木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2019年12月18日水曜日

HELLO WORLO 観了

HELLO WORLO 観了
ネタバレ注意。
 気をつけて本作を紹介したいと思うが、肝を語るので、未見の人は以下読まない方が良い。
 是非見て欲しい作品であり、見てから読んで欲しい。
 映画館でお金を払って見ても損はあるまい。
 さて、少女が音楽を聴きながら道を歩いているだけの予告編からは想像できなかったストーリー。基本アボーイミーツアガールの話。脚本が良く練られている。作画も二次元コンピュータ臭くて、やや違和感が残るが、合格点だろう。演出も不満無し。異次元を苦心しているのが分かる。まあ「2001年宇宙の旅」以降の映画史で見たことが無い世界を描く難しさの確たるものだろう。
 どんでん返しのどんでん返しが素晴らしい。
 主人公の大人バージョンが女々しくて、見ていて辛くなるが、それこそがラストで生きるのだ。
 タイトルも意味深。
 野暮な話をすると、パラレルワールド論はある意味仏教に通じる。世界は池に浮かぶハスの葉の如く多数あり、その葉一枚一枚に仏が居ると云うのだ。原典が何なのかは知らない。昔々のTV番組で紹介していたので、拙者の記憶の改ざんもありうる。そして日本の世界観もまた、海の彼方には別の世界があり、山の向こうには別の世界があり、その世界の向こうにもさらに別の世界があると云う。この発想が仏教が入ってきてから出来たのか、仏教以前から丸木舟で太平洋やシナ海や北方の海を行き来していた人々の経験則による発想なのか、盆地が多い列島での経験則なのかは分からないが、パラレルワードは日本文化に接している人々に受け入れやすい発想だと思われる。しかも“移る”事で新たな人生をやり直す、しかも若い男女が新たな世界の始まるとなるのもまた日本書紀や古事記に描かれる世界観と親和性が高い。同時並行的に時間も場所も飛び越えて尚同じ(似た)人々が似たような事をしていても気にならないのも文化的側面が強いからだろう。
 また“移る”と云うのは“生と死”の物語とも通じる。脳死の患者を復活させるために仮想現実へダイブするとは一種の「冥界巡り」に通じる。
 これら古典に通じる背景を下敷きに、SFを描いている。正に拙者が常々唱えているSFとは神話の再構成説そのものではなかろうか(自画自賛)。作中で主人公の少年がハヤカワSFのファンである事を強調している以上、監督や脚本家が自覚して描いていると確信できる。
(以下yahoo!より引用)
キャスト
北村匠海 :堅書直実
松坂桃李 :カタガキナオミ
浜辺美波 :一行瑠璃
釘宮理恵 :カラス
子安武人 :千古恒久
寿美菜子 :徐依依
福原遥  :勘解由小路三鈴
スタッフ
伊藤智彦 :監督
野崎まど :脚本
OKAMOTO'S :音楽

 解説:『ソードアート・オンライン』シリーズなどの伊藤智彦が監督を務めたSFロマンス。未来で結ばれる相手が事故死すると聞かされた男子高校生が、その運命を変えようとする。ボイスキャストは『君は月夜に光り輝く』などの北村匠海、『孤狼の血』などの松坂桃李、『賭ケグルイ』シリーズなどの浜辺美波のほか福原遥、寿美菜子、釘宮理恵、子安武人ら。主題歌をOKAMOTO'S、Official髭男dism、Nulbarichが担当している。
 あらすじ:2027年の京都。引っ込み思案な男子高校生の直実は、ナオミという青年と出会う。ナオミは10年後の世界からやってきた未来の自分で、未来で瑠璃という女性と結ばれるが、彼女を事故で失ってしまうのだという。彼はナオミを先生と呼び、協力して事故に遭う彼女の運命を変えようとする。そして、自分が生きる2027年に隠された秘密やナオミの本当の目的を知る。

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