百舌谷さん逆上する 5巻 読了
篠房六郎/著 講談社/刊 20100922第1刷600円 アフタヌーンKC
セブンイレブンの欧風チキンカレーを晩飯に買ってみました。レジでチンを頼んだですよ。セブンイレブン印の欧風チキンカレーはレンジで温めを前提として容器も作られており、蓋のど真ん中に蒸気用口が開いているのですが、私が購入した時の付け爪で飾った若いネーチャンの店員はワザワザ開口部を開けてチンしてくれました。おかげで家に辿り着いた時にルーの大半が袋の中にこぼれていました。なんと云う心遣い!目の汗でご飯が塩っぱかったです。
人の“エゴ”を多く感じ取ってしまう方はいらっしゃいます。弱いのではなく敏感であるがゆえに他人とのコミュニケーションを避けてしまう人々。だからと云って孤独が好きなのではなく、人とのコミュニケーションを望んではいるけれども、人と接する負担に肉体や精神が耐えられなくなってくる、まあエヴァンゲリオンのミサトさんの云う所の“ヤマアラシのジレンマ”ってものですね。でも世の中エゴのぶつかり合いみたいなものだし、ぶつかったり流したり流されたりするのが人生ってものではないでしょうか。少し前までは人と最低限でも他人と接触しなければ生きて行く手段がありませんでしたが、昨今引篭っても生きていける環境が整ったお陰で“避ける”という方法をとることが出来るようになりました。人類の進歩と調和、ありがとう科学技術。
さて「百舌谷さん」。
5巻にいたり、さらに関係者が登場。次巻に続くと重複する関係者であろことが分ります。今後どう関わって来るのかが愉しみです。さらにストーリー上度々出てはいたけれども素顔が現れた事の無い祖父まで登場。「ツンデレフィクションの未来を見守る会」会長が本当に居そうで怖い。竜田兄がここまで関わって来るとは思いもよりませんでした。葛原未来登場への伏線のために当初から出演しているとしたら、著者篠房六郎はシナリオをどこまで考えて毎月連載しているのか、その才能は計り知れません。単行本加筆によるストーリーの整理が上手くいったとも考えられます。脇役も含め各キャラクターの背景と物語への係わり合いが描きこまれており、最早群像劇と云っても良いので無いでしょうか。前作「ナツノクモ」前々作「空談師」で失敗した部分が生かされているのだと思われます。それとも担当者が上手くプロデュースしているのでしょうか。次巻が愉しみ。と云うか掲載誌月刊アフタヌーンで楽しみしている作品の一つ。単行本で読むと、連載時とはまた違った視点で楽しめるのが嬉しい。
内容説明:『空談師』『ナツノクモ』とネットゲーム世界を描いてきた篠房六郎が、新たな世界に挑戦する――その名はツンデレ!! いろんな皮がむけてアフタヌーンに帰ってきた孤高の漫画家が、ため込んだ素敵なルサンチマンを込めて贈る、ボーイ・ミーツ・ガールみたいな何か! 言語道断のすこやか倒錯バイオレンス萌え萌えラブコメディ、一部良識派からのいろんな外圧にも負けずに、爆笑必死でお届けします!!
転校生の百舌谷小音は、「ヨーゼフ・ツンデレ博士型双極性パーソナリティ障害」=「ツンデレ」だった! 「ツンデレ」とは好意が攻撃性に変換される症状で、好きと思った相手に罵詈雑言や暴力が出てしまうのだ。百舌谷さんを好きな竜田とカバ夫、竜田が気になる委員長・千鶴、それぞれの想いがクラスの中で交錯し大混乱! 百舌谷さんの過去を知る葛原さんも登場し、百舌谷さんが幸せになる日はやってくるのか――!?(アマゾンより引用)
(月刊アフタヌーン掲載)
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