シン・エヴァンゲリヲン劇場版 観了
TV版では予算と時間が無くて無人の都市(第三新東京)を描いたのもあるだろうが、そもそも人を絵の中に入れたくなかったと話を聞いている。ところが結局原始共産的、日本の原風景とも云うべき村落が主人公の最後の心の拠り所になってしまうとは、庵野監督も丸くなったものだ。拙者の知人はそれだけ監督は成長したんだと云っていたが、退化したんと違うのかと思ってしまった。主人公はシンジなのだが、ストーリーはゲンドウのエゴ(妻への執着)なのではなかろうか。そのゲンドウがエゴを捨てること(親としての自覚)で物語は終結してしまった。ゲンドウが去ってしまって、シンジの新しい人生が始まったのだろう。
カヲル君の背景が判っただけで良しとしよう。
シンジ・レイ・アスカはゲッターロボの3人と同じなんだと思いついたら、納得できた。あまりにも個人的な納得だが。
時間をかけブラッシュアップされたので完成度は高いが、若さ故の粗さと可能性みたいのが当然欠けてしまったのが何とも口惜しい。
作品は作品単体として楽しむべきなのだが、エヴァンゲリオンに関してはどうしても制作背景も含めて捉えてしまう自分が残念だ。
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