木更津駐屯地航空際

木更津駐屯地航空際
2019年12月8日木更津駐屯地航空際にて撮影

2011年2月1日火曜日

ダブル・フェイス 23巻 読了

ダブル・フェイス 23巻 読了
~月影、炎上!~ 細川不二彦/著 小学館/刊 20110202初版524円 ビッグ コミックス

 ♪どこかに平和があるならば、いつかは花も咲くだろう。
 「ハートキャッチプリキュア!」最終回視聴。大団円の文字が青空に浮かび上がるような終わりではなかったでしょうか。話が飛び跳ねますが、外務省はハートキャッチプリキュアを買い取るか助成金を出して世界中の地上波テレビ局に格安で売り込むべきです。何故かと云うと、世界中のちびっ子達にこの作品を見てもらいたいからです。うろ憶えですが、かつて拙宅で紹介している「櫻井孝昌」の本の何処かに、日本製アニメが世界中に日本的価値観を植え付けている云々みたいな文がありました。その伝で云うならば、「セーラームーン」が育んだ世界中の女の子へのメッセージが、「ハートキャッチプリキュア!」に内在されているようでなりません。今「ハートキャッチプリキュア!」を世界中にばら撒けば、少年少女の胸中に必ずや種を植えつけることでしょう。その中の何人かが将来、花を咲かせることがあれば、世界が変わるような気がします。そんな夢想すら育んでくれるストーリー、演出、絵、動きの優れた素晴らしい良作でした。一言で語るなら、そう、「こぶしパンチ!」に尽きるでしょう。この稚気と云うべき感覚が、逆にストレートなメッセージを臆面も無く表現できたのだとと思います。幼児語的感覚は理屈先行の大人が生み出すには難しい気がします。スタッフの中の誰かのお子さんが発した言葉が生かされたのではないでしょうか。

 さて「ダブル・フェイス」。13年前のとある事件から誕生した“Dr.WHOO”。13年の過去と現在が繋がり、北大路冬彦=Dr.WHOOの敵もまた露わになるのであった。
 主人公が裏の経営者でもある町金融も、現実世界のあおりを喰らって倒産寸前。逆にこの状況が主人公の逆境となり、物語を加速させ緊張感を漂わせることになりました。転んでも無料では起きないと云うか、禍転じて福と成したか、作者も当初の想定とはかなり違ってきているのではないでしょうか。でも根幹は平成の“岩窟王”とも云うべき作品。交錯する人間関係と共に、23巻まで積み上げたエピソードを絡めつつ物語が益々盛り上りを見せてきました。やはり著者本人がペン入れしていると画面かた伝わるパワーが違いますね。

 内容説明:悪を滅ぼすマジシャンの戦い、遂に佳境へ!13年前、銀行員としてアメリカに駐在していた北大路冬彦は、上司の柳原愛彦にハメられ、3000万ドル横領の罪をなすりつけられて収監されてしまう。だが、凶悪犯の巣窟のような刑務所からの脱獄に成功!!名前を捨て、愛する妻子にすら何も告げられぬままに日本に帰国。町金融"月影ファイナンス"のダメ営業マン・春居筆美として生きることに。だが、それはあくまで表の顔。裏の顔は、脱獄を手引きしてくれた謎の組織・クロブチ機関に属し、さまざまな悪を成敗するDr.WHOOという魔術師なのだ!!事件から13年、入念な準備をした北大路(=春居)は、すべてを奪った張本人で、今は与党・立憲民政党の副幹事長になっている柳原を破滅させようと追いつめる!!自らの背後にも、恐ろしい敵が忍び寄っていることには気づかないままに…… (アマゾンより引用)
(ビッグコミック掲載)

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