木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年6月25日土曜日

マップスネクストシート 13巻 読了


マップスネクストシート 13巻 読了
長谷川裕一/著 ソフトバンク クリエイティブ/刊 20110705初版600円 FleX Comix
 シリーズ一作目から名のみは出ていた“さまよえる星人”の謎が今明かされる!!
 そして“さまよる星人”のリーダー“白銀の支配者”エラルードの謎もまた!
 例えるならば、次元の彼方へ飛ばされた超竜神が何億年も前から足元に埋まっていたような、いつも助けてくれる謎の男が未来から来た幼馴染の少年だったような、衝撃の伏線!?
 以前別な作品で主人公が未来の自分と戦ったりしていますが、ありきたりだからこそ、いつも食べなれた食材がちょっとした工夫で、別な料理になってしまうがごとく、稀代のストリーテラーたる著者長谷川裕一の手腕が輝って唸る。
 エヴァンゲリオンのパロディのような一コマが入りますが、伝承族が人間の頭部だけの存在でありながら、神帝ブゥアーだけが“脳”だけの存在なのか、言語化されない説明が為されていると考えられます。人間の五感(聴視触味臭)による刺激は全て脳によって処理されていますが、脳が五感を直接処理しているわけではありません。各センサーから送られてくる信号を処理することにより識別しています。もしセンサーに何らかの事故が起き、刺激が脳に伝えられなかったり、与えられていない刺激により脳が反応したりする事があります。脳は肉体というセンサーが働かなければ刺激の虚実を判断することはできません。
 神帝ブゥアーの超演算能力によってこの世界がシュミレーションされていても、脳だけの存在である神帝ブゥアーにとってはリアルもシュミレーションも区別はつかい、と云うより“区別はつけられない”と云うべきか。そんな精神世界を端的に現したのがエヴァンゲリオンの一コマなのではないでしょうか。初期マップスでそこまで意図して神帝ブゥアーをデザインしたのか、一期で説明しきれず二期目を製作したのか、それこそアイデアが降りて来たのか、インタヴューしてみたいものです。著者長谷川裕一も凄いが、人間の幸福を脳による精神活動の演出で定型を生み出してしまったエヴァゲリオンの演出家もまた凄いと云えるでしょう。

 内容紹介:新スペースオペラ漫画の決定版、2ヵ月連続刊行!!
消えてしまったミヤコを救うことができる、というズザンガディクスの甘言に負け、ブゥアーとなってしまったナユタは、かつての仲間たちを攻撃しはじめる。その強大な力の前に、力尽きていく仲間たち。そしてナユタはついに父親にまでも手にかけ……。果たして銀河の運命はどうなる!?(アマゾンより引用)
(FlexComixブラッド掲載)

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