波」とは盗賊を示します。白波五人男の白波です。広辞苑を紐解くと、(後漢書に見える、黄巾の賊の残党で西河の白波谷に籠って略奪をした「白波賊」の、白波を訓読していう)盗賊の異称。とあります。とは云え、もうこう云った類の日本語を知っている読者も少数となったことでしょう。でも「物語」の原型を漁っていくと落語や能・狂言・歌舞伎に行き着くことが多々あります。“温故知新”とはこのような時に使うのでしょう。
劇中劇としてマンガだか小説だかを編集部に持ち込むストーリーがあります。ジャニーズか漫画家とモノローグに書いてあるので、たぶんマンガなのでしょう。劇中のマンガにおける編集者の発言は、そのまんま著者奥瀬サキが言われた事なんだろうなぁ、とか思ったりして。
サイボーグ009のパロディにもなっているのではないだろうか、と邪推しているのですが、9人全員がなかなか出てこないし、物語の進展が遅いような気がするのは、私には受信能力が無いだけなのでしょうかね。
内容紹介:<白波まやあ>は公園ぐらしのホームレス女子高生で、不思議な能力を持つ「蠱り者」。彼女は「公には存在しない品」を盗み出す組織の一員だった。学校で出会った、同じ「蠱り者」の<柴田浪玖>と順調(?)に交流を深めているが、「蠱り者」ゆえのしがらみから逃れることは出来なかった…!!まやあと8人の弟達、そして浪玖をも巻き込んだ争いの幕が上がる!!!(カバー裏表紙より引用)
(月刊コミックバーズ掲載)
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