異世界の聖機師物語 上下巻 読了
ばう/漫画 梶島正樹/原作 一迅社/刊 20100620初版552円 REX COMICS
主人公“柾木剣士”が迷い込んだのは、女性優位の貴族社会を形成し人型兵器を操る世界だった。
OVA「異世界の聖機師物語」全13話を基に『月刊コミックREX』に連載されました。原作者がどこまでマンガに関わっているか分りませんが、基本的ストーリーは同じながらマンガ用のオリジナル展開になっており、OVA版第7話の学園編終了くらいの所で完結しています。OVAが2010年5月に第13話発売し完結しており、コミックスの発売も時期的に合わせていることから、タイアップ企画としてのコンセプトが当初より存在していたと推察しています。その為か新人漫画家の起用により、作品の出来が少々残念な出来に。OVAに合わせる課せを与えず漫画家に自由に描かせた方がマンガとして面白い作品に仕上がったのではないかと思えます。「異世界の聖機師物語」関連グッズとして以外のオススメはできません。
さてOVA「異世界の聖機師物語」の話。私もまだ第7話までしか見ていません。ストーリー、演出、作画共にマズマズの出来であると思います。初期の天地無用に比べ予算が低かった云々と、コミックマーケットで原作者梶島正樹が主催している同人誌梶島温泉配布のどれかの同人誌に記載されていたと記憶しています。20年前の作品の方が作画の質が良かったり、予算が良いとはどういうことなのでしょうかね?折角世界に認めらた日本のアニメですが、今のところ競争相手はいないとは云え、自滅するようなものではないでしょうか?閑話休題。
「異世界の聖機師物語」の主人公が“柾木剣士”、「天地無用!魎皇鬼」の主人公は“柾木天地”。しかも「異世界の聖機師物語」第一話冒頭での会話文や、本編中での剣士自身の家族構成等から推測するに「天地無用!」との繋がりがあることが充分わかります。また梶島作品群を通して見るとそれぞれが何らかの繋がりを持ち、原作者梶島正樹の創作する箱庭的世界を多角的に表現しようとしているのがわかります。“柾木天地”が少数のグループながら宇宙勢力地図の一角を有し、三女神の寵愛を受け、神に近い存在に(第一期作品では己の力に目覚めるまで、第三期シリーズでは惑星を破壊するエネルギーを生身の体で宇宙空間へ飛び出し防ぐ力を自在に操るようにまでなった。)が為に、恐らく異母弟である“柾木剣士”が異世界へ旅立ったのでしょう。その辺りの話がOVA「異世界の聖機師物語」の作中で語られるのか、小説で語られるのか分りませんが、興味が湧きます。
「天地無用!魎皇鬼」の初期OVA版は大好きな作品なので、何かの機会に書きたいと思います。
内容紹介(上巻):15歳の少年・柾木剣士は異形の人型兵器・聖機人を駆る“聖機人”として異世界に召還されてしまう―。『天地無用!』シリーズの生みの親・梶島正樹が贈る大人気OVAのコミック版、ついに登場!!
内容紹介(下巻):異世界に召還された剣士の物語、堂々の完結!描き下ろしを多数収録して、上下巻同時発売!!(アマゾンより引用)
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