食べ物紀行(スープ研究処 ぶいよん)
4月29日に長野市へ行った話の続き。5回目。
知人に連れられて上田市にある「スープ研究処 ぶいよん」へ行き「とりそば塩系海」750円+「トッピング全部(宗田鰹とムロ鯵)」200円を食べる。見た目や丼の中を構成している具は“ラーメン”もしくは“中華そば”なのだが、食べるとまったく別物に感じる。
例として適切ではないと思うが、素麺と云う具材があわな。盛り蕎麦の様に食べたり、温かい汁に素麺を入れて食べてるのが標準的
食べ方として刷り込まれた東日本の人間が、関西へ行った時定食の汁物として素麺がだされた時に面食らうような衝撃に似ている。同じかつお出汁の汁に素麺という具材なのに、ポジションが異なるだけでカルチャーショックを受けるのだ。「ぶいよん」と名乗ってるだけあって“ラーメンスープ”ではなく“ブイヨン”スープに麺が入っている。そしてそれが美味い!ラーメンスープに“蕎麦”や“饂飩”を入れた時、それはラーメンなのか、蕎麦なのか饂飩なのか。それは旧来のカテゴリーからは外れた新たな食べ物ではなかろうか。「ぶいよん」でだされた「とりそば塩系海」は“とりそば”と名付けてしまったせいで、言葉のイメージに引きずられてしまい、本質とは外れてしまっているような気がする。
“つけめん”が“ラーメン”とは同じ材料を使いながらも別ジャンルとしてカウントせざる得ないように「ぶいよん」で出されている麺も新たなジャンルを確立できる“素材”のような気がする。そして麺を食べるためにスープがあるのか、スープの具材として麺があるのかが悩ましい所。
マスターに「これラーメンじゃないですよね」と聞いたら、「メニューに“ラーメン”とは書いてないでしょう。」と云われた。
なるほど全国からマニアが来ると聞いたが、これならば来るだろう。
少なくとも拙者は二度三度と行きたい。そして「塩系海」の他「塩系」も有り、その他醤油や味噌、つけめんもあるのでそれらを制覇せねば自分自身に納得出来ない。
店舗が上田駅から離れた所にあり、車でないと行き辛いのが難点。そしてお店の中に入ろうとすると、靴を脱いで畳を上がらねばならないし、案内してくれる人もいないので、一言さんには敷居が高い。
でもここならばお金を払って食べる価値のあるお店だと思う。
朝は蕎麦、昼はラーメン、夜は“ぶいよん”と麺尽くしの一日で大満足。
帰りは上田駅から新幹線に乗車したが、上田駅の立ち食い蕎麦屋「ちくま」が閉店してしまい残念。立ち食いにしては美味い蕎麦屋だったのだが。
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