紅霞後宮物語 第四幕 読了
雪村花菜/著 富士見書房/刊 20160620初版600円 富士見L文庫
一応一冊づつ起承転結がありながらも、シリーズとして話は繋がっり、因果は巡る。本書において三幕目の騒乱のラスボスが出てくるのだが、著者の人成りが優しいためなのだろう、人の狂気を描ききれずに緩急をつけるのに失敗しているように思える。まあ読者層が若い女性なので、拙者のオッサン視点的なそこまで人間の暗部を描く必要が無いのかもしれない。しかし主人公は人臣を極めた身だからこそ、人間の最低最悪の部分を直視しなければならないような気もするんですけどねぇ。読者も著者もそこまでは求めていないのでせう。現実が厳しいから妄想に避難しているのに、現実を直視する必要は無いのかもせれませぬなぁ。エンターテイメントとして精進して欲しいと思うのは無いもの強請りなのでせうか。
(以下アマゾンより引用)
内容(「BOOK」データベースより)明慧の葬儀も終わり、無情にも日常が戻ってきた。悲しみの冬が過ぎ、春が訪れようとする頃、文林は一冊の帳簿を小玉に示す。帳簿に不自然に出てくる「維山」という地名。それが鄒王の死、さらには明慧の死につながるものだと見た文林は、現地調査を小玉に託す。小玉は皇后の行啓として維山に向かい、維山に入ると陳校尉として調査わ開始するのだが、街の様子に違和感を感じて―?―このままでは終わらせない。終わらせてなるものか。閑小玉、伝説に残る覚悟の戦い。
著者について●雪村花菜:2014年、『生生流転』で瑞々しい人物描写と緻密かつ魅力的な世界設定が評価され、第2回ラノベ文芸賞金賞を受賞。改題及び改稿を加えた本作でデビューとなる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)雪村/花菜:2014年、第二回富士見ラノベ文芸大賞にて、応募作『生生流転』が瑞々しい人物描写と軽妙な会話劇、緻密な舞台設定を高く評価され、金賞受賞。改題及び改稿した『紅霞後宮物語』で作家デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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