ナポレオン 14巻 読了
~獅子の時代~ 長谷川哲也/著 少年画報社/刊 20101113初版543円 YKコミックス
下町のナポレオンと云えば、はあ、どうでもよろしい。拙者焼酎は体に合わず、飲むと腹が下るでゴザル。でも梅酒はいくら飲んでも大丈夫。不思議ですねぇ。
アフリカ遠征中のナポレオンの戦術的失敗であるアクル攻城戦を中心に描く14巻。戦略的にはアクルを蹂躙できなくとも問題なかったらしいですが、どうしてそうなるのかは分りませんでした。
アフリカのイスラム教徒達を無慈悲にもひたすら殺しまくるフランス軍を描いています。ただこの1700年代においてもローマ帝国崩壊後北アフリカから海賊達が地中海のイタリアを中心に南フランスやスペインを襲っており、男も女も攫っては奴隷にしています。ですからコルシカ島出身のナポレオンがイスラム教徒に対し憎悪を持っても中立的意識や好意的な感情を持っているとは到底考えられません。それどころか一千年に渡る恨み辛みを今こそ晴らしてやろうとばかりに、殺しまくったのではないでしょうか?いわんや地中海沿岸出身の一般兵士や下士官にいたっては、喜び勇んでナポレオンの命令に従ったことでしょう。知識から得た拙者の想像に過ぎませんが。
そんなキリスト教圏とイスラム教圏の人々が現代においても反駁しあうのは致し方ないことかと思われます。現代において調停役を買えるのは、世界史に関係していない唯一の先進国である日本しか無いと思いますが、各国間の利害関係を調整し政治工作を施すほど日本が国際関係に馴れているとは考えられず。また、先進国以外の国々の頭の中は未だ19世紀とか18世紀と変わりないことは東アジアの隣国を見れば分る通り。後進国をなだめすかせるには理論や利益誘導とは別に、使う使わないは別にして暴力を前提に会話せねばなりません。約束破ったらお前ら皆殺し、が国同士の契約です。そんな野蛮な、と思うかもしれませんが、これが野蛮と云えるのは日本国内に居る人だけでしょう。話が脇に逸れすぎました。
漢達の野望をそしてロマンを描く「ナポレオン~獅子の時代~」、次巻はいよいよナポレオンにとってのルビコン川を渡ることになるのか!?
(ヤングキングアワーズ掲載)
0 件のコメント:
コメントを投稿