食べ物紀行(コンビニ飯)
「ファミマ」(ファミリーマート)の「和パスタ たらこと大葉」399円(抜)。
大葉の香りが爽やかで良い。これに茗荷がのっていれば文句が無い。
“茗荷”だが、拙者の家では「みょうがのこ」と云って食卓に出ていた。漢字で書くと「茗荷の子」であろう。引っ越し先に庭があると、母は実家から茗荷を持ってきて植えていたので、季節になると食卓にのぼっていた。その実家の茗荷も汚染度の除染以後生えてこなくなってしまったのが残念だ。
「茗荷の子」。世間では「茗荷」と云うらしい。拙者にとっては「茗荷の子」だ。茗荷は地面の上も下もひっくるめて全体を指す名称だから、地下に出来た食用部分を“子”と云うのは不思議ではないと思う。育ちの違う父母の両方が「茗荷の子」と呼んでいたのだから、一部の方言とは思えない。だがしかし、拙者の家系が地方の寄せ集めのため、拙者が行ったことも無い地方の方言が、住んでいた地域とは関係無く、我が家のみで普通に使われていることも珍しくはない。
嗚呼、茗荷の子が食べたくなった。
さて「たらこと大葉」だ。
「たらこ」は焼くものだとばかり思っていたのだが、小学生の時クラスメイトが生たらこを弁当のおかずに持ってきたのを見て驚いた。
たらこって生で食べて大丈夫なのか!?
後年この時の衝撃が「カルチャーギャップ」だと理解できた。
母にその日の出来事を語ったら、生臭いのは嫌いなのと、ナマモノは良くないとの事だった。
父母はたらこを生では食べる事ができないと思っていた息子に驚いていた。
生まれてこの方、生で食べさせてもらえなかったのだから、生たらこなんぞ知るわけがなかろう。
「たらこ」(鱈子)を見ると“生”か“焼”か、そして“子”繋がりで“茗荷”を思い出してしまう拙者自身に苦笑しながら、和パスタを食するのであった。
美味し。
「たらこと大葉」は良けるんぢゃないか。
肉が無いと少々物足りないが、味は良い。