2011年6月15日水曜日
トッカン 読了
トッカン 読了
~特別国税徴収官~ 高殿円/著 早川書房/刊 20100625発行1600円
時間が無いとか頭が痛いとか云いながら、小説を立て続けに読んでいるように見える拙者ですが、読む時間と書く時間そしてUPする時間は必ずしも一緒ではありません。書こうとかUPしようと思っていて時期を逸する事も多々あります。「ダブル・フェイス」は全巻購入読破しているのにUPに欠巻があっただなんて、バックナンバーをカウントして初めて気がつきました。
「トッカン」です。ライトノベルを主戦場としていた著者高殿円としてはアウェのジャンルのような気がしますが、読んでビックリ!勢いがあって面白い!!例えるならば大沢在昌の「走らなあかん夜明けまで」のようなノンストップ・アクションを思い描きます。しかし、税金を集める公務員の話ですので、ハラハラドキドキするアクションシーンはほとんど無く、どちらかと云えば「ナニワの金融道」的な金と人間の裏表を描いています。それなのに、読後の感想はアクション映画を見たような興奮を感じますので、著者高殿円の畳み掛けるような演出と文体が主人公のぐー子の波乱万丈に感情移入させられてしまうのでしょう。
私が映画プロデューサーだったら映像化権を一先ず買っときますよ。ただし、この物語の“勢い”は著者高殿円の手腕と活字によって生じているので、よほど腕のある脚本家を起用しないと、漫然とストーリーを追いかけただけでは、単なる火曜サスペンス劇場に成り下がるでしょう。読んでいて主人公の直属の上司・鏡雅愛(カガミ マサチカ♂)の声と顔がどうしても堤真一になってしまうのは、一番最近に観た映画がプリsンセス・トヨトミだったからでしょうが、著者高殿円は誰をイメージしていたのか気になるところ。
地方出身の女性(鈴宮深樹25歳)が繁華街東京の中心・京橋で四苦八苦しながら成長する姿に拍手喝采。
当ブログ掲載の「トッカン」の表紙はやや色が濃く、「国税滞納」の文字がはっきり見えますが、店頭ではこれほど良くは見えません。スキャンの色調や印刷の具合なのでしょうが、装丁デザイナーの意図としてはこちらの方がイメージに近いのでしょうね。
内容紹介:税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者――徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。 納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。 税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者……鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。
* 仕事人たちに明日への希望の火を灯す、今一番熱い職業エンターテインメント!
内容(「BOOK」データベースより):税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者―徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者…鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。仕事人たちに明日への希望を灯す、今一番熱い職業エンターテインメント。
出版社からのコメント:ミステリマガジン2010年8月号では、『トッカン―特別国税徴収官―』の小特集で、『トッカン』のクロスレビュー、著者インタヴュー、『トッカン』のその後がわかる書き下ろし短篇などを掲載しています。併せてお楽しみください。
著者について
1976年兵庫生まれ。2000年に第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞し『マグダミリア 三つの星』でデビュー。ファンタジイを中心に『銃姫』『プリンセスハーツ』など40冊にのぼるライトノベルを上梓する人気作家。他にノンフィクション『オーダーメイドダーリン』や漫画、芝居、映画の原作も手掛ける。2010年、初めてのハードカバー『トッカン―特別国税徴収官―』を上梓。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 高殿 円:1976年兵庫生まれ。2000年に『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。ファンタジイを中心に40冊にのぼるライトノベルを上梓する人気作家。他にノンフィクション『オーダーメイドダーリン』や漫画、芝居、映画の原作も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(アマゾンより引用)
(ミステリマガジン掲載)
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