木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2019年7月13日土曜日

経済で読み解く織田信長 読了

経済で読み解く織田信長 読了
~「貨幣量」の変化から宗教と戦争の関係を考察する~ 上念司/著 KKベストセラーズ/刊 20170305初版1111円
 話題だったので読んでみた。
 話題にあがっていたのは2年前だった事に驚く。
 己の気の長さに驚いたと云って良いだろう。
 織田信長が出てくるのは全体のページを7割5分を過ぎてから。
 信長が何をやったのかを理解するには、それまでの社会システムを理解しなければ意味が無いのは当然の事ながら、実は今まで分からないことが多かったと云うのが実情。案外講談の知識と変わりなかったと云っても良いし、ある程度事実がわかっても、それが社会全体に普及するには時間がかかる。普及するまでは旧来の知識がそのまま反映されるので、余計に錯誤が生じやすいと云う悪循環。
 かつて知人と戦争の背景にとって何が重要かで議論したことがある。拙者が押すのは経済。無い袖は振れないわけで、神であれイデオロギーであれ戦争するには金が必要だし、投資をすれば回収する必要が出てくる。個々の殺人は感情で行われるかもしれないが、集団対集団においては金(利益)が優先されると主張したのだが、理解されなかった。知人は何によって戦争が出来ると思っていたのだろうか。既に鬼籍に入ったため確めようが無いのが残念だ。
 ただ時代時代により価値観は異なる。だから現代の視点や価値観で、過去の人々の行動を説明するのは不可能だ。
 本書の視点は現代であり、過去を理解するのではなく、現代を過去に当てはめる視点で書かれている。歴史書ではなく時代劇書と云えるだろう。だからこそ面白い。劇的に描かれているからだ。
(以下アマゾンより引用)
 内容紹介:中世を終わらせた、英雄・信長は何と戦ったのか?
 “お金の流れ"から室町・戦国時代の政治経済を解く!
 織田信長の活躍が「日本」を救った! !
 信長の「経済政策」、その歴史的意味とは?
 日明貿易から室町幕府の経済政策とその衰退、
 応仁の乱、一向一揆、寺社勢力の金融ビジネスまで、
 室町・戦国の世を“経済的視点"で描く―。
 「経済」がわかれば、「歴史」がわかる!
 信長の“本当の業績"を考察する、著者渾身の書下ろし! !
● 「マネーストック」と景気の関係
● 「出土備蓄銭」は現在の「タンス預金」
● 巨大荘園主としての寺社勢力
● 「恐ろしき山かな」―蓮如のつぶやき
● 室町幕府の将軍交代劇
● 「応仁の乱」を経て確立した、細川京兆体制
● 信長は本当に宗教を弾圧したのか
● 意図せざる経済の変革 etc.
【目次より】
序に代えて ~お金の流れで歴史を読み解く
第一部 中世の「金融政策」と「景気」
第1章 明の景気が日本経済を左右した時代
第2章 室町幕府の財政事情
第二部 寺社勢力とは何なのか?
第3章 老舗「比叡山」vs.新興「京都五山」
第4章 京都五山のビジネスと本願寺の苦難
第三部 武将と僧侶の仁義なき戦い
第5章 信長の先駆者たち
第6章 「一向一揆」とは何か
第四部 信長は何を変えたのか?
第7章 信長の本当の業績
第8章 信長の活躍が日本を救った!
 内容(「BOOK」データベースより)中世を終わらせた英雄・信長は何と戦ったのか?日明貿易から室町幕府の経済政策、寺社勢力の金融ビジネスまで、室町・戦国の世を“経済的視点”で描く―
 著者について:上念司(じょうねん・つかさ)経済評論家。1969年、東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は1901年創立の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一教授に師事し、薫陶を受ける。金融、財政、外交、防衛問題に精通し、積極的な評論、著述活動を展開している。著書に、『財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済』(講談社)、『経済で読み解く 大東亜戦争』『経済で読み解く 明治維新』(KKベストセラーズ)他多数。
 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)上念/司:1969年、東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一教授に師事し、薫陶を受ける。金融、財政、外交、防衛問題に精通し、積極的な評論、著述活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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